(聯合ニュース 2022/08/28)

 韓国の革新系最大野党「共に民主党」は28日、ソウル市内で開いた党大会で李在明(イ・ジェミョン)氏(57)を新代表に選出した。任期は2年。

 全国を巡回しながら実施してきた代表選で、同党の歴代最高となる77.77%の支持を得て、他の候補を圧倒した。

 李氏は3月の大統領選で尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏に敗れたものの、6月の国会議員補欠選挙で当選を果たしたのに続き国会の議席数で与党を大きく上回る党の代表となり、政治の表舞台への復帰を果たした。代表選に圧勝したことで、党内の主流派だった親文在寅(ムン・ジェイン)勢力との派閥争いも事実上、終結させた。

 李氏は大統領選で惜敗しただけに、政府与党と協力するよりも対立が激化するとの見方が多い

 18年まで市長を務めた京畿道・城南市の都市開発を巡る疑惑や妻の金恵景(キム・ヘギョン)氏が李氏の京畿道知事時代、道の公務用クレジットカードを私的流用していたとの疑惑など、スキャンダルリスクも依然くすぶる


民主党新代表の李在明氏「党首会談を要請」
(中央日報 2022/08/29)

「李在明(イ・ジェミョン)の民主党」が現実になった。169議席[定数300]の巨大野党「共に民主党」の代表に李在明(イ・ジェミョン)議員が選出された。

28日、ソウル松坡区(ソンパグ)オリンピック体操競技場で開かれた民主党全党大会で李新代表は77.77%の得票率となった。ライバルの朴用鎮(パク・ヨンジン)候補の得票率は22.23%

李代表は候補選出に合算される権利党員投票(40%)、代議員投票(30%)、国民世論調査(25%)、一般党員世論調査(5%)ですべて圧倒的1位となった。権利党員投票と一般党員世論調査でそれぞれ78.22%と86.25%、民主党支持層と無党層対象の国民世論調査では82.26%の支持を得た。「まだ親李在明(親李)より親文在寅(ムン・ジェイン、親文派)が強い」という分析で劣勢が予想された代議員投票でも、李代表は72.03%と、3分の2を超える支持を受けた。ある民主党議員は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の失政が累積しながら代議員の票までが李代表に傾き、事実上の『李在明の民主党』が完成した」と評価した。

◆司法リスク・強硬ファンダムの憂慮を抱えた「李在明号」、不安な出発

李代表は当選直後の演説で「骨身を削る思いで完全に新しい民主党をつくることに自分自身をすべて投じる」と述べた。特に「国民優先、実事求是の大原則の下、確固たる民生改革に取り組む」とし「最小限の生活を保障する社会から基本的な生活が保障される社会に変えていく」と強調した。

また「党首会談を要請し、額を合わせて解決法を出す」とし「国民と国家のために正しい道を進めば、政府・与党の成功に腕をまくって支援する。しかし民生と経済、民主主義と平和の価値を毀損し、歴史を戻す退行と独走には決然と立ち向かう」と叫んだ。

◆大統領室広報首席秘書官「李代表の当選を祝う」

李代表の当選に大統領室の金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官は「お祝いする。難しい時期、国民と民生のために山積した懸案を解決するのに共に協力していくことを期待する」と述べた。

李代表の得票率は、1997年5月の新政治国民会議全党大会で金大中(キム・デジュン)元大統領が記録した総裁選挙の得票率73.5%、大統領候補党内選挙の得票率77.5%を上回り、歴代の民主党全党大会の最高値。しかし投票率が37.09%にとどまり、2020年8月の全党大会(41.03%)と2021年5月の全党大会(42.74%)より低かった点は、李代表に負担要因となり得る。これに対し李代表は「前の全党大会では約26万人が投票したが、今回は40万人近い」とし「投票率でなく投票者数を考慮する必要がある」と反論した。

