(朝鮮日報 2018/07/04)

 農業に従事していた白南基(ペク・ナムギ)氏がデモ参加中に機動隊の高圧放水で死亡した事件を巡り、業務上過失致死で有罪となった複数の機動隊員を支援するため、同僚らが1億ウォン(約1000万円)を集め本人たちに手渡した。容疑に問われているのは忠南警察庁所属の二人の警長(巡査の上級クラス)で、二人は2015年の「民衆総決起」と呼ばれる暴力デモの際に放水車で鎮圧に当たったが、定められた手続きを守らなかったとして起訴された。うち一人は先月の一審で解雇事由に相当する懲役8カ月と執行猶予2年、もう一人は罰金700万ウォン(約70万円)の判決を受けた二人は民事でも訴えられており近く裁判を控えている。今回の募金はある警察官が警察内部のネットワークを通じ「経済的に苦しんでいる二人の仲間のため少しずつ支援を」と呼び掛けて始まった。その結果、2000人の警察官や機動隊員により3週間で1億ウォンが集まったという。

 問題の「民衆総決起」と呼ばれるデモは全国民主労働組合総連盟(以下、民主労総)により2015年11月に行われ、鎮圧に当たった機動隊員など100人が負傷し、機動隊の人員輸送車50台が破損した。デモ隊は鉄パイプや竹の棒などを振り回し、また鉄製の空気銃で工業用ボルトを射つなど非常に危険な行動に出た

問題とされた機動隊員の行動はこのようなテロ行為とも言える過激な暴力デモを鎮圧するためだった。警察幹部は当初「正当な公権力の行使」と主張していたが、政権が変わると「警察が間違っていた」として謝罪し、その後、警察自ら隊員らを起訴した。その結果、起訴された4人のうち3人が有罪となり、うち1人は警察を解雇される状況に追い込まれているのだ。

 行政安全部(省に相当)の金富謙(キム・ブギョム)長官は先月、警察庁長、消防庁長、海洋警察庁長らを引き連れ「共同体の秩序と安全を守る制服公務員の使命を尊重してほしい」とする談話を発表した。つまり政府は自らの危険を顧みず治安を守ってきた機動隊員らを「積弊」として裁判にかける一方で「制服を着た公務員の士気が低下すれば被害を受けるのは国民だ。今後も不法に対しては堂々と対応する」とコメントしたのだ。このような偽善的行為を見守る現場の警察官たちは「政府が自分たちを守る」とはもはや考えられず、彼らが互いに助け合う必要性を痛感したことだろう。

デモの模様↓
2015年11月16日

デモの首謀者は有罪で収監されてましたが、5月21日に仮釈放↓
2018年05月18日