(ヘラルド経済 韓国語 2019/02/14)

‐昨年、釜山港を通じて14億5,000万本の日本廃ペットボトル輸入
‐輸入業者「日本廃ペットボトルは非接着式ラベルで収益性が高いため」
‐環境部、先月の改正告示案で接着式ラベル固守政策

昨年、釜山港を通じて日本から輸入した廃ペットボトル(PET)が前年比4倍も急増したことが明らかになった。非接着式ラベルを使用する日本ペットボトルのリサイクル収益性が高いためだが、環境部[省に相当]は消費者と環境団体の反発にもかかわらず、依然として接着式ラベル政策を固守している。全世界が疲弊しているリサイクルゴミ大乱の中、韓国だけが逆走政策を行っているという批判が出ている。

14日、ヘラルド経済が、去る一年間に釜山港を通じて輸入された廃プラスチック輸入実績を全数調査した結果、廃ペットボトルだけで前年比4倍以上の2万1,752トンに達することが明らかになった。2017年の同期間に釜山港を通じて輸入された廃ペットボトルは合計5,343トンだった。これは日本から輸入した廃プラスチックのウエイスト、フェアリング、ストラップの中でモデル規格の項目に『PET』が含まれた実績を抽出した合計分で、廃ペットボトルを圧搾、または細かく切ってチップ(chip)形態で輸入した総量を意味する。15gのミネラルウォーターボトルを基準とすれば約14億5,000万本の分量だ。中国のリサイクルゴミ輸入禁止が本格化した2017年には前年比2倍、2018年には4倍以上に急増したのだ。輸入申告件数も2017年の189件から昨年には589件と大幅に増えた。

ある輸入業者側は、日本から捨てられたペットボトルを輸入する理由について「日本廃ペットボトルは接着剤を使わないためラベル分離が容易で、はるかに収益性が高いためだ」とし「国内でもラベル付着時に接着剤を使わないなら、あえて日本からお金をかけて輸入する必要がない」と答えた。

日本の場合、1992年からペットボトルラベルに接着剤を使うことを規制してきた。“2重”切取線を入れて消費者が簡単にラベルを分離できるように誘導した。接着剤の使用が避けられない場合も接着剤が残らないリムーバル(removal)接着剤の使用を推奨している。

一方、韓国は政府政策によって依然として接着式ラベルに固執している。非接着剤切取線ラベル付着がマスコミの報道と一部国会議員の努力の中で定着するようだったが、先月、環境部が2019『包装材の材質・構造改善などに関する基準』改正告示(案)を出して再び水泡に帰した。

ペットボトルラベルの比重が1未満で、洗浄過程で分離するように水分離接着剤を使えば『優秀』等級にし、ラベルが非接着式でも比重1以上なら『困難』等級に分類するという内容で、接着剤の使用有無より、ラベルの材質(比重)を優先視し、非接着式ラベルの使用を難しくしているという批判を受けている。

韓国ペットボトルリサイクル協会クォン・ギジェ会長は「日本から輸入までするのは、廃ペットボトルがリサイクルさえ上手にすれば価値ある財貨ということを証明するもの」としながら「韓国でも廃ペットボトルが多いが、膨大な量をゴミにしながら、日本廃ペットボトルを輸入するようにさせる環境部の政策は情けない水準だ」と指摘した。(機械翻訳 若干修正)


一応、接着式を推奨する韓国政府の言い分↓

 環境部「ペットボトルラベル“非接着式”にこだわると再び大乱の可能性」(総合)
(聯合ニュース 韓国語 2019/02/12)

環境部[省に相当]は12日、ペットボトルリサイクルのため、ペットボトルに付けるラベルを簡単に剥がせるように『非接着式』にすることだけに重点を置く場合、昨年に発生した『リサイクル大乱』が再演されかねないという立場を表明した。
※リサイクル大乱:中国が廃プラ輸入禁止措置→日本・アメリカ・オランダ・香港などが韓国に輸出→リサイクルの手間が少ない外国製廃プラをリサイクル業者が購入→韓国製廃プラの引き取り単価が下がり回収業者が回収拒否→ごみ集積場にペットボトル山積み放置。

