外国人参政権、「国民主権と矛盾せず」の政府答弁書
(産経新聞 2010/11/19) 



 政府は19日の閣議で、永住外国人への地方参政権(選挙権)付与について「憲法上の国民主権の原理と必ずしも矛盾するものではない」とする答弁書を決定した。自民党の浜田和幸参院議員の質問主意書に答えた。



↑の質問主意書↓

第176回国会(臨時会)質問主意書
質問九二号

 
地方分権時代における永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。
 平成二十二年十一月十日

浜田和幸

   参議院議長西岡武夫殿

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地方分権時代における永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書


 政府は、参議院議員上野通子君提出の「永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書」に対する答弁書(内閣参質一七六第五四号。平成二十二年十月二十九日閣議決定)において、最高裁判所平成七年二月二十八日判決を引用し、永住外国人に対し、「法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない」との最高裁判所の見解を、政府としては最大限尊重しなければならないという考えを示した。

 そこで以下の通り質問する。

一 平成七年以降、国から地方への様々な権限委譲が行われており、現在では平成七年当時に比べ、地方参政権の我が国の政治における比重が増していると考えられる

 それにもかかわらず、平成七年当時の最高裁判所判決に依拠し、永住外国人に対し法律をもって地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上の国民主権の原理と矛盾することはないと考えるのか、政府の見解を示されたい。


二 今後の地方分権の流れを踏まえ、将来的に、閣議決定された当該答弁書の内容を変更する見込みはあるのか、政府の見解を示されたい。

 右質問する。





傍論も尊重することにした閣議決定↓


政府答弁書、外国人参政権への見解変更 傍論部分を「最大限尊重」
(産経新聞 2010/10/29)

 政府は29日の閣議で、永住外国人への地方参政権(選挙権)付与について、憲法上禁止されているものではないとした平成7年の最高裁判決の「傍論」部分を「最大限尊重しなければならない」とする答弁書を決定した。自民党の上野通子参院議員の質問主意書に答えた。

 鳩山由紀夫内閣は6月、判決のうち地方参政権付与を否定した本論部分だけを引き、「政府も同様に考えている」とする答弁書を閣議決定しており、同じ民主党政権で見解を大きく変えたことになる

 29日に決定された答弁書は、判例拘束力のない傍論部分に「法律で地方首長、議員に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されていない」とある部分を引用して、地方参政権付与に前向きな姿勢を示した

 だが、この傍論盛り込みを主導した園部逸夫元最高裁判事は後に「(傍論を)重視するのは法の世界から離れた俗論」(「自治体法務研究」)と指摘。今年2月の産経新聞のインタビューには、「本筋の意見ではない。付けなくてもよかった」と語っている。

 答弁書はまた、民主党が昨年7月に発表した政策集「INDEX2009」で参政権付与の早期実現を掲げたことについても「必ずしも政府の見解と矛盾するものではない」とした。

 一方、政府が今年6月4日の閣議で決定した自民党の山谷えり子参院議員の質問主意書に対する答弁書では、判決の傍論部分に言及せず、憲法93条でいう「住民」は「日本国民」を意味するとして外国人への地方参政権付与を否定した本論部分だけを引用していた。

 鳩山内閣から引き続き閣僚を務め、29日の閣議に出席した仙谷由人官房長官と北沢俊美防衛相は、内容が矛盾する二つの政府見解を示した答弁書に署名したことになる



↑の質問主意書と答弁書↓


第176回国会(臨時会)質問主意書
質問第五四号

 永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

 平成二十二年十月二十一日

上 野 通 子   

   参議院議長 西 岡 武 夫 殿

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永住外国人への地方参政権付与に関する質問主意書


 永住外国人への地方参政権付与に関して、以下のとおり質問する。

一 「外国人に参政権を付与することは憲法違反であると考えるが、憲法第十五条第一項及び第九十三条第二項の規定の政府解釈を示されたい」と質した山谷えり子参議院議員の質問主意書(第一七四回国会質問第七七号)に対し、政府は鳩山由紀夫首相(当時)の下で、答弁書(内閣参質一七四第七七号)を閣議決定している

 同答弁書では、最高裁判所平成七年二月二十八日判決を引用し、「憲法一五条一項にいう公務員を選定罷免する権利の保障が我が国に在留する外国人に対しても及ぶものと解すべきか否かについて考えると、憲法の右規定は、国民主権の原理に基づき、公務員の終局的任免権が国民に存することを表明したものにほかならないところ、主権が「日本国民」に存するものとする憲法前文及び一条の規定に照らせば、憲法の国民主権の原理における国民とは、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者を意味することは明らかである。そうとすれば、公務員を選定罷免する権利を保障した憲法一五条一項の規定は、権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないものと解するのが相当である。そして、地方自治について定める憲法第八章は、九三条二項において、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙するものと規定しているのであるが、前記の国民主権の原理及びこれに基づく憲法一五条一項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素を成すものであることをも併せ考えると、憲法九三条二項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したものということはできない」と判示されているとしたうえで、政府も同様に考えているところである」としている。

