(共同通信 2024/08/09)
 中国外務省報道官は9日、日本の排他的経済水域(EEZ)で7月に台湾の漁船2隻が漁業主権法違反の疑いで日本当局に相次いで取り締まりを受けたことに反発する談話を発表した。台湾漁船も中国の漁船であり、日中漁業協定に基づけば、関係海域で日本側が台湾を含む中国漁船に対し「法執行措置を取る権利はない」と主張した。日本側に厳正な申し入れを行い、是正と再発防止を求めた。

 日本政府関係者によると、台湾の漁船2隻は7月5日と同28日、日本のEEZで漁業主権法違反の疑いで日本公船にそれぞれ摘発された。現行犯逮捕された船長2人は、いずれも台湾側から日本側に保証金が支払われて釈放された。


(CRI中国国際放送局 2024/08/09)

 外交部の報道官は、日本が先日、台湾漁船を拿捕したことについて記者の質問に答えました。

 報道によると、日本の公船が先日、台湾の漁船「福洋266号」と「富申号」を相次いで漁業法違反で拿捕し、2隻は罰金を支払った後に釈放されました。台湾当局はこれらの漁船が日本の漁業法に違反したとの見方を示しました

 報道官はこれについて、「中国政府は台湾地域を含む中国漁民の合法的利益を守ることを非常に重視している。『中日漁業協定』によれば、日本は当該水域で中国漁船に対して法執行措置を講じる権利を有していない。中国は既に日本側に厳正な申し入れを行っており、誤ったやり方を直ちに是正し、類似の事件の再発防止に効果的な措置を講じるよう求めた」と述べました。(閣、坂下)

(フォーカス台湾 2024/07/05)

(台北中央社)基隆船籍の漁船「福洋266」が5日未明、日本の水産庁の取り締まりを受け、台湾人船長が同庁の公船に連行されたことについて、農業部(農業省)漁業署は罰金が支払われた後、船長が同午後5時半ごろ釈放されたと明らかにした。

海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)によれば、福洋266は東シナ海で台湾側が設定する暫定執法線を1.5カイリ(約2.8キロ)越えた地点で操業していたところ、水産庁から取り締まりを受けた。

同漁船の乗組員は台湾人2人、インドネシア人6人。台湾人船長は水産庁の公船に連行され、調査への協力を求められた。

基隆区漁会(漁協)は5日午後、日本側が罰金600万6000円の支払いでの解放に同意したと明かした。(楊淑閔/編集:羅友辰)
(フォーカス台湾 2024/07/30)

(台北、宜蘭中央社)与那国島周辺の日本の領海で違法操業したとして28日に日本の公船に拿捕(だほ)された台湾・宜蘭船籍のはえ縄漁船「富申」について、外交部(外務省)は30日、漁船の船主が担保金150万円を日本側に支払うことを保証し、漁船、船員ともに解放されたと発表した。

外交部の劉永健(りゅうえいけん)報道官が定例記者会見で説明した。台北駐日経済文化代表処那覇分処(領事館に相当)が、担保金の支払いを保証する文書を代理で提出。29日夜に漁船と船員が解放された。漁船は30日午前現在、台湾に向けて帰航中。

同部によれば台湾籍の船員8人を乗せた漁船は28日午後、北東部・宜蘭県蘇澳から40カイリ(約74キロ)、台湾側が設定する暫定執法線を5カイリ(約9.3キロ)越えた地点で操業を行っていた際、日本の海上保安庁から取り締まりを受けた。取り締まり地点は与那国島から12カイリ(約22.2キロ)以内の領海だった。

宜蘭県の蘇澳区漁会(漁協)は、船員が戻り次第、経緯について聞き取りを行うとしている。(頼于榛、沈如峰/編集:田中宏樹)