(朝鮮日報 2019/02/21)

・軍「先月、推進システムに欠陥…プロペラモーター過熱で焼ける」
・専門家「艦艇の中核部に異常、再運用には1年かかることも」

 韓国海軍の新型護衛艦「大邱」(2800トン)が電力化[戦力化 以下同]から5カ月が経過した今年1月、推進システムの異常で運用できなくなったことが20日、分かった。「大邱」は韓国海軍の次期護衛艦のうち、初めて電力化された先導艦だ。軍は2013年から合計3400億ウォン(約335億円)をかけて「大邱」を建造した

 軍関係者は同日、「今年1月末、『大邱』の推進システムに欠陥が生じて運用を中断し、原因を究明しているところだ。プロペラを回すモーター付近の部品が過熱して駆動を中止した」と明らかにした。軍のある幹部は「プロペラを動かすモーターが過熱して焼けてしまった」と言った。推進システムの欠陥でプロペラを動かす動力源が破損し、艦艇が動かなくなったということだ。

 「大邱」は電力化前からエンジンなどの推進システムの問題を指摘され続けていた。韓国海軍は新型護衛艦事業を推進する際、ガスタービンと電気モーターを組み合わせた「ハイブリッド方式」の推進システムを導入した。普段は電気エネルギーを利用したモーターで巡航するが、緊急時は瞬間速度が出るガスタービンを利用する仕組みだ。しかし、試験運用の過程で電気を利用して艦艇を駆動してからガスタービンに転換する時間が過度に長引き、「戦時に不適切な艦艇」という声もあった。

 問題は、軍や艦艇製造企業が「大邱」の故障の根本的な原因を見つけられていないことにある。軍関係者は「モーター付近の付属貧[品]であるベアリングの問題だと思われる。しかし、なぜ推進システムのベアリングに過熱という問題が生じたのかは、まだ究明されていない」と話した。

 このため、複数の専門家が「大邱」の復帰に最長1年かかる可能性があると見ている。ある防衛産業関係者は「推進システムは艦艇の最も重要な部分なので、内部に固定されている。このシステムを直すには、新しい艦艇の鋼板をはがして船体の一部を切断しなければならない状況だ」と言った。だが、海軍関係者は「故障の一次的な原因が見つかっただけに、修理期間は長くはならない可能性もある」と語った


大邱級フリゲート(ウィキペディアより)

FFG-818 艦名:大邱(テグ)ROKS Daegu 建造:大宇造船海洋

排水量
 軽荷: 2,800 t
 満載: 3,592 t
 全長   122 m
 全幅   14 m
機関(CODLAG方式)
 MTU 12V1163 TB83ディーゼルエンジン 2基(ドイツ MTU)
 MT30ガスタービンエンジン        1基(イギリス ロールス・ロイス)
 スクリュープロペラ           2軸
速力
 最大30ノット
航続距離
 4,500海里
乗員
 140名

 対潜能力に優れた韓国の次期護衛艦「大邱」、就役式を無事終了
(中央日報 2018/03/07)

韓国海軍作戦司令部は6日、慶尚南道(キョンサンナムド)の鎮海(チンヘ)軍港で、韓国次期護衛艦第2次事業1隻目となる艦艇「大邱(テグ)」の就役式を行った。

韓国の技術で建造された大邱は韓国海軍の戦闘艦で初めて推進電動機とガスタービンエンジンを結合した推進システムを採用した。推進電動機は騒音が小さく平常時に潜水艦が探知しにくいように航海可能で、ガスタービンエンジンに転換すれば迅速に航海できる。したがって対潜水作戦に非常に有利な護衛艦とされる。

また、曳航型船排熱音波探知機と「ホンサンオ型」の長距離対潜魚雷を装備し、対潜能力をさらに強化させた。特に大邱に設置された音波探知機は現存する音波探知機で最も良い性能を持っており、隠密に航海する潜水艦を簡単に見つけられるものとみられる。

だが、同艦は水の漏えいなど製造過程でさまざまな欠陥が見つかった。ソナーから信号を送って敵の潜水艦の動きを感知するための穴の場所を通常より下の部分に設置してしまい、ここから海水が流入した。製造会社側は設計を変更して穴の位置を変え、問題を解決すると釈明した。この他にも推進電動機からガスタービンエンジンに転換する時、かかる時間がこれまでのエンジンに比べて3倍以上長くなる問題も指摘された。(略)
(チャネルA 2018/03/26)

(略)海軍の中でもエンジン問題で作戦概念まで変えなければならないという批判が出た大邱艦。

海軍が電気エンジンからガスタービンに切り替えるのに5分以上予熱しなければならない問題を提起すると、エンジン製作会社は緊急状況の時は予熱なしにそのまま使うことを提案しました。

内部テストの結果、1年に108回程度は予熱なしに使っても問題がなかったということです。

だが、故障の有無や品質保証に対しては線を引きました

製作会社は敏感な情報という理由で、エンジン疲労度に対する資料提供と共同検査の提案に難色を示し、5分予熱の技術教範削除の要求も拒否しました。

問題が解決されなかっが、海軍は戦力化の時期に追われ、泣く泣く大邱艦を引き受けました

[キム・テホ/海軍本部広報課長]
「緊急モードも使用でき、残りのガスタービンでもすべての部分が満たされていると判断したし…」

代わりに海軍は、予熱中であっても緊急転換する機能を新しく追加する計画です。大邱艦と同じ設計で今後、次期護衛艦7隻が建造されます

もし、エンジン問題が解決されない場合、今後、8隻すべて同じ欠陥を抱えて海を回らなければなりません。(略)(機械翻訳 若干修正)