(聯合ニュース 2022/09/05)

 韓国の国防部によると、ソウルで開かれる多国間会議「ソウル安保対話(SDD)」に合わせ、同部の申範チョル(シン・ボムチョル)次官と日本防衛省の岡真臣・防衛審議官が7日に会談する

 両国の国防次官の対面会談は2016年以来、6年ぶりとなる。

 会談では日本の国際観艦式招待韓国軍の日本哨戒機への対応韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化など国防懸案について議論する見通しだ。

 日本は11月に開かれる海上自衛隊の創設70年を記念する国際観艦式に韓国の海軍を招待しており、韓国側は参加を検討している。だが、自衛隊旗には日本の軍国主義の象徴である旭日旗が使われるため、韓国内では観艦式への参加を巡り論争が起きている。2018年に韓国・済州島で開かれた国際観艦式では韓国が日本に対し、旭日旗の掲揚自粛を要請。日本は参加を取りやめた。

また、同年末に朝鮮半島東の東海で遭難した北朝鮮漁船を捜索していた韓国海軍の艦艇が接近した海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したと日本側が主張して抗議。韓国側はレーダーの照射はなく、哨戒機が艦艇付近で威嚇飛行を行ったと反論していた。哨戒機を巡る対立は両国国防当局の関係改善の障害となっている

 会談では結論を出すよりは実務級での議論を進展させ、協力強化の意志を確認するとみられる。韓国の国防部関係者は「両国が懸案解決の必要性に一致し、意思を確認する場になることを期待している」と述べた。

 ソウル安保対話(SDD)は朝鮮半島の平和とアジア・太平洋地域の安全保障協力を話し合うため韓国主導で12年に発足した国防次官級の会議で、6~8日に開催される。

2022年09月02日


概要

防衛審議官は、防衛省において、対外関係業務等を総括整理する職として2014年度(平成26年度)に設置された次官級の官職。俗に省名審議官と呼ばれるもので、『防衛省大臣官房審議官』(防衛書記官)とは異なる。定数は1名。他府省の省名審議官と同様、指定職7号の役職。

防衛審議官の役割は、防衛省設置法第7条の2第2項において「防衛審議官は、命を受けて、防衛省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する。」と規定されているのみであるが、同条項を新設する際の改正法の概要としてまとめられた資料において防衛審議官に関しては、「防衛大臣を始めとする政務の補佐体制を万全にすべく、日米同盟の深化、諸外国との防衛協力・交流の推進などの重要課題に適切に対処し、諸外国の国防当局の事務方トップレベルとの間で、いつでも対等に協議・調整できる者として、対外関係業務等を総括整理する防衛審議官を新設し、防衛会議の委員に加える。」と説明されている