【萬物相】ジャパン・プライス
(朝鮮日報 2010/11/19)  


 東京新聞2007年11月25日付に、「悪質なぼったくりタクシーに注意、記者もやられた」という内容の、ソウル発の記事が掲載された。ソウル駐在の同紙特派員が、ジャンボタクシーに偽装した貨物営業用コールバンを利用した際、法外な料金を請求されたという体験談だ。記事によると、この記者はわずか10分の距離で、通常料金の10倍に当たる7万ウォン(現在のレートで約5200円、以下同)を支払わされたという。この特派員は領収証を手にソウル市庁で不満を訴えたが、領収証には車のナンバーが記載されていなかった。

 コールバンは本来、事業として小型の貨物を取り扱う業務の許可を受けた車だ。ところが、多くのコールバンは黒く塗装してジャンボタクシーに偽装し、勝手に調整したメーターまで取り付け、外国人観光客や酔っぱらい客を相手に商売を行っている。東京新聞の特派員は、「タクシーに乗るときは必ず決められたタクシー乗り場を利用する」「タクシーのナンバーが3で始まるものが一般のタクシー」などと紹介し、コールバンにだまされないよう注意を促した。

 今月9日、ソウル市交通指導取り締まりチームは、あるコールバンの運転手を摘発した。日本人観光客が東大門のショッピング街から松坡区のオリンピック・パークテル・ホテルまでこのコールバンを利用したところ、15万ウォン(約1万900円)もの法外な料金を支払わされたという。このコールバンは、今年ソウル市が摘発した車のうち56台目だ。通常、摘発されたドライバーには60万ウォン(約4万4000円)の罰金が賦課される。

 昨年7月、ある日本人観光客が恋人と共に、イタリアのローマにある有名レストランで魚料理とパスタを注文したところ、700ユーロ(約8万円)もの請求書を手渡された。怒った観光客が警察に届けたところ、この事実が広く報じられた。すると、イタリアの観光相が日本にやって来て、この観光客一行に往復の航空チケットと、どこでも行きたい所に行けるだけの費用を提供すると申し出た。この観光客は、「税金をそんなことに使うべきではない」と話し、この申し出を断ったという。

 ソウル・明洞に行くと、美容室の立て看板に「パーマ2万ウォン(約1500円)、カラーリング2万ウォン」などと書いておきながら、その下に日本語で、「パーマ3万ウォン(約2200円)、カラーリング3万ウォン」と書かれていることがある。

 ネイルサロンで、韓国語の価格表には1万5000ウォン(約1100円)、日本語では2万ウォンから2万5000ウォン(約1900円)と書かれているケースもある。

いわゆる「ジャパン・プライス」という二重価格だ

このようなことを続けていると、日本人が韓国を嫌うようになるのは間違いない。イタリアでも、1997年には日本人観光客が200万人を突破したが、昨年は100万人に減った。いずれにせよ、言葉が通じにくい外国人観光客相手のぼったくりが今も続いているということ自体、非常に恥ずかしいことだ。



一年前にも同様の記事……

ソウル事情=日本人観光客へのぼったくり
(統一日報 2009/10/28)

「日本人プライス」通常の10倍も・・・

 ソウル観光の中心である明洞は、日本人観光客であふれている。もともと日本人に人気のある場所だが、昨年秋からの円高ウォン安の影響で、最近はさらに増えている。経済危機が叫ばれる中、ここだけは日本人観光客のおかげで不況知らずの街となっている。

 だが、明洞では日本人観光客に不当に高い値段を請求する「ぼったくり」が横行している。しかも、屋台の串焼きから、化粧品、飲食店までほぼすべての業種において行われていると言うから驚きだ。

「ぼったくり」が横行している韓国観光の中心・明洞

 先日、日本から来た友人3人と明洞を訪れた朴賢真さんは、やりきれない気持ちになった。

 「あの串焼き、おいしいそう!」とはしゃぐ友人のため、屋台で串焼きを4本頼んだときのことだった。「私が払うから」という日本語を聞いた店の主人は、流暢な日本語で「2万ウォンになります」と言ってきた。

 日本人の友人は何も気にせず、財布からお金を取り出そうとしたが、「ちょっと待って。高すぎるよ」と朴さんは支払いを引き止めた。すると、店の主人は「どこも値段は同じです。でもお姉ちゃんたち、かわいいからもう1本サービスするから」と言って早くお金を渡せと言わんばかりに手を差し出した。

 実はこの串焼き1本の値段は2000ウォン

 あきれた朴さんが韓国語で抗議すると、やっと本来の値段を言ってきた。「値引き上手」と感嘆する日本人友だちに、朴さんは本当のことは言えなかったという。

 ぼったくりが横行するのは屋台だけではない。日本人で賑わう店のほとんどで、このような事態が起きていると言っていい

ネイルサロンや公衆浴場の一種であるチムジルバンなどでは、“日本人プライス"というものが存在する。ネイルサロンの場合、韓国語で書かれた基本料金は1万5000ウォンであるのに対し、日本語のメニューには2万から2万5000ウォンとなっているケースが多い。日本人観光客に気づかれることはあまりないが、万が一気づかれたとしても、「材料が違う」などで通す。
 チムジルバンも同じだ。韓国人は8000ウォン程度で利用できるものが、アカスリや足裏マッサージなどのオプションを付けて、日本人からは7万~10万ウォンを取る。

 なくなったはずのタクシー料金のぼったくりも最近また増えてきている。韓国で仕事をしている細田麻理子さんは先日、仁川空港でタクシーの運転手と言い合いになった。「白タク」ではなく、メーターを備えた一般タクシーに乗ったはずなのに、「市内まで8万ウォン」と言われたからだ。数日前、市内から空港までタクシーに乗ったときは約5万ウォンだったことを告げ、メーター料金での精算を求めたが、「行きと帰りは料金が違う」と不可解な理由を言われ、結局別のタクシーを利用した。

 しかし、これもコールバン(大型の乗り合いタクシー)の料金に比べるとまだかわいいものだ。1万ウォンあれば行ける距離は5倍から10倍近い値段を取る。団体で乗るケースが多いため、一人当たりの支払い額はそれほど負担にならず、抗議する日本人観光客はほとんどいないという。

 南大門で土産物店を営むオーナーは「日本人だけではなく、観光客の財布の紐は緩い。しかも韓国は日本より物価が安いため、少し高い値段を言ったって、みんな『安い』と喜ぶ」と話した。

 だが、2度も3度も来るうちに、日本人観光客も気づくに違いない。

 今年6月、イタリアの有名レストランで日本人観光客が700ユーロ(約9万2000円)近い昼食代を払わされ、同国の観光相が謝罪した騒ぎがあった。韓国も早急に改善しなければ、今度はどんなに安くしても、すべて「ぼったくり」に映るだろう。





日本人観光客のリスクは、ぼったくりだけじゃないですね。

 
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日本人観光客の訪韓を心よりお待ちしているニダ♪

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カモネギ
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