(朝鮮日報 2022/01/17)

 北朝鮮を旅行中に抑留され死亡した米国人大学生の故オットー・ワームビアさんの遺族に対し、差し押さえ状態となっている約2億9000万ウォン(2780万円)の北朝鮮凍結資金の支払いを米ニューヨーク州に命じる判決が現地の裁判所で出た。

 米国のラジオ局「自由アジア放送」(RFA)が15日に報じた内容によると、ニューヨーク北部地区連邦地方裁判所は13日、ニューヨーク州監査院が差し押さえている北朝鮮・朝鮮光鮮銀行の資金24万ドル(約2740万円)に加え、これまでに発生した利子をワームビアさんの両親に10日以内に支払うよう命じる判決を下したという。裁判所は判決文で「北朝鮮と朝鮮光鮮銀行には異議を唱える機会を与えたが異議はなかった。そのためワームビア氏の両親は米国の法律に従い凍結された北朝鮮資産を回収する資格がある」と説明した。

 朝鮮光鮮銀行は2009年、ミサイルなど大量破壊兵器の取引に関与したとして制裁対象となった朝鮮革新貿易会社や端川商業銀行などと金融取引を行った事実が明らかになり、米財務省から資産凍結などの制裁を受けていた。

 ワームビアさんの両親は2018年4月に北朝鮮を相手取り、11億ドル(約1260億円)の損害賠償請求訴訟を米ワシントンの連邦裁判所に起こし、裁判所は北朝鮮に5億114万ドル(約571億8500万円)の賠償を命じた。これに伴いワームビアさんの両親は19年、米国政府が差し押さえて売却した北朝鮮船舶ワイズ・アーネストの売却代金の一部を受け取った

自由アジア放送は「ワームビアさんの両親は米国をはじめとして全世界に隠された北朝鮮資産を追跡しており、最近も米連邦議会および政府などに北朝鮮資産把握に向けたロビー活動を行っているようだ」と報じた。 ペク・スジン記者