(毎日新聞 2019/10/13)

 香港警察が政府への抗議デモに対して使用する催涙弾を英国製から中国製に一部切り替えた模様だ。大量発射で英国製の在庫が底を突きつつあるためだという。11日付香港紙「東方日報」が報じた。6月9日にデモが本格化して以降、香港警察は既に約5200発を使用。国際社会から非難が相次ぎ、輸入が難しくなっているようだ。

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▲シャッターの下りた地下鉄駅の出入り口の奥から発射される催涙弾=香港・中環で1日午後


 香港警察は主に旧宗主国の英国から催涙弾を輸入してきた。AFP通信などによると英国は輸出について許可制を取っており、香港への許可は2018年が最後という

 今年6月、英国のハント外相(当時)は議会質疑で、香港政府に対し催涙弾使用を含む暴力的な取り締まりについて調査を求めていると説明。「人権侵害の懸念がなくなるまで輸出許可は出さない」と述べた

 他の欧米諸国でも批判が相次ぎ、香港警察は入手しやすい中国製に切り替えたようだ。在庫が減る中で、香港警察が使用期限切れの催涙弾を使っているとの指摘も相次いでいた。報道によると中国製は英国製より煙の持続時間が短いという。

 警察は、最大規模の衝突が起きた今月1日に1400発の催涙弾を使用。9月末以降は日中の平和的なデモにも撃ち始めた。79日間続いた民主化デモ「雨傘運動」(14年)で香港警察が使ったのは計87発だった。【香港・福岡静哉、写真も】