(産経新聞 2019/01/24)

 自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は24日の記者会見で、海上自衛隊哨戒機が韓国艦艇に威嚇飛行を行ったとする韓国側の発表について「安全な高度と距離を保っており、決して相手に脅威を与えるような飛行はしていない」と反論した。

 韓国側は海自哨戒機の飛行について、高度60~70メートル、距離540メートルだったと主張しているが、河野氏は「高度は150メートル以上、距離は1千メートル以上離れていた」と明かした。韓国側が「警告を約20回発したが海自哨戒機が応答しなかった」と主張している点についても「的確、速やかに応答した」と説明した。具体的には「国際法および国際慣例に基づいて、安全な距離および高度で飛行している」と応じたという。

 自衛隊はこうした飛行記録や交信記録を持っているが、河野氏は「ことさら韓国と言い合うことは避けたい」とし、現時点で公表する考えはないと説明。その上で韓国側に対し「冷静な対応を求めたい」と呼びかけた。「わが国の安全保障のために必要な警戒監視、情報収集はしていく」とも強調した。

2019年01月23日