(世界日報 韓国語 2020/04/03)

カン·グヨル文化体育部記者

イタリアでミケランジェロのダビデ像の自慢に熱を上げる博物館関係者に会ったことがある。あまりにもに有名な美術品だからそうなるだろうと思ったが、自慢が長くなり、少し当てこすりを感じて石窟庵本尊仏について話した。世界最高の芸術性を誇る私たちの仏像を前に出した、それなりの『応戦』だった。ところが、このイタリア人の反応は「そんなものがあるのか」というものだった。ユネスコ世界遺産に登録された仏像の上、相手が文化財専門家なので当然知っているだろうという私の錯覚だった。当時は「専門家という者が石窟庵本尊仏を知らない」と思ったが、後になって当然のことという気がした。昨年基準で世界遺産に登録された文化財は1121点だ。関心があるといっても他国の世界遺産まで具体的に知るのは大変だ。

何年か前のこのことを話すのは、私たちのものではないが、私たちが必ず記憶しなければならない日本の世界遺産があるからだ。

先月31日、日本政府は東京に『産業遺産情報センター』を開館した。日本が2015年7月に世界遺産に登録した『明治日本の産業革命遺産:製鉄・製鋼、造船、石炭産業』(以下『近代産業施設』)を研究し、広報する所だ

19世紀中盤~20世紀始めの産業化過程を見せる23か所の鉄鋼・造船・炭鉱施設で構成された近代産業施設には、韓国人、中国人など数万人が強制的に連れてこられて残酷な環境で労役をした端島炭鉱(別名『軍艦島』)、八幡製鉄所、長崎造船所などが含まれている

しかし、日本政府はこのような事実には目をつぶったまま、近代産業施設を「西洋の産業革命の波を受け入れて工業立国の土台を築いた」施設とだけ宣伝している。日本メディアの報道によれば、情報センターは強制労働を積極的に否定する「いじめられたことはない」という内容の証言、給与袋などを展示している

問題は、このような状況を正す手段がないということだユネスコは近代産業施設の登録当時、「全体の歴史を理解できる『解釈戦略』[interpretive strategy 日本政府訳「説明戦略」]を用意するように」と勧告したが、強制性はなく、文字通り勧告に過ぎない。登録を取り消すことも不可能だ

日本政府の態度を見れば、今まで通り、今後も近代産業施設は『美しくて、誇らしい日本と世界の歴史』として広報されるはずであり、強制労働の実状を知らない多くの人々がそう記憶するだろう

私たちが日本の世界遺産である近代産業施設を正しく記憶しなければならない理由がここにある

中国と世界大戦当時の連合軍捕虜なども強制労働の被害を受けたが、この問題に対して大きな関心がなく、近代産業施設に宿る帝国主義の暴力性と周辺国に犯した蛮行などを正しく記憶する主体は事実上、韓国だけでもある

2017年に公開された資料によれば、端島炭鉱などで強制労働をさせられた韓国人は約3万3400人に達する。中国人は4184人、連合軍捕虜は5140人と把握された。死亡者数は知られたものだけでも160人余りに達する。多くの人々がその時に負った傷をきちんと治癒し、相応の補償を要求しているが、日本政府は知らん振りで一貫している。

私たちが記憶しなければならない近代産業施設の実状である。(機械翻訳 若干修正)

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