米大使公邸の壁乗り越えた大進連「国民がわれわれを支持した」
 (朝鮮日報 2020/05/05)

一審での懲役1年に検察「厳罰にすべき」と控訴
大進連も控訴「義理堅い行動、無罪」と主張

 駐韓米国大使の公邸に無断で侵入し、デモを行った韓国大学生進歩連合(大進連)のメンバーらに懲役1年を言い渡した一審判決について、検察と被告の双方がこれを不服として控訴したことが5日分かった。

 法曹界によると、大進連側は4日、裁判所に一審判決を不服として控訴状を提出した。大進連側の法定代理人は先月29日の一審の裁判を終えた後「国民全体が支持していた若者たちの義理堅い行動が必ず無罪宣告を受けられるようにする」として控訴する意向を明らかにしていた。

 一方の検察は今月1日、先に控訴状を提出した。検察は先月22日に開かれた結審公判で、キム・ユジン被告(29)に懲役1年6月を求刑し、ほかの被告3人にはそれぞれ懲役2年から2年6月を求刑した。求刑より軽かった一審判決を不服として控訴したわけだ

 ソウル中央地裁(刑事18単独、ヤン・ウンサン判事)は先月29日、業務妨害などの罪で起訴されたキム・ユジン被告ら大進連のメンバー4人に対し、懲役1年、執行猶予2年を言い渡した。大進連の男女メンバー17人は昨年10月18日、ソウル市中区にある米国大使公邸の壁をゲリラ的に乗り越えて無断で侵入、ハリー・ハリス駐韓米国大使の家族が生活する公邸の玄関前を占拠した。メンバーらは1時間以上も「ハリスはこの地を去れ」などと書かれた懸垂幕を手に不法行為を働いた。

 判事は判決文で「証拠から認められる犯行場所と持続時間、行為などを総合すると、被告らのそれぞれの行為は威力に該当し、業務妨害の故意が認められる」として「塀を乗り越えて大使の居住する宿所の前まで入った以上、被告らが被害者の住居に侵入したことが明白に認められる」と述べた。また「被害者は処罰を望んでおらず、表現の自由やデモの自由は保障されるものの、他人の権利侵害まで認められるわけではない点、あらかじめはしごを準備して大使館の機能と安寧を侵害した点などを(量刑を決める上で)考慮した」と指摘した。

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