(朝日新聞 2021/11/10)

 来年3月の韓国大統領選に、与党「共に民主党」の公認候補として立候補する李在明(イジェミョン)・前京畿道知事は10日の記者会見で、日米韓で同盟関係を結ぶことは「非常に危険だと考える」と述べた。反対の理由に、日本が竹島(韓国名・独島)の領有権を主張していることを挙げた。

 李氏は、日米韓同盟について「当然、反対する」と強調。日本について「信じられる友好国なのか」と疑問を呈した。そのうえで、竹島は韓国が実効支配しており、「歴史的にも韓国の領土であることは明らかなのに、(日本が)絶えず問題提起してくることに憂慮する」と述べた

 また、過去の植民地支配を「帝国主義の侵奪」と批判し、日本が歴史認識について「あいまいな態度を取っている」とも主張した。

 李氏は過去にも、日本が竹島の領有権を主張するのは「侵略の意思の表れ」と語ったことがある。(ソウル=鈴木拓也)


(読売新聞 2021/11/10)

 【ソウル=上杉洋司】来年3月の韓国大統領選で左派系与党「共に民主党」の候補となった 李在明(イジェミョン )前 京畿道(キョンギド )知事(56)は10日、韓国メディア主催の討論会で日本について、「いつでも信頼できる友邦国家だろうか。なぜ独島(島根県・竹島の韓国名)についていつまでも問題提起をするのか」と主張し、強い不信感を示した

 李氏は竹島について、「日本が繰り返し問題提起するのは、いつかトリップワイヤ(仕掛け線)[トリップワイヤーとは、クレモアなどの爆発物と連係していて、触ると自動的に爆発するようになっている仕掛けワイヤーを意味する軍事用語(東亜日報)]とするためとの疑いを持っている」と述べた。李氏は以前、韓国紙のインタビューで、日本が「大陸に進出するとき、(竹島を)仕掛け線にする」と主張したことがある

 また、在韓米軍に配備されたミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD=サード)」の追加配備について、李氏は、「(追加配備を)しないのが正しいという立場だ」と述べ、 文在寅ムンジェイン 政権の方針を踏襲する考えを示した。