(韓国経済新聞 韓国語 2020/01/10)

キム・ドンウク東京特派員

日本,奈良県桜井市にある古墳『前方後円墳』は長軸の長さが275mに達する。韓半島[朝鮮半島]系の技術で築造されたと推測されるこの古墳は、韓半島にあるどの墓より大きい。弥生時代後期に北九州地方で製作された銅剣や銅矛も韓半島出土品より丈と幅が長いのが特徴だ。

『縮小指向の日本人』という一般的な認識と違い、古代日本人は『大きなもの』を好んだわけだ

多くの日本学者は、古代日本の遺跡と遺物の巨大さを置いて、古代日本社会の経済力が強大であり、多数の人材を動員できた権力が存在したことを傍証する証左と見る。暖かい気候のおかげで日本列島の生産力が韓半島の3倍に達することを“正常な状態”と見る学者までいる。

◇根が深い後進国コンプレックス

一方、古代日本の遺跡・遺物の『ビッグサイズ』は、日本人の韓半島と大陸文化に対するコンプレックスが反映されたものという見解もある。

上垣外憲一[かみがいと けんいち]元大妻女子大学教授は「韓半島では墓の大きさが小さい代わりに、ほぼ同じ時期に(墓より実用的な)大規模な城郭が築城された」とし「韓半島の細形銅剣は実戦用だが、日本列島の銅剣と銅矛はとても大きく、儀礼用・祭事用として使われたのだろう」と主張した。

外部から導入した『先進技術』を他人に見せるために外形を極大化する形で表わしたのは、乳児的な『後進国コンプレックス』という指摘だ。

古代世界だけでなく、現在でも日本人が他人の視線を過度に意識していると感じることが少なくない。テレビ番組では主に白人で構成された外国人が日本をどのように評価するかを多く扱う。各種広告ではこの頃の韓国では見つけることが難しい『世界初』『国際評価1位』のような多少やぼったい表現も難なく接することができる。日本人たちは依然として『対外コンプレックス』から脱していない

日本人が他人の視線を過度に意識することが、攻撃的排外主義と結びつく場合も多い。外国人の日本品評は、日本の食と伝統文化、秩序意識のようなものを高く評価する時だけ選別的に受け入れられるだけだ。日本の恥部をさらけ出したり、社会の内密なところに外部の人が近づこうとする場合、激しい反発を覚悟しなければならない。

◇姿表わした二重性

このような日本人たちの排他的な対外コンプレックスの実状が明確にあらわれた事件が、カルロス・ゴーン前ルノー・日産アライアンス会長の『日本脱出』だ。ゴーン前会長は、2兆1,000億円(約22兆ウォン)の借金のために瀕死状態に苦しんでいた日産自動車を蘇らせた経営者だ。しかし、2018年11月、東京地検に背任容疑などで電撃逮捕されて以降、彼は4回も拘束された。過去、日本司法当局が兆単位の粉飾会計をした東芝とオリンパスの日本人経営陣に免罪符を与えたこととは対照的な歩みだ

ゴーン前会長が、日本人のものだと見なされていた、『メイドインジャパン』という意味も持つ日本の代表企業『日産自動車』の最高位職に就き、日本人が隠そうとした問題点を直視したことが、厳酷な待遇を受けた原因という見方もある。

日本社会は、ゴーン前会長個人の不道徳な恥部と逃走の違法性を強調している。しかし、世界は彼が映画のような脱出を選択した背景により注目している。逆説的にゴーンの日本脱出が浮き彫りにしたのは、長年のコンプレックスから生じた日本の二重性ではないかと思う。(機械翻訳 若干修正)