国内のペットボトルリサイクル条件を考慮すると、ラベルを接着式にしても、水洗浄過程で分離することに重点を置くのが望ましいというのだ。

環境部関係者は12日、政府世宗庁舎で記者たちと会い、ペットボトルラベルを非接着式にすることを優先すべきという主張に対し、「昨年よりも大きな混乱が廃棄物処理業界に生じかねない」と明らかにした。

ペットボトルをリサイクルするためには容器に付いたラベルの除去が必須だが、ラベルを非接着式にして、消費者がペットボトルから分離し、捨てる段階で除去する『日本方式』と、ラベルの比重を水の比重である1より小さくしてペットボトルリサイクルのための洗浄段階で水に浮かべて分離する『ヨーロッパ方式』がある

環境部が先月出した告示改正案は、ペットボトルラベルの比重が1未満で洗浄過程で分離されるように『水分離接着剤』を使用すれば『優秀』等級にし、ラベルが非接着式でも比重が1以上なら『困難』等級に分類して論議を産んだ。

非接着式ラベルが親環境的であるからこれを奨励するべきなのに、告示はこれに逆行するのではないかという指摘が出たのだ。このような主張は、告示改正案に関する公聴会でも提起された。論議は多様なラベル製造業者の利害関係とも結びついている

環境部が最終的に目指すのは、消費者が簡単に除去できる非接着式で、比重が1より小さくて洗浄過程で簡単に分離することもできるラベルだ。

告示改正案も、これに該当するラベルを『最優秀』等級に分類した。環境部が告示改正案を日本方式とヨーロッパ方式の“混合”と説明する理由だ。

長期的に最優秀等級のラベルを奨励するものの、中・短期的にはラベルの比重を1より小さくして洗浄過程で分離するようにすることに重点を置くべきだというのが環境部の立場だ。

環境部関係者は「消費者がラベルを除去するのも重要だが、洗浄過程で100%除去するのも重要だ」とし「(消費者除去方式が)日本で制度化するには多くの時間がかかった」と説明した。

消費者がペットボトルの分離排出をする際、自分でラベルを除去する慣行が定着していない状況で下手に日本方式を導入する場合、ペットボトルリサイクル全般で問題が発生する可能性があるという話だ

環境部の告示改正案は、国内リサイクル業界がペットボトルリサイクル過程で異質物除去のために水を利用する洗浄工程を必須的に経るという点も考慮した。ラベルの比重を1未満にしたのも水で分離させるためだ。

ラベルの比重が1以上でも風力を利用して分離できるという一部の主張についても、環境部は現実性が落ちるという立場だ。

国内業界の事情を考慮する時、風力を利用した施設を構築するのに多くの費用がかかる上、風力のラベル除去能力にも限界があるということだ。

環境部は、告示改正案に関して提起された様々な主張と外国の事例などを総合的に考慮し、今月中にペットボトルリサイクル等級基準を確定する計画だ。

環境部は、ペットボトル洗浄過程でラベルが効率的に分離されるようにするため、ラベルを非接着式にしたり、水分離接着剤を使うようにし、一般接着剤の使用は基本的に禁止することにした。水分離接着剤も使用量を最小化する方針だ。

また、告示改正案の最優秀等級に該当する比重1未満の非接着式ラベルの使用を拡散するため、今年中に国内ペットボトル生産業界と業務協約(MOU)を締結する計画だ。

国内市場で非接着式ペットボトルラベルは出庫量基準で29.3%と把握された。これらはすべて比重が1以上だ。残りはすべて接着式ラベルだ

環境部は、ペットボトルリサイクルのために有色ペットボトルの無色転換も推進している。一般飲料とミネラルウォーターの有色ペットボトルは2021年までに退出し、品質保存のために無色に変えることが難しいビールペットボトルの場合、再利用が可能なガラス瓶や缶に切り替えるようにする方針だ。ペットボトルビールは全体出庫量の約16%を占める。(機械翻訳 若干修正)