(統一日報 2019/08/13)在日系新聞(反北)

反社会的勢力とのかかわりも取りざた

 韓日関係の悪化が懸念されているこの時期に、国の顔として内外の模範となるべき駐日外交官がセクハラ疑惑で取り調べを受る事態となっている。それだけではなく、日本の反社会勢力と深く関わった疑いも受けている。

 李明烈[イ・ミョンヨル 2017年4月就任]駐横浜総領事(54)が、部下の女性職員に対するセクハラ疑惑で韓国の警察から取り調べを受けている事実が明らかとなった。

 韓日関係が悪化する中で発生した李総領事のスキャンダルに対し、康京和外交部長官が謝罪した。

 康長官は7月30日、国会外交統一委員会外交部懸案質疑の場で「(海外公館で)残念な事件が続いており、大変申し訳なく思う」と語った。

 現在は取り調べの段階で「疑惑」に留まってはいるものの、当事者以外にも目撃者がいることから、セクハラ疑惑は事実である可能性が高いものとみられる

 今年3月頃、横浜領事館の当該女性職員は、国民権益委員会に対し直接被害を申告。李総領事から少なくとも3回にわたってセクハラを受けたと警察に証言したと伝えられている。

 また、李総領事のセクハラを目撃した民団幹部A氏は昨年8月、外交部の調査に応じ、最近もソウルで韓国警察に関連事実を証言した。外交部は、最低でも1年前には李総領事の疑惑を把握していたにも関わらず、なぜ今まで何の対策も行わなかったのかという疑問が残る。

 李総領事を取り巻くスキャンダルについて「名前を伏せる」との条件で語ったある駐日公館員は「来るべき時が来た」と明かし、事件を把握していたことを示唆した。

 また、在日同胞B氏は「数十年にわたり韓国から赴任した公館長に接してきたが、これまでの中で最悪の人物だった」と明かした。

 李総領事がかつて副総領事として勤務していた大阪では、怒りを露わにする人もいる。大阪で勤務経験のある元教育関係者は「民族学校・白頭学院の建て直し工事の支援金が教育部から大阪総領事館に入金された。しかし、当時の領事館で役員級だった人物が白頭学院と金剛学園の統合を強要するなどの騒動を起こし、1年近く政府支援金の支給を遅らせた経緯がある。李氏がそれに関与した領事の1人であることは、大阪の同胞社会では公然の秘密だ」と語った。

 総領事のスキャンダルは現在、セクハラ問題に限定されている。しかし、捜査の範囲が拡大される可能性も出てきている。最も深刻な問題は、総領事が反社会的勢力を庇護したという疑惑だ。この疑惑は横浜に限らず、東京の在日同胞の間でも周知の事実となっている。

 横浜総領事館が静岡県清水市[現 静岡県静岡市清水区]の警察庁指定暴力団組織を庇護しているという疑惑は、前任の朱重徹総領事の赴任時にさかのぼる。朱前総領事は、通常の在任期間である3年を経ないまま帰国した。事情通によると、その理由は反社会的勢力と関係を取り沙汰されたからだと証言する。

 反社会的勢力との噂は、李総領事の赴任後も絶えることはなかった

 李総領事が赴任した際に、民団中央の幹部3人が李総領事を訪ね暴力団とその〝頭〟とのかかわりを地域新聞報道など証拠を提示して問い質した、李総領事は「その人物は反社会的勢力の一員ではない」と反論したため当惑したという。

 その後、民団幹部が静岡県の議員と警察に直接確認した結果「反社会的勢力の一員であることは間違いない」との回答を得た

 李総領事はが赴任した2017年4月以降、横浜総領事館は反社会的勢力の総本部で「巡回領事業務」を1年に1~2回ずつ実施した。その後も日本の警察庁指定暴力団の〝頭〟を、公館主催のイベントに頻繁に参加させていた

 それだけではない。指定暴力団の〝頭〟は朱重徹・前総領事の在任中だった2016年、ソウルで開かれた「世界韓人の日」にも参加し、大統領と写真を撮っていた

 政府関係者によると〝頭〟はは当時、横浜総領事館の推薦を受け、大統領が出席する国家記念日の参加資格を得た
※↓のぼかしは韓国メディア
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