(日本経済新聞 2022/09/06)

【ソウル=甲原潤之介】韓国検察が最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の捜査を本格化している。選挙違反の疑いがあるとして6日に李氏が過去に知事を務めた京畿道庁へ家宅捜索に入った。李氏は同日、検察の出頭要請を拒否。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を逆に告発することで、対決姿勢を鮮明にする。

検察は李氏が大統領選の候補だった2021年に虚偽の事実を公表した疑いについて捜査している。公訴時効が成立する9日までに起訴するかどうかを判断する

李氏は市長時代に手掛けた都市開発が国土交通省の指示を受けたものだと説明したが、国交省側は指示を否定した。与党「国民の力」は選挙中の李氏の発言が虚偽だったと主張している。検察はこれらの発言について説明を聞くため李氏に出頭を求めていた。

民主党の報道官は6日、李氏が出頭を拒否した理由について検察の調査に書面で答えたためだと説明した。「揚げ足取りの政治弾圧に振り回されてはならない」と強調している。

民主党は5日、司法で反撃に出た。尹氏が大統領選の期間中に自らの夫人を巡る虚偽事実を公表したと主張し、検察に刑事告発した。夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏を特別検事が捜査できるようにする法案の提出も準備する。

民主党は金氏が過去に輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の株価操作に関わった疑いがあるとみている。大統領選で尹氏が夫人の株価操作への関与を否定した点が虚偽の公表だと訴えている

与党は6日、野党が夫人の疑惑を持ち出したことについて「特別検事制度を李代表の『防弾チョッキ』として悪用するものだ」と批判。与野党双方が相手の疑惑を司法に持ち込み、対立は泥沼化の様相を呈している。