(Bloomberg 2022/12/29)
〇中国からの渡航者検査で新たな変異株検出なら厳格な制限課す可能性
〇独仏は状況注視、伊は検査でEUに合意要請-米は陰性証明義務化

イタリア・ミラノの保健当局は28日、中国からの航空便2便の乗客のほぼ半数が新型コロナウイルス検査で陽性だったと明らかにした。これを受けてイタリア政府は中国から到着する航空便について、全乗客の検査を義務付けることを命じた

  ミラノ地域保健当局の責任者は記者会見で、北京発と上海発の航空機でそれぞれ到着した乗客の検査を空港当局が実施したと説明した。イタリア保健省は、この検査結果のゲノム解析を行っていると発表。そこで新たな変異株が検出されれば、中国からの渡航に厳格な制限を課す可能性があるという。 

  中国では、新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を政府が突然撤回して以降、感染が急拡大している。 

  ミラノ到着便の陽性者のほとんどは無症状だという。ただ地元メディアは、中国からの新たな変異株出現を巡る懸念が保健当局の間で高まっていると伝えた。

  イタリアは2020年初期に欧州で最初に新型コロナ感染が深刻化した。同国のスキッラーチ保健相は28日遅く、「検査は新たな変異株の出現の有無をチェックできるため極めて重要だ」と説明。「欧州連合(EU)保健衛生委員に書簡を送り、われわれの決定を説明し、検査に関するEU各国の合意を目指すよう要請した」ことを明らかにした。

  欧州ではこの他、英国が必要なコロナ監視体制を確保するとしているが、中国からの入国者に対する検査を義務化する計画はないとしている。

  ドイツ保健省の報道官によると、同国当局は状況を「注視している」という。フランス保健省も事態を見守っているとし、「欧州のパートナーとの協力の下、結果次第で取り得るあらゆる有用な手段を検討する用意がある」としている。

  米国は28日、中国からの渡航者に新型コロナ検査の陰性証明を来年1月5日から義務付けると明らかにした。Tommaso Ebhardt