(朝鮮新報 2018/05/28)
トランプ大統領が公開書簡を通じて朝米首脳会談の中止を表明し、すぐに取消した。数日前には朝鮮外務省次官が「北朝鮮がリビアの前轍を踏み得る」というペンス副大統領の発言に対し「朝米首脳会談の再考を最高指導部に提起する」と警告していた。米国はボルトン発言に続き二度目のイエローカードを受けていた。
▼朝鮮側からレッドカードを出される前に大統領本人が「(朝米)双方のためにシンガポールでの首脳会談は実施しない」とした。その真意について朝鮮側は自らの見解を示さず、非難も控えた。金桂冠第1外務次官の談話を通じて「いつでも、どんな方式であれ、向かい合って問題を解決していく」と対応するにとどめ、それを受けて大統領の態度が軟化した。
▼大統領が側近たちの強硬対決姿勢に従うなら、首脳会談の破たんは避けられない。しかし、会談を中止しても大統領が朝鮮との対話を求めるに至った理由が消えてなくなるわけではない。朝鮮の完成した核武力が米国の国家安全保障上の脅威であるなら、その解消のために朝米関係を改善するしかない。
▼金正恩委員長に宛てた書簡には「いつの日かあなたに会える日を非常に楽しみにしている」とあった。「ディールの達人」を自認する大統領は、首脳会談を前に朝鮮に対する強硬姿勢を国内外に示す必要があったのだろう。しかし、最後の一線を超えないように細心の注意を払い、朝鮮も寛大な対応をした。(永) ※朝鮮新報は朝鮮総連の機関紙です。
取り繕うのに必死ですね。
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