(産経新聞 2018/11/16)

 韓国が不法占拠を続ける竹島(島根県隠岐の島町)周辺の日本領海内に、韓国の海洋調査船が侵入していたことが15日、分かった。竹島周辺の領海での海洋調査は、確認されれば平成18年以来となる。また同日、韓国当局が竹島周辺の海洋調査などを報告するリポートを公表し、外務省が抗議したことも判明。韓国側が調査を加速して領有権の根拠とし、竹島や周辺海域の実効支配を既成事実化する恐れもあり、日本政府は警戒を強めている。

 インターネット上に公開されている船舶自動識別装置(AIS)の記録によると、15日に国立釜慶大学校海洋科学研究所の海洋調査船「NARA(ナラ)」が、竹島近海の領海に少なくとも数時間、侵入した

 現場には海上保安庁の巡視船が派遣され、ナラに不法な調査を行わないよう無線で注意。同日中に竹島周辺を離れ領海外へ離脱したが、政府は状況確認を進めている

 また、韓国の政府機関「国立海洋調査院」(KHOA)は、竹島周辺の海域などに測定機器を設置し、分析を進めた最近の取り組みなどを報告する文書を公表。民間とも協力し、韓国が「東海」の呼称を主張する日本海で持続開発を推進するとした。これを受け、日本政府は外交ルートを通じ「わが国の立場と相いれず、受け入れられない」などと抗議した。

 領海内では、沿岸国の安全などを害しない限り通航できる「無害通航権」がある。一方で、国連海洋法条約は沿岸国の主権が領海に及ぶと規定しており、他国による海洋調査は許されない。

 韓国側は平成18年、竹島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)や領海内で調査を強行。その後もたびたび領海に侵入したが、竹島をめぐる強硬な姿勢が改めて裏付けられた形だ。


12年前↓

2006年04月14日 日本政府が官報に、竹島周辺海域の海洋測量調査を30年ぶりに実施すると告示
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4月18日 海保が東京出港
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韓国政府「拿捕も辞さない」と表明。通常3隻の警備艇を18隻に。
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4月22日 日韓外務次官協議で「日本が調査を中止」「韓国が6月に行われる国際会議での竹島周辺の海底地形名の提案を中止」で合意
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7月02日 韓国の調査船が釜山出港
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日本政府が中止を要求
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7月05日 韓国が竹島領海と周辺EEZで海洋調査を実施(日本は結局抗議のみ)

2006年04月19日
2006年07月05日


ちなみに領海侵入・EEZでの調査(?)は昨年にも

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