(朝鮮日報 2018/06/07)

・空白の1か月間に軍は隠ぺいか…情報入手した日本の外交官はその間に帰国
・中国で活動中の韓国側情報要員5人の個人情報も中国に売り渡す

 外国に軍事機密を漏えいした疑いで、韓国国軍情報司令部の元工作チーム長2人が先月31日、検察に逮捕された。検察の捜査の結果、2人は、駐中韓国大使館に派遣された韓国の秘密情報要員5人の個人情報を中国に売り渡していたことが6日までに分かった。情報は1件当たり100万ウォン(約10万円)前後で取り引きしていたという。検察の関係者は「小銭をもらって同僚の命を売り飛ばしたようなものだ」と話した。この秘密情報要員たちは個人情報が流出した後、4月に急きょ帰国した。

 中国側に個人情報が流出した韓国側の秘密要員たちは、中国の韓国大使館に派遣され、中国の情報要員と軍事機密などの情報をやり取りしていた。いわゆる「ホワイト」要員だ。身分を偽って諜報活動に当たる「ブラック」要員とは異なり、大使館に派遣されて職員として勤務するが、秘密任務を遂行する。ホワイト・ブラックの両要員が収集した情報が韓国の情報機関に伝わって初めて、韓国が周辺国の状況に対応することができる。主要国家のほとんどは、同様の諜報活動を行う要員を抱えている。しかし、今回逮捕されたファン容疑者とホン容疑者が韓国側要員のリストを中国に売り渡したことで、中国での諜報網の片軸が崩れた。しばらくは韓国が中国側にホワイト要員を派遣するのは困難になるとみられる

 韓国軍の情報司令部は、対北朝鮮業務を遂行する軍の情報機関だ。2013年から今年4月まで同部の工作チーム長を務めていたファン容疑者は、今年1月までに軍事機密100件以上を中国と日本に漏えいした疑いが持たれている。ファン容疑者が機密を携帯電話で撮影してホン容疑者に送り、ホン容疑者が中国と日本にこの情報を流し、1件当たり約100万ウォンを受け取っていたことが分かった。

 2人が中国と日本に売り渡した機密のほとんどは、韓国軍が収集した2-3級の機密だった。中国側には韓国のホワイト要員のリストをはじめ周辺国の軍事情報を、日本には主に北朝鮮・中国の兵器体系に関して韓国軍が持っている情報を売り渡したという。検察関係者は「軍に長い間勤務していた2人が、一線を超えて情報で商売していた。転落した韓国の安全保障の現実を如実に示している」と話した。

 韓国軍は今月4月に初めて、ファン容疑者らが5年にわたり機密を漏えいしていたとの情報をつかんだ。韓国側の要員情報が中国に渡ったことについても、4月に国家情報院が先に韓国軍に通報したことで把握したという。情報司令部はその直後にファン容疑者を罷免したが、検察に捜査を依頼したのはそれから1か月たってからだった軍がもたついている間に、ファン容疑者から機密を入手した日本の外交官は日本に帰国した。検察は、韓国軍がファン容疑者らの犯行を隠蔽しようとした可能性についても調べを進める計画だ。


(朝鮮日報 2018/06/07)

 ソウル地検によると、2013年から今年4月まで韓国軍情報司令部工作チームでリーダーを務めていたファン容疑者は100件以上の軍事機密を携帯電話で撮影し、自分の前のリーダーだったホン容疑者に送ったという。ホン容疑者は受け取った複数の機密情報を中国と日本の情報要員に現金で売ったが、これらの流出した情報は韓国軍が国内外で収集した2-3級機密だったようだ。

 駐韓日本大使館の職員には主に北朝鮮や中国の兵器など韓国軍が収集した情報を売り渡し、中国公安当局に売られた資料には周辺国の軍事情報のほか、中国現地で活動する5人の情報司令部秘密要員の個人情報も含まれていたという。韓国軍は個人情報が漏れた要員を緊急帰国させた。

 秘密要員らの個人情報が相手国に漏れた場合、単なる外交摩擦にとどまらず本人が命の危険にさらされる恐れもある。彼らは必要であれば海外で命懸けの作戦に取り組まねばならず、実際に命を落としたケースも珍しくない。また秘密要員らの個人情報が漏れるということは、韓国軍における情報収集網の軸の一つが崩壊したことも同時に意味する。影響で今後当分は中国に情報要員を派遣するのが難しくなったという。

 韓国軍情報司令部は主に北朝鮮に対する情報工作を担当する情報機関だ。その幹部が軍事機密を外国に売り渡すなど考えられないし、当然あってはならないことだ。それも同じ秘密要員である仲間の個人情報を売り渡すとはもはや人間とも思えない。この重大な機密を売り渡した見返りは1件で100万ウォン(約10万円)ほどだったという。このような反逆的、売国的な犯罪行為が5年以上にわたり続いていたにもかかわらず、韓国軍情報司令部は4月に国家情報院から知らされるまで全く把握できていなかった。その後も司令部では当事者に対して内部での懲戒処分だけで済ませようとする意見と、捜査機関に捜査を依頼すべきという二つの意見で対立し、対応が全くできないまま時間ばかりが空しく過ぎ去った。その間、機密を受け取った日本大使館の職員は帰国した。わずかの金で仲間の命を売り渡した今回の事件は、まさに落ちるところまで落ちた韓国の安全保障の現実を物語るものに他ならない。

 韓国軍ではつい2年前にも軍の心臓部ともいえる国防統合データセンターから情報が流出する事件が起こった。当時の担当者の油断とミスでサイバー攻撃に遭い、米軍の戦時増員計画などの極秘情報が大量に奪われたのだ。当時、韓国軍は反省するというコメントを残した。しかし実際は何も変わっていなかった。韓国の安全保障は文字通り砂上の楼閣となっているのだ。


ファビョって日本に外交官の引き渡しを求めてこないかな。(ウィーン外交条約)