(朝鮮日報 韓国語 2018/07/25)

キム・テフン出版専門記者

・独、14歳以上だけナチス収容所見学…残酷な犯罪を除いて義人の活躍を伝える
・私たちは小学生の教材に『性奴隷』表現、心理的衝撃も勘案して保護しなければ

小学生に慰安婦おばあさんが経験した被害を教えようという人達は『歴史を忘れた民族に未来はない』という格言をよく引用する。正しい言葉だ。失敗と恥辱の歴史を繰り返さないためには過去を振り返ってその教訓を未来世代に伝えなければならない。日本は韓日合意を根拠に「慰安婦問題は議論もしない」というが、過去の過ちをむやみに消すことは彼らの子孫のためにも望ましい態度ではない。

ソウル市が今月初めから小学校5・6学年の生徒と中学生を対象に施行中の日本軍慰安婦被害者歴史教育も、このような趣旨から始まったのだろう

ところで内容を見てみると「子供たちにこんなことまで?」という心配が自然と浮かぶ。ソウル市が製作した教材には〈日本軍慰安婦は性奴隷〉〈朝から夜まで…絶え間ない性暴行〉などの表現が盛り込まれている

子供に過度な内容ではないのかという指摘が出ると、ソウル市側は「教師たちに助言を求めたし、『子供たちが性教育を受けているのでこの程度なら問題にならない』という回答を聞いた」という。戦時女性に対する性暴行は人間性を抹殺する犯罪だ。これをどのように性教育と同じ次元で議論できるというのとかいぶかしかった。一部は「ドイツもナチスの犯罪の歴史を教えているではないか」と反問する。これもまた正しい言葉だ。だが、彼らはドイツがホロコーストに関する教育の対象学生と内容の程度を定める際、学生たちの年齢をまず考慮しているという事実は注目しない。

ナチス時代のワイマール郊外にあったブーヘンヴァルト強制収用所は、5万6000人が強制労働と生体実験などで死亡したところとして悪名高い。ドイツは学生見学プログラムを設けて当時の蛮行を後代に伝えている。ただし、対象が韓国の中3に該当する満14歳以上の学生たちだ。ナチスドイツが建てた最初の強制収用所であるダッハウ収容所は拷問室とガス室、火葬場を備えている。ここのホームページに入ってみると「ダッハウの教育部署が製作する案内資料は14歳以上を対象とする」とされている。それより幼い子供のための教育用資料は最初から作られていない。旅行会社も14歳未満には見学商品を販売しなかったり両親の同行を勧める。

ドイツの14歳未満の児童もナチス時代の歴史を習う。ただし、ぞっとする内容を排除した“アウシュビッツのないアウシュビッツ”の原則が適用される。この原則により、1941年以降に強行された残酷なユダヤ人絶滅犯罪は除き、それ以前のユダヤ人差別などだけ教える。これさえも人間に対する否定的認識を持つきっかけにならないように、ナチスに対抗してユダヤ人を救出したシンドラーなど義人の活躍を一緒に伝える。

いつからか、韓国社会では「子供たちに真実を知らせなければならない」という美名の下、幼い学生たちの情緒を虐待することが堂々と行われている

セウォル号惨事の周忌を迎えるたびに、全教組はいわゆる『4・16教科書』で関連授業を行う。「ああ、僕は本当に死ぬの?」など事故当時に学生たちが書いた文字メッセージを読ませ、「自分がセウォル号にいたら言ったことを想像してみなさい」と問う。大人もその状況を思い浮かべれば胸が震えて冷や汗が流れる。まして子供たちは言うまでもない。

ある精神科専門医は「年齢が幼いほど状況を客観化してみる能力が不足してその状況に没頭するので、心理的衝撃を大きく受ける」とし「時には真実から子供たちを保護する必要がある」と話した。また他の小児精神科専門医は「外国では想像もできない児童虐待」と断言した

豪雨で洞窟に閉じ込められたが奇跡的に生還したタイの幼い少年サッカーチーム選手たちを何日か前、外信記者たちが家に訪ねて行ってインタビューした。洞窟に閉じ込められている時に何を考えていたのかなどを聞いたという。この事実が知らされるとタイ法務省は去る21日「そのような質問は子供たちの意識に残っている恐怖を呼び起こしかねない」と嘆いた。こうしたことが常識だ。タイ政府が韓国の教室で起きていること見たら同じ言葉を言わないだろうか。(機械翻訳 若干修正)


“良心派”にとって子供は自分たちの行動をアピールするための道具でしかないですからねえ。