(朝日新聞 2019/12/26)

 朝日新聞が「逮捕へ」と報じた25日朝。秋元司衆院議員(48)=東京15区=から「事実無根であり、全く関与してません」というメールが記者に届いた。午前10時36分には、「(出頭要請を受けて)今、向かっているところ」。東京地検が「収賄被疑者」として逮捕を発表したのは、その約1時間後のことだった。

 カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐる贈収賄事件で、東京地検特捜部はこの日、秋元議員を収賄容疑で逮捕した。現職の国会議員が逮捕されるのは2010年1月以来、およそ10年ぶりのことだ。秋元議員はいったいどんな人物なのか。巨大利権を生むとされるIRと、どんな関わりを持っていたのか。

 16年12月、衆院の内閣委員会。一部野党が猛抗議する中、「カジノ解禁法」の採決が強行された。賭博罪に触れるカジノの合法化につながる重要法案だったが、委員会で費やされた時間はわずか5時間33分。委員長として審議を打ち切り、採決に踏み切ったのが秋元議員だった。

 「荒っぽくなるが間違いなくやる」。前月、秋元議員は所属派閥の長でもある二階俊博・自民党幹事長との面会を終えた後、周囲に語った。連立を組む公明党内で賛否が割れ、長くたなざらしにされていた法案を委員長の職権で審議入りさせる意欲を示したものだった。これを聞いた党幹部からは、不用意な発言を慎むよう厳重注意を受けた。

 IRは、安倍政権が成長戦略の目玉と位置づける。秋元議員が軸足を置いたIR実現を目指す議員連盟で、安倍晋三首相はかつての最高顧問でもあった。

 解禁法の採決強行という「実績」をつくった秋元議員はその後、IR担当の副大臣を任され、より中心的な立場を担うことになる

 「大した力はないが、お調子者で、危ない筋とも付き合っていた」。自民ベテラン議員は秋元議員をそう評す。その議員活動をたどると、娯楽産業との最初の接点はパチンコ業界にあった

 秋元議員は東京生まれ。大東文化大(東京都板橋区)に在学中の1993年、21歳で自民党の小林興起衆院議員(当時、旧東京5区)の学生秘書になった。卒業してそのまま正式な秘書になり、2000年に公設第1秘書に就いた

 小林氏は首相を目指して全国各地に後援会組織を作っており、その取りまとめ役を担った。「朝から晩までよく働き、人に取り入るのがうまかった。政治への志もあった」と、小林氏は振り返る。

 「秘書を国政に送り込んで派閥を形成する」。そんな小林氏の構想の第1号として、04年の参院選に全国比例区で立候補し、32歳で当選した。自民党では竹中平蔵・経済財政相(当時)に次ぐ2番目の得票数。秋元議員は周囲に「(あいうえお順の)比例名簿が『あ』で1番だったから」と言って笑った。

 小林氏はパチンコ業界と関係が深く、秘書時代にパーティー券を売っていた秋元議員は、各業者の懐具合を熟知していた。05年に小林氏が落選すると、引き継ぐようにパチンコ業者を自分の支援者にしていった

 10年の参院選では再選できなかったが、衆院東京15区(江東区)にくら替えし、12、14、17年の選挙で比例復活を含めて3連続当選。議員活動で力を入れたのは、パチンコ業界から人脈を伸ばした娯楽産業の振興だ

 「カラオケや飲食店は夜遅くまで営業しているのに、(ナイト)クラブだけ規制するのは行き過ぎだ」

 「ダンス文化推進議員連盟」では事務局長を務め、クラブの規制緩和を提言。朝までの営業が可能になる改正法が15年に成立した

 IRをめぐっても議連で活動した。内閣委員長として16年に採決を強行した議員立法「カジノ解禁法」で政府にIR整備を促すと、政府が作った実施法には担当副大臣として関わり、18年に成立させた

 「日本の極みプロジェクト 世界から大富豪が訪れる国へ」。国土交通省の官僚らと研究会を作って本も出版した。本の中で秋元議員は、IRでは質の高い娯楽を手頃な値段で楽しめるとし、「それができるのは、カジノで収益を得るから」と強調した。

 高い集金力も目に留まる。秋元氏が代表を務める二つの政治団体は14~18年、各年の収入総額が約9千万~約2億円に上る。パチンコ、クラブ、太陽光、不動産、飲食店……。寄付者やパーティー券の購入者はさまざまだ

 一方、その交友関係が問題視されることもあった。

 18年には証券取引等監視委員会が粉飾決算の疑いで強制調査したバイオ燃料企業から36万円の献金を受けていたことが発覚し、返金した。東京地検が今年着手した企業主導型保育事業をめぐる詐欺事件をめぐっては、国会で「保育所の開設を口利きしたのではないか」と追及された。

 「小泉進次郎(現・環境相)とは仲が良いが、ライバルとして競うんだ」。ある元国会議員は昨年、秋元議員からこんな言葉を聞いた。「昔から鼻っ柱が強かったが、相変わらずだった」

 「パチンコもカジノも、業界を仕切る政治家は自分だと印象づけようとしていた」。自民党の閣僚経験者はそう指摘したうえで、続けた。「注目は、問題が秋元(議員)にとどまるかどうかだ」


2013年06月06日


在日韓国・朝鮮人とベったりなようですね。