 菅直人首相率いる現内閣も、前記最高裁判決について同様に考えるのか



二 在日韓国人二世の方々が日本での選挙権を求めた裁判で、前記最高裁判決は第二段落のいわゆる傍論部分において、立法で一定の永住外国人に地方参政権を付与することは憲法上禁止しないと判示している。この点について、政府も同様に考えているのか。それとも、違う見解を有しているのか。


三 民主党は「政策集インデックス二〇〇九」において、「民主党は結党時の「基本政策」に「定住外国人の地方参政権などを早期に実現する」と掲げており、この方針は今後とも引き続き維持していきます」と明記している。この方針は、一の政府答弁と矛盾していると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。

第176回国会(臨時会) 答弁書
答弁書第五四号

内閣参質一七六第五四号
  平成二十二年十月二十九日

内閣総理大臣臨時代理              
国務大臣 仙谷由人   

   参議院議長 西 岡 武 夫 殿

参議院議員上野通子君提出永住外国人への地方参政権付与に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

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参議院議員上野通子君提出永住外国人への地方参政権付与に関する質問に対する答弁書


一及び二について

 最高裁判所平成七年二月二十八日判決は、「憲法一五条一項にいう公務員を選定罷免する権利の保障が我が国に在留する外国人に対しても及ぶものと解すべきか否かについて考えると、憲法の右規定は、国民主権の原理に基づき、公務員の終局的任免権が国民に存することを表明したものにほかならないところ、主権が「日本国民」に存するものとする憲法前文及び一条の規定に照らせば、憲法の国民主権の原理における国民とは、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者を意味することは明らかである。そうとすれば、公務員を選定罷免する権利を保障した憲法一五条一項の規定は、権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないものと解するのが相当である。そして、地方自治について定める憲法第八章は、九三条二項において、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙するものと規定しているのであるが、前記の国民主権の原理及びこれに基づく憲法一五条一項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素を成すものであることをも併せ考えると、憲法九三条二項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味するものと解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したものということはできない。(中略)このように、憲法九三条二項は、我が国に在留する外国人に対して地方公共団体における選挙の権利を保障したものとはいえないが、憲法第八章の地方自治に関する規定は、民主主義社会における地方自治の重要性に鑑み、住民の日常生活に密接な関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務の処理に反映させるべく、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない」と判示している

 これは、一切の法律が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である最高裁判所が示した考え方であると承知しており、政府としては最大限尊重しなければならないと考えているところである。

三について

 御指摘の「政策集インデックス二〇〇九」については、必ずしも政府の見解と矛盾するものではないと考えるが、永住外国人に地方選挙権を付与することについては、我が国の制度の根幹にかかわる重要な問題であることから、各党各会派において御議論いただくべき事柄と考えている。





ついでに


文科相は「賛成」、外相は「慎重に」、防衛相は「コメント控える」 外国人参政権の是非
(産経新聞 2010/11/09)

 自民党の高市早苗衆院議員が9日の衆院予算委員会で、在日韓国・朝鮮人や中国人ら永住外国人への地方参政権(選挙権)付与の是非について、文部科学、外務、防衛の3閣僚にただしたところ、三者三様の答弁だった。

 朝鮮学校の無償化適用について検討している高木義明文科相は「私は賛成です」と表明。

 中国、北朝鮮と外交交渉を行う前原誠司外相は「慎重に検討すべきだ」と明確にせず。

 軍拡を進める中国との緊張関係が増す北沢俊美防衛相は「立場上、コメントすることは控えさせていただく」とノーコメント。

 3閣僚の答弁を聞いた高市氏は、民主党がこれまでに提出した参政権付与法案では「教育委員の解職請求権も入っている。沖縄の県知事選で(参政権を付与された外国人が)全部反対派に回って、勝ったら普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設なんてできない。おかしいですよ」と批判した。

 参政権付与法案をあきらめていないという民主党政権だが、閣僚でさえ見解はバラバラ。この問題をきちんと理解しているのかどうか…。




菅首相や仙谷官房長官らは、憲法に関して、「帝国主義日本が侵略戦争をしたあげく、アメリカに押し付けられ、学生時代から敵対視していた政府が守り続けてきたもの」くらいの感覚なんでしょうね。





 

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井上 薫
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