(NHK 2022/09/10)

日本のEEZ=排他的経済水域の長崎県の沖合で、海上保安庁の測量船が韓国海洋警察庁の船から調査の中止を要求される行為が9日午前から断続的にあり、海上保安庁は外務省を通じて韓国に抗議しました。韓国海洋警察庁の船による同様の中止要求は先月も行われています。

海上保安庁によりますと、9日午前10時すぎ、海上保安庁の測量船「光洋」が、日本の排他的経済水域の長崎県の五島列島の女島から北西110キロの付近で海底地形などの調査を行っていたところ、韓国海洋警察庁の船から無線で調査を中止するよう要求されました

要求は「韓国の海域での調査は違法である。調査をやめ、直ちに退去せよ」という内容だったということです。

これに対し海上保安庁は「日本の排他的経済水域で、正当な調査活動をしている。直ちに中止要求をやめ本船から離れよ」と回答したということです。

海上保安庁は調査を継続していますが、中止要求は9日午後5時時点で1時間から1時間半おきに6回行われたということです。

海上保安庁によりますと、韓国海洋警察庁の船からの中止要求は先月29日にも行われ、外務省を通じて韓国に抗議しました。

海上保安庁は周辺海域の調査を先月から行っていて、予定どおり今月末まで続けることにしています。


(産経新聞 2022/09/09)

海上保安庁は9日、長崎県男女群島の北西約110キロの東シナ海で、海保の測量船「光洋」が韓国海洋警察庁から、海洋調査の中止要求を受けたと発表した。調査は日本の排他的経済水域(EEZ)内だとして、外務省が韓国側に抗議した。

海保によると、中止要求を受けたのは9日午前10時ごろ。韓国海洋警察庁から無線で「韓国の海域での調査は違法。ただちに退去せよ」と連絡が入った。光洋は日本のEEZ内で正当な調査だと応答した。韓国海洋警察庁はその後も複数回、調査中止を要求している。

韓国側は8月29日にも、同じ海域で調査していた海保の測量船「平洋」に対し、中止要求をした。要求は9月2日までに計67回に及んだ


(聯合ニュース 2022/08/30)

(略) 日本の測量船は韓国と日本がそれぞれ主張する排他的経済水域(EEZ)が重なる海域で海洋調査を行ったとされる。EEZが重なる場合、双方の協議で決めることになっているが、韓国と日本の間では境界の確定が行われておらず、海洋調査を巡る問題が続いている

 同海域では昨年1月にも海洋調査を行っていた日本の測量船に韓国が調査中止を求めていた。当時、韓国海洋警察の船舶が測量船に接近し、退去を要求。測量船が要求に応じず、双方の船舶が一時にらみ合いとなった。

※参考 ↓が日韓主張のEEZ。「対峙位置」は昨年1月のもの。