(朝鮮新報 2020/06/23)

「学びの継続」をうたい日本政府が創設した学生支援緊急給付金の給付対象から朝鮮大学校の学生たちが除外されている問題と関連し19日、「外国人学校・民族学校の制度的保証を実現するネットワーク・埼玉」の斉藤紀代美共同代表、「日朝友好女性ネットワーク」の坂本洋子代表らが文部科学省を訪れ、朝大生を給付金の支給対象とするよう求める要請を行った。文科省高等教育局の職員が応対した。

要請でははじめに、斎藤共同代表が文部科学大臣宛ての要請文を読みあげ、職員に手渡した。

「外国人学校・民族学校の制度的保証を実現するネットワーク・埼玉」「日朝友好女性ネットワーク」の連名で提出された要請文は、朝大が各種学校であることを理由に対象から除外されたのは不当だとした上で、様々な分野で活躍する有能な人材の育成など大学として使命を果たしてきた同校の実態を踏まえ、給付金の支給対象に認めるよう求めた

要請に対し、文科省の職員は、給付金の根拠となる「日本学生支援機構法」に則って支給対象を決めており、「朝大だからといって差別したわけではない」「差別意識はない」と繰り返した

これを受け、坂本代表は「法そのものに不備がある。法の趣旨を変えて支給対象の範囲を一刻も早く広げるべき」と指摘しながら、「制度からこぼれ落ちるすべての学生を救えるようにしなければならない」と語気を強めた。

斎藤共同代表は「子どもたちの学ぶ希望を摘み取らないためにも、朝大生を給付金の対象として含めてほしい」と求めた。

◇差別政策の是正を

要請後、一行は文科省前で行われている朝鮮学校への高校無償化適用を求めた「金曜行動」に参加した。この間、新型コロナウイルスが猛威を振るうなかでも、東京オモニ会連絡会や日本の有志たちを中心に、関係者たちはスタンディングでアクションを続けてきた。また、朝大生が学生支援緊急給付金の対象外ということが判明して以降、問題について訴える朝大の保護者たちの姿もあった。5月29日からはマイクアピールが再開され、この日の「金曜行動」には約20人が参加した。

「金曜行動」の参加者たちは、未だに問題解決に向けた動きが全く見られないことに対し怒りの声を上げ、朝鮮学校への無償化制度の即時適用を求めた。また、学生支援緊急給付金をはじめ感染拡大に伴う支援事業から朝鮮学校を排除しないよう強く訴えた。

アクションの場では、同日、市民団体が行った要請について報告があった。

斎藤共同代表は、この日行った要請について説明しながら、「文科省は戦後一貫して朝鮮学校、民族教育を排除し、差別してきた。民族教育の歴史をしっかりと踏まえ、子どもたちが差別のなかにいるということを認識してほしい。人権を尊重し、多文化共生を推進する人権理事国として恥ずかしくない対応をすべきだ」と、日本政府に対し差別政策を是正するよう改めて強調した。

その後も参加者らは横断幕を掲げ、シュプレヒコールを叫びながらともに差別是正を訴えた。