(国民日報 韓国語 2018/09/18)

南北首脳会談のために北韓(以下、北朝鮮)平壌を訪問中のムン・ジェイン(文在寅)大統領が平壌で利用している車両はメルセデス‐ベンツの最高級モデルである『マイバッハS600プルマンガード』を改造したものだ。青瓦台(大統領府)は警護上の理由で専用車の正確な諸元は公開していない。
※過去の報道を見るとリムジン仕様の『プルマンガード』ではなく『ガード』。
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ムン大統領は18日午前、平壌の順安空港に着陸した専用機コード・ワンから降りてきて、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)国務委員長の歓迎を受けた後、夫人キム・ジョンスク(金貞淑)女史とともに専用車である黒いベンツに搭乗した。ベンツ専用車は去る16日、北朝鮮訪問随行団先発隊とともに陸路で休戦ラインを越えて平壌に到着した

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▲ムン・ジェイン大統領が18日、平壌の順安空港滑走路に敷かれたレッドカーペットをキム・ジョンウン北朝鮮国務委員長と並んで歩きながら北朝鮮住民に挨拶している。平壌写真共同取材団

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▲ムン・ジェイン大統領(前)とキム・ジョンウン北朝鮮国務委員長が18日、平壌の順安空港を離れるそれぞれの専用車の中から窓の外に手を差し出して挨拶している。平壌写真共同取材団

キム委員長と夫人リ・ソルジュ(李雪主)女史も専用車に搭乗する姿が生中継画面を通じて放送された。キム委員長の専用車もメルセデス‐ベンツの『マイバッハS600プルマンガード』を改造した車両と推定される。ムン大統領とキム委員長が平壌で並んでベンツの専用車を利用したのだ。2007年に陸路で北朝鮮を訪問したノ・ムヒョン(盧武鉉)元大統領もベンツの専用車に乗って自由路‐開城‐平壌高速道路を走った。
※キム専用車:過去の報道によるとマイバッハがメルセデス・ベンツのサブブランドになる前に発売されたモデルで『メルセデス・ベンツS600プルマンガード』↓とありますが、↑の写真のエンブレムはマイバッハのものなので、リムジンにも見えない気がするので(マイバッハ57または62?)正確にはわかりません。
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ただし、「ムン大統領があえて平壌までベンツを持っていった理由が分からない」という問題提起はある。ムン大統領はヒュンダイ(現代)自動車の『ジェネシスEQ900』とベンツマイバッハS600の2社のモデルを専用車に利用していると知られている。ヒュンダイ車はエクウスの改造車とジェネシスEQ900の改造車を大統領専用車として青瓦台に納品した。

ムン大統領を昨年の国会就任式を終えた後、青瓦台へ向かう時はエクウス専用車に乗った。ジェネシスEQ900専用車は昨年末に青瓦台に導入されたという。やはり、防弾、防火、最先端通信装置が装着された改造車だ。

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▲ムン・ジェイン大統領と夫人キム・ジョンスク女史が18日朝、北朝鮮訪問のために専用車であるジェネシスEQ900に乗って青瓦台を離れている

ムン大統領はキム委員長と先んじた2回の会談ともベンツ車を利用した。去る4月27日、青瓦台から板門店南側地域の平和の家に移動する時もベンツを利用し、去る5月26日、板門店北側地域の統一閣へ渡る時は銀色のベンツを利用した。ムン大統領は去る8~15日の東南アジア歴訪の際には専用車を空輸して行ったが、やはりベンツであった

韓国は全世界5位の自動車生産国だ。10か国余りに過ぎない自動車生産国の首脳たちは大半が自国ブランドを専用車に利用する。大統領専用車はその国の製造業の技術力と生産力を象徴する手段であるためだ。

習近平(シー・ジンピン)中国国家主席は中国第一汽車集団(FAW)が作った高級自動車『紅旗』に乗り、エマニュエル・マクロン,フランス大統領はシトロエンの『DS7クロスバック』を専用車に利用している。明仁日王はトヨタの『センチュリーリムジン』(センチュリーロイヤル)を、安倍晋三日本総理はトヨタの高級ブランドであるレクサスの『LS600hリムジン』を専用車に使用している。それぞれ最先端の防弾装置などを装着した改造車という。

ドナルド・トランプ,アメリカ大統領の専用車は『ビースト(Beast・野獣)』というニックネームで有名なキャデラックのリムジンだ。アメリカ,ゼネラルモータース(GM)が特殊製作した車両で、手榴弾はもちろん、化学兵器の攻撃にも耐えられるように13㎝の厚さの防弾ガラスと鉄板が車両を覆っている。トランプ大統領は去る6月12日、シンガポールのセントーサ島にあるカペラホテルでキム委員長との散歩が終わった後、専用車を自慢しながら乗ることを薦めたりもした。“地球上で最も安全な車”という評価を受ける。

ウラジミール・プーチン,ロシア大統領は最近、新しい専用車に乗っているっことが確認された。ロシア国営自動車研究機関であるNAMI社とドイツの自動車会社のポルシェが合作開発したという専用車の名前は『アウルス・セナート』とBBCが最近報道した。アウルスは金を意味するラテン語『アウルム(Aurum)』と『ロシア(Russia)』の前三文字ずつを合成したのだ。ロシア大統領は主にメルセデスベンツS600プルマンガードなどを専用車に利用してきたが、自国の技術力を誇示するために専用車まで開発したのだ。

ムン大統領がヒュンダイ車の代わりにベンツを専用車に選択した理由は正確でない。平壌にベンツを持っていった理由も確認できなかった。青瓦台関係者は「警護に関わる事項なので確認するのは困難」とだけ話した。去る板門店首脳会談当時にも一部でベンツの専用車利用に対する指摘があったが、青瓦台側は正確な理由を説明しなかった。(機械翻訳 若干修正)

2018年06月18日