(共同通信 2024/03/15)
 在日本中国大使館は14日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出について、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が「安全に実施されている」と発言したことに反発する報道官談話を発表した。「国際世論を誤解させる一方的な情報を発信すべきではない」とした。

 IAEAに「客観的で公正な原則」の堅持を訴えた。日本に対しては「国内外の懸念に真剣かつ誠実に対処すべきだ」として、国際監視メカニズムの構築に協力するよう求めた。

 グロッシ氏は14日、岸田文雄首相と官邸で会談し、処理水海洋放出を巡る協力の継続で一致した。

(外務省 2024/03/14)

 3月14日、午後2時から約25分間、岸田文雄内閣総理大臣は、外務省賓客として訪日中のラファエル・マリアーノ・グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長(H.E. Mr. Rafael Mariano Grossi,Director General of the International Atomic Energy Agency)の表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭、岸田総理大臣から、グロッシー事務局長に対して、ALPS処理水の海洋放出についての同事務局長の力強いコミットメントに謝意を述べた上で、日本は、引き続きIAEAと連携し、科学的根拠に基づき、高い透明性をもって、日本の取組についての国際社会の理解・支持を広げていく旨述べました。これに対して、グロッシー事務局長は、昨日の福島訪問時に、ALPS処理水の海洋放出が国際基準に完全に則り、計画どおり安全に実施されていることを確認した、引き続き、IAEAの関与を継続していく旨述べました

2 また、岸田総理大臣から、日本とIAEAとの関係は、ALPS処理水にとどまらず、国際社会が直面する様々な地球規模課題への対処にあたっての原子力技術の活用は有効な解決策の一つであり、原子力分野での国際的権威であるIAEAと、様々な分野で緊密に連携していきたい旨述べました。これに対して、グロッシー事務局長は、原子力の平和的利用の促進に向けた日本の積極的な取組に感謝する旨述べました。

3 加えて、岸田総理大臣から、NPT/IAEA体制は、「核兵器のない世界」実現に向けた現実的かつ実践的な取組の基盤であり、極めて重視している旨述べ、両者は、引き続き、不拡散・原子力の平和的利用における協力を強化していくことで一致しました。
(時事通信 2024/03/14)

 来日した国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は14日、東京都内で記者会見し、昨年8月に開始された東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出について、「国際的な安全基準がきちんと適用されており、問題なく海洋放出が行われている」との認識を示した

 中国などは日本産水産物の輸入禁止措置を続けているが、グロッシ氏は「(近隣諸国などの)理解の度合いは進んだと考えている。6カ月以上前と同じ状態だとは思っていない」と述べた。