(聯合ニュース 韓国語 2019/11/20)

○日本日政府、伝統文化の脈絡で説明…「軍国主義象徴との指摘は大きな誤解」主張
○旭日形状自体は日本の伝統でも『旭日旗』は1870年から軍旗として定着
○『競技場内政治宣伝禁止』オリンピック憲章、東京で適用されるのか未知数

来年夏の東京オリンピックを控え、旭日旗論議がすでに熱い。最近、日本政府が旭日旗は自国の伝統文化の一環という趣旨を盛り込んだ韓国語資料を発表したことや、東京で行われた野球『プレミア12』の韓日戦で観客席に旭日旗が登場したことなどが論議を煽った。

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▲東京ドーム観客席の旭日旗
11月17日、日本の東京ドームで行われた2019世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12スーパーラウンド決勝戦で、ある観客が旭日旗を揚げている。

日本外務省は去る8日、ホームページの旭日旗紹介コーナーに、既にあった日本語と英語資料の他に韓国語の資料を新たに掲載し、公式の立場を再確認した。

外務省は旭日旗のデザインが「日本国内で長い間広く使用されている。今日でも旭日旗の意匠は、大漁旗や出産、節句のお祝いなど、日常生活の様々な場面で使われている」と明らかにした

また、外務省は「(旭日旗が)政治的主張だとか軍国主義の象徴という指摘は全く当たらない。大きい誤解があるのではないかというふうに思っております」との政府報道官、菅義偉,官房長官の記者会見の発言をともに紹介した

赤い太陽を中心に日差しが四方八方に伸びていく姿の旭日形状が、自国の伝統文化の一つだと紹介した外務省の説明自体は間違っていないようだ

インターネット百科事典であるウィキペディア日本語版によれば、旭日形状は日本の武士一族を象徴する模様として、かなり以前から九州地域を中心に愛用されてきた。

白色と赤色とを組み合わせた旭日形状は、『好景気』を象徴したり、ことがうまく進むように祈る意味を込め、慶事の際やお祭りの際に使われたりした。

旭日形状は現代日本でも豊漁を祝う意味を込めた『大漁旗』によく登場し、民間企業の広告に入ったり、製品や包装のデザインでも使われている。

日本の代表的な進歩指向メディアであり、安倍政権の歴史修正主義に強い批判論調を維持してきた朝日新聞の社旗も旭日形状だ

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▲日本,東京の朝日新聞本社

しかし『旭日形状』でなく『旭日旗』になると次元が違う。旭日旗が軍国主義の象徴ではないという日本政府の主張は、『戦争加害国』が『被害国』の国民情緒に配慮していないという指摘を避け難い。

旭日旗は近代以来、日本軍の象徴だということに対し、異見の余地があまりないためだ

ウィキペディア日本語版によれば、旭日旗は明治維新(1867年)以後、日本が近代国家システムを構築した1870年4月17日、当時、軍最高統帥権者であった明治日王が東京で、薩摩藩、長州藩など各藩の兵士の訓練を視察する時、陸軍の聯隊旗として初めて使われた。日本軍隊の表象として兵士の志気を高揚[顕揚]する目的に考案されたのだ

当初、この行事だけのために製作されたが、その年の6月13日付『明治3年太政官(現在の内閣の概念)布告第355号』を通じて、旭日旗は日本陸軍旗として正式に採用された。日章旗のように赤い円を中央に配置し、王室の菊模様の葉[花弁]数と同じ16条の日差しが伸びていく形で、日本陸軍省の前身である兵部省で考案された

旭日旗は出発から厳格に『軍旗』であったのだ

引き続き、1889年に日本海軍の軍艦旗として採択され、第1次世界大戦の時、日本陸軍所属戦闘機の国籍標識としても使われた。

そして第2次大戦の時に使われたのはもちろん、敗戦の後にも1954年の自衛隊発足後、陸上自衛隊旗、海上自衛隊の自衛艦旗などで生き残った

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▲2018年10月、自衛隊査閲式に登場した旭日旗。

このような履歴からも分かるように、旭日旗が軍国主義の象徴でないという日本政府の説明は、徹底的に主観的な主張という指摘を避け難い

第2次大戦当時、アジア人数千万人を死に追いやった戦場のいたるところで旭日旗がはためいたので、いくら日本人が旭日旗に軍国主義の郷愁を込める意向がないと強弁しても、日本の植民地支配と侵略の被害国の国民に旭日旗は日本軍国主義のトラウマを刺激しかねないためだ

これは、2013年に安倍晋三日本総理が、第2次大戦時に生体実験を行った日本の731部隊を連想させる数字『731』が通し番号として付いた自衛隊練習機に搭乗したままポーズを取った写真が論議を起こした時と似た脈絡という話だ。

論議が起きると日本政府は総理が乗った練習機の番号に731部隊を連想させる意図は全くなかったと釈明したが、被害国の国民の傷に対する配慮の心が欠如しているという非難は避けられなかった。

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それなら、来年の東京オリンピックの観客席でも旭日旗を見ることになるだろうか?

旭日旗はその歴史に照らしてみると、平和のスポーツの祭典であるオリンピックのイメージに合致しない側面が強くみえるが、それを制裁することが出来るかは未知数だ

オリンピック憲章第50条2項は『オリンピックの競技場で、いかなる種類のデモンストレーションや政治、宗教、人種的宣伝も許可されない』と規定している。
※オリンピックの用地、競技会場、またはその他の区域では、いかなる種類のデモンストレーションも、 あるいは政治的、 宗教的、 人種的プロパガンダも許可されない。[オリンピック憲章 Olympic Charter 2018年版 JOCサイトより]

結局、観客が旭日旗を応援道具として使うことは、デモや政治・宗教・人種的宣伝と関係がないという日本側の主張を、国際オリンピック委員会(IOC)が受け入れるのかどうかがカギであるわけだ

去る9月、IOCは競技場内での旭日旗使用問題と関連した日本公営放送NHKの質問に、「IOCは当初より競技場がいかなる政治的主張の場所にもなってはならないと話してきた」とし「大会期間に問題が発生した場合、個別に判断して対応する」と明らかにした

一方、サッカー界では旭日旗を使った応援に制裁が下された前例がある。

去る2017年4月25日、水原ワールドカップ競技場で行われた水原サムスンと川崎フロンターレ間のアジアサッカー連盟(AFC)チャンピオンズリーグの試合の際、旭日旗を観客席に掲げたサポーターの行動を防ぐことが出来なかった責任を問い、AFCは川崎球団に罰金1万5千ドルを賦課した。

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▲水原サッカー競技場の観客席の旭日旗

当時、AFCは相手チームに侮辱感を与えたり、政治的と認識されるスローガンを示す行為を禁止する規定に違反したと指摘した。(機械翻訳 若干修正)


やっと『ズワイガニの絵』や『航空機のエンジン』を見ても「旭日旗を連想させるニダ」と『旭日模様』に騒いでいる“症状”では、誰も相手にしてくれないことが分かったのかな?

キ・ソンヨンの猿真似の嘘言い訳以降、国中挙げてあれもこれも「旭日旗を連想されるニダ」とやってなければ、少なくともオリ・パラ会場での使用については「(事実上)軍旗での応援は『平和の祭典』に相応しくない」と、それなりに他国の共感を得られたかもしれない“大義名分”を掲げられたのにね。