[日韓の現場]文大統領の実像<3>「抗日運動の後継者」自任…実体験なき対日観 支える
(読売新聞 2020/02/13)

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、2012年12月の大統領選に出馬する前の6月、東京を訪れたことがある

 訪日について文氏は、ソフトバンクグループの孫正義会長の招待を受けた個人的なものだと、報道陣に説明している。滞在中、日韓関係に詳しい日本人の政治学者が、東京・台場のホテルで文氏と面会した

 学者は、来日目的について「大統領を目指すにあたり、一度日本を見ておく必要があったためだろう」と話す。ところが、話題は南北問題や日朝関係などの朝鮮半島情勢が中心で、「日本そのものについて知識や関心がある方ではなかった」と回想する

 学者は文氏に、未来志向の関係を目指すとした1998年の「日韓共同宣言」を土台に、対日外交に取り組んでほしいとの希望を伝えた。文氏から明確な返事はなかった。

 韓国の歴代大統領のうち、日本統治下で日本語教育を受けたのは金大中(キムデジュン)氏(任期1998~2003年)が最後だ。金大中氏までの大統領は植民地支配や独立運動を経験し、日本人と向き合った実体験を持っている

 文氏の政治の師である盧武鉉(ノムヒョン)元大統領は1980年代初頭、趣味のヨットを習うために滋賀県大津市の琵琶湖畔に滞在したことがある。日本人コーチとの友情をはぐくみ、日本語を独学で習得したといわれる

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 一方、文氏に日本での実体験は乏しい。2011年6月出版の自伝「運命」で、日本に関する記載はほとんどない。少年時代の回想として、「日本との国交正常化をめぐる韓日会談が行われていた頃、(父親が)近所の大学生に、なぜ反対しなければならないのかを説明しているのをそばで聞いたことがある」との一節がある。

 実体験の代わりに対日観の基礎になっているとみられるのが、日本の植民地支配との闘争という歴史だ。文氏は無類の歴史好きとして知られ、関心は国交正常化以降の協力の歩みではなく、もっぱら「抗日独立運動」の歴史に向けられているようだ

 専門家の間では、「文氏は、自分たちが独立運動家の流れをくむ政治勢力だと自任している」との分析がある。文氏の言葉の端々に、そうした意識が垣間見える。

 文氏はたびたび、日本に理解のある保守勢力を、植民地時代の日本への協力者を指す「親日」の呼び名と重ね合わせるようにして断罪してきた

 昨年3月1日は、「朝鮮独立万歳」を叫ぶデモ行進が行われた「3・1独立運動」から100年となった。記念式典では、「親日を清算し、独立運動に礼を尽くすことが正しい国へと進む始まりだ」と強調し、今の保守勢力にも矛先を向けた。これに先だち、独立運動家たちの墓を訪れ、業績をたたえた。

 昨年8月に日本が対韓輸出管理の厳格化措置を決めた際も、「我々は二度と日本に負けない」と対抗意識をむき出しにした

 過去の日韓両国間の合意に対しては、「独立運動家の後継者」からすれば、いわば裏切り者である「親日」勢力が結んだものであり、許容できないという理屈もうかがえる

 文氏は昨年8月29日の閣議で、「一度合意したからといって過去が過ぎ去ったように終えることはできない」と語った。「合意」とは、朴槿恵(パククネ)前政権下で2015年末に発表された日韓の慰安婦合意や、朴正煕(パクチョンヒ)政権が結んだ1965年の日韓請求権・経済協力協定を指すとみられる。

 「(日本が)被害者たちの苦痛を癒やすとき、日韓は真の友となる」

 昨年3月1日の演説で述べた言葉は、文氏の対日観を端的に表している

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元駐韓大使・武藤正敏氏の産経新聞インタビューでも↓

 前回2012年の大統領選当時も有力候補者の1人だった文氏との関係構築に向け、釜山の事務所を訪れた。日韓の民間レベルで行われている経済協力に触れ「両国政府でバックアップしていこう」と訴えたが、文氏は終始黙っていた。最後にようやく文氏から尋ねてきたのは、「日本は(朝鮮半島の)統一についてどう考えるか?」という質問だったという。「北朝鮮にしか関心を持っていないことが、はっきりと伝わってきた」と振り返る。(産経新聞 2017/06/04


そして今の政権運営・・・、一貫してますね。

いつ、ムン大統領が日本に対し「100年の宿敵」(北の常套句)と言うか楽しみですね。