(聯合ニュース 2022/09/05)

 韓国政府が設置した日本による植民地時代の徴用被害者への賠償問題の解決策を探る官民協議会の4回目の会合が5日、開かれた。外交部当局者は会合後、記者団に対し、官民協議会の会合はこれ以上行われない可能性があるとし、「非公開で出席者を制限して開くこのような形では、おそらくきょうが最後になるだろう」と述べた。

 今後は被害者側や専門家らを対象により広範囲な形での意見収集を続けつつ、韓国政府の解決案を作るための作業に集中するという

 同協議会は7月4日に初会合が開かれた。1、2回目の会合には学界や法曹界、メディアの関係者や元官僚などのほか、被害者側の関係者も出席したが、3回目からは被害者側関係者が出席しなかった。そのため被害者側の意見の聴取は朴振(パク・ジン)外交部長官が今月2日に被害者側と個別に接触するなどして行われた

 外交部当局者は「多様な方式で被害者の方々、訴訟代理人や支援団体とは今後も意思疎通を続ける」として、「きょうの(協議会の)ような形でしないということで、もう少し外枠を広げた意見収集は今後もあり得る」と説明した。

 政府案をいつ出すのかについては、「真摯(しんし)かつできるだけ早く講じるよう努力している」と述べるにとどめた。これまで官民協議会で提示された意見や被害者側の要求などを総合的に考慮した政府案をまとめるとみられる。

 同当局者はこの日の協議会について、「取り沙汰されている代位弁済(第3者による弁済)の方法についても話し合われた」とし、参加者は政府予算を使った代位弁済は望ましくなく、適切ではないという点で一致していると説明した。

 徴用被害者への賠償問題を巡る日本企業の資産の現金化を防ぐためには、被害者に支払う賠償金の財源を用意する必要があるが、被害者側は日本企業の責任を明確にするため財源づくりには被告日本企業が必ず参加しなければならないとの立場を示している。協議会の出席者も韓国政府の予算でこれを全額肩代わりするのは望ましくないとの認識で一致したようだ。

 ただ、被告の日本企業が財源づくりに参加することを日本政府が認めるかどうかなどが問題になるとの指摘も協議会から出たという。

 また、同当局者は被害者の同意を前提としない案として、日本企業の債務を韓国政府などの第3者が買い取り、判決履行後に日本側に請求していく案なども法曹関係者などから示されたと説明した。だが、外交部当局者は「政府が予算で(債務を)買い取るのも望ましくないというのが多くの意見」とし、「新設の財団や基金、また既に設立されて活動中の団体や財団などの組織もそのような役割を果たすことができるという意見が出た」と紹介した。

 日本側の謝罪については、「被害者の方々が企業の謝罪が前提にならなければならないと考えている」として、「被害者が最も求めている要素の一つであるため、謝罪が必要という点については誰も異論がない」と説明した。謝罪の主体や内容などについては日本の呼応が必要なため、協議会が具体的に提示するのは難しいとの意見が交わされたという。

 日本側の謝罪をはじめ、被害者が満足する案を用意するためには、日本の誠意ある呼応が欠かせないため、政府は今後、対日交渉をさらに活発に進めるものとみられる。

 外交部当局者は「日本側の立場に変化があるかどうかは即答できないが、この事案について非常に真剣に話し合っている」と述べた。

 日本側もこの問題を早期に解決しなければならないという立場で意見交換に臨んでいるものの、具体的にどのような措置を取るのかなどを明らかにしておらず、楽観するのは難しい雰囲気だという

 今月の国連総会に合わせた韓日首脳による会談が実現すれば、徴用問題について重要な意見交換が行われる可能性もあるが、外交部当局者は「首脳会談は決まっていない」と述べるにとどめた。