(朝鮮日報 2018/10/06)

李河遠(イ・ハウォン)特派員 , チョン・ヒョンソク記者

 10日から14日まで済州海軍基地で行われる「2018大韓民国海軍国際観艦式」で、日本の海上自衛隊の艦艇に対して、自衛艦旗である『旭日旗』(きょくじつき)を掲揚しないよう求めた韓国の要請を日本が拒否し、参加しないことを正式に発表した。

 日本の岩屋毅防衛相は5日、緊急記者会見を開き、「(海上自衛隊の)自衛艦旗の掲揚は(1950年代から)半世紀以上にわたって行っており、国際的な慣行として確立している」「極めて遺憾だ」と述べた。韓国海軍は観艦式で、日本の艦艇がかつての軍国主義の象徴である旭日旗の代わりに日章旗(日の丸)と太極旗(韓国国旗)を一緒に掲揚して参加するよう要請したが、日本は旭日旗の掲揚に固執していた。日本政府が観艦式不参加の通知にとどまらず、防衛相が出てきて記者会見をしたのは異例のことだ。韓国海軍も同日、遺憾の意を表明した。

 今回の国際観艦式には、米国・中国・ロシアなど海外14カ国の艦艇が参加する予定だった。韓国は1998年から10年ごとに国際観艦式を開催してきたが、日本は過去2回の観艦式で旭日旗を掲げて参加した。当時は問題にならなかったが、韓日関係が悪化するにつれて日本の艦艇が韓国国内に入るたびに旭日旗を掲揚するかどうかが騒動になっていた。今回の済州島での国際観艦式に参加を決めていた日本の艦艇は駆逐艦1隻だった。日本の艦艇は艦首に旭日旗1旒(りゅう)を掲揚する予定だった。これが慰安婦問題などに触発された国内の反日感情を刺激した。米中露など韓半島(朝鮮半島)周辺主要当事国すべての艦艇が済州島での観艦式参加を決めた中、結果的に旭日旗掲揚問題は日本の不参加につながった。「今回の確執は北朝鮮の核危機という局面で造成された韓日または韓米間の安保協力の亀裂につながるだろう」という見方もある。

 韓国海軍が先月、「旭日旗の代わりに日章旗と太極旗を掲揚してほしい」と要請すると、日本の防衛相は「自衛艦旗(旭日旗)の掲揚は国内法令上の義務」「当然掲げる」と述べていた。自衛隊の河野克俊・統合幕僚長は4日、「自衛艦旗はわれわれの誇りであり、降ろして行くことは絶対ない」と語った。韓国海軍は5日午前、日本側に「独島艦を左乗艦にせよ」という国民世論を伝えたという。事実、軍当局はこれを検討していたことが分かった。左乗艦とは、大統領や軍首脳部が乗船して海上査閲をする艦艇のことだ。現在の左乗艦は次期揚陸艦である天子峰艦で、大型揚陸艦の独島艦には国民査閲団が乗る予定だ。海上査閲は、参加艦艇が左乗艦を通り過ぎる時、乗組員たちが敬礼するという方式で行われる。独島艦が左乗艦になれば、自衛隊員たちは日本が自国の領土だと主張している独島(日本名:竹島)の名が付いた艦艇に敬礼しなければならない。日本が同日午後、観艦式不参加の意向を表明したのも、これと無関係でないと見られている。

 軍関係者は「艦艇は動く領土であり、治外法権地域なので、旭日旗を掲揚するなと強制するのは難しい。韓国で開催される祭りであり、親善交流行事なのに、日本が韓国の立場を全く理解しない姿勢を見せたのは残念だ」と言った。また、旭日旗掲揚問題を日本政府が国内政治に利用しようとしているとの指摘もある。安倍晋三首相はこのところ、自衛隊の憲法明記問題を目指して再び動き始めている。

 外交関係者の間では、慰安婦などの歴史問題で深刻化している韓日の確執が国際観艦式にも広がったと解釈されている。日本のメディアは旭日旗掲揚自制要請に対して、日本の自衛隊関係者の話として、「非常識であり、礼を欠く行為」と報道した。これに対して、韓国政界は「非常識で傍若無人」「礼を欠くのは日本だ」と批判した。

 軍消息筋は「今回の旭日旗掲揚問題は今後の韓日軍事分野協力にも影響を与える可能性がある」と言った。今回の件をきっかけに、日本の艦艇の韓国入港そのものが難しくなったという見方も出ている。定例的に実施される韓日、韓米日海上訓練でも旭日旗掲揚が問題になる可能性がある。

 今回の旭日旗問題には北朝鮮も飛び入りした。北朝鮮の対韓国宣伝メディア「我が民族同士」は同日、「南朝鮮当局は卑屈に日本の反動たちに旭日旗掲揚を自制してほしいと要請するのではなく、民心の強力な要求通り、断固許してはならない」と報じた。韓国軍関係者は「北朝鮮には韓日・韓米日軍事協力に亀裂を入れようとの意図がある」と分析した。

 ある日本関連の専門家は「韓国では旭日旗が『日本の帝国主義時代の戦犯旗』と呼ばれ、軍国主義の象徴とされているが、日本ではそのように認識していない」と話す。日本の学校で日の丸掲揚や君が代斉唱を義務付けることに批判的な朝日新聞も、社旗には旭日旗の図柄を取り入れている

 日本は11日に行われる海上査閲式の本行事には艦艇を派遣しないが、12日に観艦式の一環として行われる西太平洋海軍シンポジウムには自衛隊の代表団を派遣するとのことだ。


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