親李派は最高委員選挙でも圧倒的勝利となった。事実上、「李在明の護衛武士」を自負してきた強硬派の鄭清来(チョン・チョンレ)最高委員が25.20%の得票率で1位となった。親李派の朴賛大(パク・チャンデ)最高委員(14.20%)、徐瑛教(ソ・ヨンギョ)最高委員(14.19%)、張耿態(チャン・ギョンテ)最高委員(12.39%)は3-5位だった。一方、非李在明派に分類された候補は、文在寅政権で青瓦台(チョンワデ、大統領府)報道官を務めた高ミン廷(コ・ミンジョン)最高委員(19.33%、2位)を除いてすべて落選した。親文派の議員は「大統領選挙をして半年にもならない候補が党代表に出馬し、表を集める投票になった。手を打つ間もなかった」と話した。

◆党内「前例ない超強硬指導部になる」

湖南(ホナム、全羅道)と86グループ(60年代生まれ、80年代に大学生)の退潮も目立った。唯一の湖南圏候補で全国大学生代表者協議会第4期議長を務めた宋甲錫(ソン・カプソク)候補は代議員投票で2番目に多い17.89%の得票率を得たが、権利党員投票(9.08%、6位)と国民世論調査(6.01%、6位)の壁を越えられず落選した。民主党のある核心党役員は「完全に首都圏中心の政党になった」と憂慮した。

これで民主党指導部は李在明代表と朴洪根(パク・ホングン)院内代表、鄭清来・高ミン廷・朴賛大・徐瑛教・張耿態最高委員、そして李代表が指名する2人の指名職最高委員の9人で構成される。民主党では「前例を探せないほどの超強硬指導部になる」という見方が多い。

「司法リスクなど李代表の前には難関が多い」という懸念もある。全党大会を控えて政治報復性の起訴にあった党役員に対しては党務委員会が職務停止を取り消せるよう党憲を改定したが、これは「李在明防弾用」という声が出てきた

検察・警察は▼城南(ソンナム)FC不法後援支援金▼法人カード流用▼ペクヒョン洞(柏ヒョンドン)開発特恵▼大庄洞(デジャンドン)開発特恵▼サンバンウルグループの弁護士費代納--など、李代表関連の疑惑に対する捜査の強度を高めている状況だ。親文派の重鎮議員は「李代表の司法リスクが浮上すれば強く問題提起する」とし「李代表がこれを無視すれば分党の話も出てくるかもしれない」と話した。

◆「新しい民主党つくる」

李代表は「完全に新しい民主党をつくる」とし「再執権のための土台の構築という重大な任務に失敗すれば、私、李在明の時代的使命も終わるという覚悟で臨む」と強調した。

親李派の最高委員4人が当選したことに関連し「私に対する国民の期待が高いため、最高委員がその期待に合わせて選挙運動をしたのでないだろうか」と話した。党職の人選についても「統合に役立つ方向でする。湖南を含め、地方出身者に対する指名職党職任命を特に考慮する」としてバランスを強調した。

李代表はこの日晩、党代表秘書室長に千俊鎬(チョン・ジュンホ)議員を任命し、報道官には朴省俊(パク・ソンジュン)議員を内定した。李代表は強硬派の党員に党が振り回されるという憂慮については「権利党員120万人のうち約40万人が参加し、80%近い方が意思決定をしたが、これを少数のファンダムというのは言い過ぎだ」と一蹴した。

李代表の熱烈支持者はこの日、全体大会行事場の内外で熱を帯びた応援戦をした。いわゆる女性支持者は仮面やサングラスをして「李在明」などと書かれた帯を体に巻いて応援のスローガンを叫んだ。


(中央日報 2022/08/29)

韓国野党・共に民主党が28日の全党大会で李在明(イ・ジェミョン)議員を代表に選出したことを受け、日本メディアは李氏の対日強硬姿勢が韓日間の懸案に及ぼす影響に注目した

時事通信は民主党が韓国国会で多数を占めるだけに李氏の代表就任は現政権に負担になるという見方を示した。李氏は昨年、韓国ではなく侵略国家の日本が分断されるべきだったと発言するなど、対日強硬姿勢を見せた点に言及した

産経新聞は、李氏は5年後の次期大統領選の世論調査で支持率1位であり、党の運営を通じて次期最有力候補として足場固めを図ると伝えた。また、李氏は対日強硬発言で知られていて、強制徴用問題などで冷え込んだ韓日関係の変数になる可能性もあるという見方を示した

共同通信は国会で過半議席を占める民主党を李氏が率いることになり、強制徴用問題解決が難航する可能性が高いと予想した