(朝鮮日報 2018/07/31)

 日本の大阪市が、米国サンフランシスコ市に「セントメリーズ公園に設置された慰安婦像をこのまま維持する場合、姉妹都市提携を解消する」と書簡で通告したことが分かった。共同通信が31日に報じた。

 同通信によると、大阪市の吉村洋文市長は24日、サンフランシスコ市のロンドン・ブリード市長に宛てて書簡を送付。吉村市長は書簡で、ブリード市長が慰安婦像と碑文に関してエドウィン・リー前市長と同じ考えなら今年で61周年となる姉妹都市関係を解消する、と通知した。

 吉村市長はまた「慰安婦像をサンフランシスコの公共物でなくし、両市の市民が友好的に交流できる環境をつくる意向があるのなら、姉妹都市関係を継続することに異論はない」とした。吉村市長は今年9月末までに回答を求めているという。

 サンフランシスコの慰安婦像の設置をめぐっては、昨年11月にリー前市長が設置を公式化する文書に書面した。大阪市はこのときサンフランシスコとの姉妹都市提携の解消を決めたが、リー前市長が急逝したため解消を保留していた。ブリード新市長は先月に就任した

 サンフランシスコの慰安婦像は幅90センチ、高さ約3メートルで、韓国・中国・フィリピンの3人の少女が背中合わせに立って手をつなぎ、これを慰安婦被害者の故・金学順(キム・ハクスン)さんが見詰める形になっている

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 像に添えられた碑文には、慰安婦が「性奴隷」などと表現されており、これについて吉村市長は「不確実な主張があたかも歴史的事実のように記されている」として、サンフランシスコ側に複数回にわたり抗議の書簡を送付している。

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一応、朝日新聞の記事も

(朝日新聞 2018/07/31)

 大阪市は31日、旧日本軍の慰安婦像を市有化した米サンフランシスコ市に対し、像を市有物でなくすよう求める吉村洋文市長名の書簡を送ったと発表した。9月末までの返答を求めており、姉妹都市解消に向けた「最後通告」との位置づけだ

 像は昨年11月に市有化され、吉村市長は関係解消の方針を決めたが、直後にサンフランシスコ市のエドウィン・リー前市長が急逝し、通知を延期していた。今回の書簡は7月に就任したロンドン・ブリード新市長に送った。

 書簡は7月24日付。慰安婦像に添えられた碑文について「不確かで一方的な主張をあたかも歴史的事実として記した」と指摘。「像と碑を市有物でなくすことにより、これまでどおり友好的に交流できる」「新市長のお考えが前市長と変わらないなら、姉妹都市関係を解消せざるをえない」とし、9月末までに新市長の返答を求めている。返答次第で大阪市は姉妹都市関係を正式に解消する

 像は中国系米国人らの民間団体が昨年9月にサンフランシスコ市内のチャイナタウンに建てた。碑文には「性奴隷にされた何十万人の女性」などとあり、吉村市長は「日本政府の見解と違う」と抗議していた。サンフランシスコ市の前市長は昨年11月、寄贈を受け入れる決議案に署名し、像と碑は市有化された。(吉川喬)

2017年11月29日
2017年12月02日