(ソウル新聞 韓国語 2020/02/03)

キム・テギュン東京特派員

『第二のヒトラー、文在寅』[1月号]、『文在寅は脱北者虐殺犯だ』[1月号]、『文在寅は習近平の忠犬だ!』[2月号]、『股裂き状態、文在寅』[2月号]

引用のために文字を移すこと自体がきまり悪い水準のこの言葉は、一瞬インターネット記事に付いた悪性コメントのように見えるが、それなりに活字と製本の形を備えて世に出る、ある日本月刊誌の今年の1月号、2月号の表紙の題名だ。

花田紀凱(78)という極右要人が編集長を務める『月刊Hanada(ハナダ)』という雑誌だ。いくら『嫌韓』が日本出版界の孝子製品になり、誰も彼も飛びつくとしても、最低限の品格さえ失った粗雑な単語の組み合わせは、日本で多く使われる『一線を越えた』という言葉自体が色あせる

だが、団体作品ではないのかと思うほど絶倫の多作記述を誇示する擦れっ枯らしの極右論客の『卑劣な言葉大祭典』は、程度がいくら高まったとしてもそれ自体として大きく新しいことはない。

それよりさらに驚くべきで恐ろしいことは別にある
。小部屋で作られた嫌悪と捏造の文言に、自分たちの名前の値打ちを加えることで支援を惜しまない日本政治権力の核心人物たちの振る舞いだ

2016年に創刊され、4年足らずの月刊ハナダは、他のどの同種の雑誌より派手な出演陣を誇る。早速、2月号のトップ記事の主人公が安倍晋三総理だ。彼は『安倍、習近平と文在寅には一歩も譲りません』という題名のインタビューを通じて、この雑誌に力を吹き込んだ。日刊紙をはじめとする主要メディアのインタビュー要請にほとんど応じないのに、自分に追従するという理由でここには姿を見せているのだ。

彼がこの雑誌に登場したのはこれが初めてでない。昨年8月には行き過ぎた言動で日本国内の一部右翼関係者からも批判を受ける極右論客の桜井よしこと対談をしながら、自分に批判的な報道機関と野党を非難した。

総理がこれなら他の人々は問わずして分かる。政府2人者である菅義偉,官房長官は昨年8月、野党に日本を任せてはいけないという内容のインタビューをしたのに続き、12月号でも桜井と対談した

政権の支援を追い風に、月刊ハナダは毎月新聞に全面広告を出すなど、似た指向の極右・嫌韓雑誌のうち最も旺盛な宣伝活動をしている。この雑誌を出版しているのは『徴用工と従軍慰安婦 韓国、二つの嘘』、『崩韓論』、『なぜ日本人は韓国に嫌悪感を覚えるのか』、『韓民族こそ歴史の加害者である』など多くの嫌韓書籍を出した飛鳥新社という出版社だ。

2度にわたって8年以上執権して日本最長寿総理の記録を立てた安倍総理は、善し悪しに対する評価とは別に現代日本を代表する政治家だ。彼が出ていることだけで、多くの日本国民は該当メディアに高い信頼度を送るしかない。桜井のような扇動家に懐疑的な人でも、今現実に政治権力の頂点にいる安倍総理や菅長官のような人が彼女と対談をするのを見れば、考えが変わりやすい。この雑誌を買うか迷っていた人は購入に対する信頼が生まれ、毎月一冊ずつ買っていた人は年間購読に対する確信を得ることができる。嫌韓の伝道に努める人には権力の1人者と2人者が登場するこの雑誌こそ、極右と嫌韓の伝道にこの上ない手段になっている

月刊ハナダ2月号を韓国バージョンに変えてみると、『安倍はトランプの忠犬だ』、『股裂き状態、安倍』という文などが書かれた月刊誌に、ムン・ジェイン大統領のインタビューがトップ記事で載せられる格好になる。このような水準まで地に落ちていない韓国が幸いなこととは別に、このような状況が今後日本でさらに公然かつ活発に起こり得るという事実を、改めて認識する必要があるという気がする。(機械翻訳 若干修正)


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