(朝鮮日報 2020/06/19)

 北朝鮮の開城にある南北共同連絡事務所の爆破により韓半島で緊張感が高まっている状況で、日本の安倍晋三首相が、韓半島有事の際に韓国にいる日本人たちが脱出できるよう、米国と緊密に協力していると18日、明らかにした

 安倍首相は同日、首相官邸で行われた記者会見で、「有事の際、韓国にいる日本人の脱出のため、自衛隊輸送機が着陸できるかどうか、あるいはどのような計画があるのか」と問われ、このように答えた。同首相は「在外日本人の安全を確保するため、さまざまな出来事に対応できなければならない。その中で、同盟国である米国とも非常に緊密に協力している」と答えた

 さらに、「以前にも(韓半島で)緊張が高まったことがある。このような状況で日米、日韓、日米韓が緊密に協議していく計画に関して確実に準備することが重要だと認識している」とも述べた。しかし、「日本人脱出計画はどのくらい進んでいるのか」という質問には、「相手国もあるので、ここで言うのは差し控えたい」と言葉を慎んだ

 安倍首相は同日、敵の基地攻撃能力を保有しようという主張を協議する考えも明らかにした。同首相は「自民党で、敵の基地攻撃能力を保有しようという主張が出ているが、これを協議するのか」という質問に、「『何が抑止力か』について国家安全保障会議(NSC)で話し合う」「憲法の範囲や専守防衛(日本が攻撃を受けた場合のみの防衛レベルでの反撃)原則に従わなければならない」と言いながらも、「相手の能力が向上し続けているのに、これまでの議論だけにとどまっていてもいいのかという次元で(敵基地攻撃力保持の主張を)受け入れていかなければならない」とも言った。日本は平和憲法第9条第2項の「戦力の不保持」と「交戦権の否認」に基づいて専守防衛の原則を固守している。キム・ユンジュ記者


令和2年6月18日 安倍内閣総理大臣記者会見
(首相官邸 2020/06/18)一部抜粋

(記者)
 読売新聞の今井です。

 安保戦略についてお伺いします。先ほど、総理は、徹底的に議論、基本から議論という形で言及されましたけれども、自民党内などでは敵基地攻撃能力の保有を求める声も出ておりますが、この点は、総理、どのようにお考えでしょうか

(安倍総理)
 当然この議論をしてまいりますが、現行憲法の範囲内で、そして、専守防衛という考え方の下、議論を行っていくわけでありますが、例えば相手の能力がどんどん上がっていく中において、今までの議論の中に閉じ籠もっていていいのかという考え方の下に、自民党の国防部会等から提案が出されています。我々も、そういうものも受け止めていかなければいけないと考えているのです

 先ほど申し上げました、抑止力とは何かということを、私たちは、しっかりと突き詰めて、時間はありませんが、考えていかなければいけないと思っています。そういう意味において、政府においても新たな議論をしていきたいと思っています
(略)

(記者)
 イギリスの軍事週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー、東京特派員の髙橋と申します。
 手短に2点だけ。1点目は、総理、イージス・アショアは中止でいいんですか。それとも、停止。英語で書く際に。

(安倍総理)
 それはプロセスの停止。

(記者)
 停止。中止ではなくて停止。

(安倍総理)
 停止。

(記者)
 このまま進めるわけにはいかない、やめるじゃなくて。

(安倍総理)
 停止。

(記者)
 停止。分かりました。

 それと、もう1点が、今、南北朝鮮で緊張が高まっていますが、韓国にいる日本人の方の救出というか、退避について、どれぐらいまで救出策、プランが立てられているのか。例えば、自衛隊の輸送機が邦人を救出するためにちゃんと着陸できるのか。着陸できない場合に、アメリカに全面的に頼るのか。この辺りの在韓邦人の救出計画について、どれぐらい進んでいるのか教えてください

(安倍総理)
 在外に滞在している邦人の安全を守っていくことは、政府の重要な使命であります。韓国にたくさんの邦人が生活し、経済活動もしておられたり、あるいは勉強しておられる方もおられるでしょうし、そういう皆さんの安全を確保しなければいけない。これは、今般のこの状況の前にも、朝鮮半島で緊張が更に高まったときもありました。北朝鮮が何発もミサイルを発射していたときですね。そういう状況の中で、日米あるいは日韓、日米韓で、今おっしゃったようなことについて、これは緊密に連携していく、そうしたプランについてしっかりと用意していくということは重要なことであると認識しています。安倍政権においても重視しています。

 今、どれぐらい進んでいるかということについては、これは相手国のこともあり、今ここで申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、我々は在外の邦人の安全を確保するために、様々な出来事に対応できなければならないと、こう思っています。その中でも、同盟国の米国とも非常に緊密に連携しているところであります


3年前に報道された政府が想定している邦人退避計画↓

半島有事想定 韓国避難所に邦人収容可能 5万7000人全員地下鉄駅など
(読売新聞 2017/08/17)

(略)日本政府は、在韓邦人の退避計画について、危険レベルを4段階に分け①観光客など不要不急の渡航中止要請②渡航中止勧告③退避勧告④避難所への避難・輸送――を想定している。避難所への避難は、北朝鮮による韓国への大規模攻撃など危険レベルが最も高いと判断された場合に、事態が沈静化するまで約72時間を目安に滞在するよう促す。

20170817-OYT1I50015-L

 退避計画の最大の焦点は、避難所に一時避難した後の韓国国外への退避方法だ。しかし、この邦人輸送方法には課題が多い。北朝鮮による韓国への大規模攻撃が行われれば韓国国内の空港は閉鎖され、民間機での邦人の移動が困難になる可能性が高い。このため、日本政府は在韓米軍に、あらかじめ指定した複数の集合場所から南東部・釜山(プサン)の港までの陸上輸送を要請し、その後、自衛隊の艦船で福岡県の港まで輸送するなどの案を検討している

 自衛隊の艦船を活用する場合、韓国政府や自治体の同意が必要となるが、韓国国内の自衛隊への反感が根強く、調整は進んでいない。(略)


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