(NHK 2020/01/14)

チェコの首都プラハ市が台湾の台北市と姉妹都市の協定を結びました。プラハは中国に厳しい姿勢をとる市長のもと、台湾との関係を強めていて、今回、こうした立場を一層鮮明にした形です。

チェコの首都プラハ市では13日、台湾の台北市と姉妹都市の協定を結ぶ調印式が行われ、フジプ市長と台北市の柯文哲市長が協定書に署名しました。協定では文化や教育、観光などの分野で両市の協力を強化していくとしています。

プラハ市のフジプ市長は台湾に留学した経験があり、おととしの市長就任後、台湾の当局者を各国の外交官が集まる祝賀会に招待するなど台湾との接近を図ってきました

一方で当時、プラハ市と姉妹都市の協定を結んでいた中国の北京市に協定書から「1つの中国」に関する項目を削除するよう要求するなど中国に厳しい姿勢をとり、去年10月には北京市との姉妹都市の関係を解消しています。

今回、フジプ市長は「台北市とは民主主義の価値や基本的人権の尊重などを共有している」と述べていて、姉妹都市の協定締結で台湾との関係を強める立場を一層鮮明にした形です。


(中央通訊社 2020/01/14)

台北市が13日、チェコの首都プラハ市と姉妹都市協定を締結した。調印式はプラハ市で行われ、柯文哲台北市長と同市のフジブ市長が協定書に署名した。双方は今後、文化、教育、科学技術、観光、衛生などの分野で交流を深めていく。

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▲柯台北市長(左)とプラハのフジブ市長=台北市政府提供

近年のチェコ社会における中国への不満を背景に、プラハ市は2019年に北京市との姉妹都市関係を解消し、台湾との友好関係促進に力を入れるようになった。柯市長は、台湾への支持を表明したフジブ市長に感謝を伝えるとともに、かつて台湾に留学した経験を持つフジブ氏による再度の台湾訪問を歓迎する意を表した。

フジブ氏は台湾で過ごした青春時代に思いをはせながら台北は「第二の故郷」のようだと述べ、民主主義の価値や人権、自由への重視によって結び付けられた両都市の経済分野での提携が深まるよう期待を寄せた

姉妹都市協定のほか、双方は動物園と観光分野での提携に向けた覚書も交わした。これにより、プラハ市は台北市立動物園からミミセンザンコウが贈与されることになる。(林育立/編集:荘麗玲)

2019年10月11日
チェコ,プラハ市・北京市、姉妹都市関係を解消 協定の『一つの中国』項目が問題に!


台湾総統選で蔡英文氏が再選した直後というのがタイミング良いですね。