(ソウル新聞 韓国語 2018/05/08)

ファン・ソンキ論説委員

年末に展示を控えている『大高麗展』が思いがけない伏兵に会った。大高麗展は高麗建国1100年を迎え、世界史的に『KOREA』を広く知らせた高麗(918~1392年)を考察しようという国立中央博物館の野心に満ちた企画だ。

最初の伏兵は、海外にある高麗文化財を借りてくるのが順調でない点だ

韓日関係が解氷しているというが、私たちの文化財を所有している日本側が心を開いておらず、賃貸を敬遠しているからだ。交流がある国公立博物館は事情がましな方だ。しかし、私立博物館、寺刹から借りようとしている高麗仏画・仏像、螺鈿漆器などは、大田高法(高裁)に係留中の『盗難仏像事件』の影響で苦労をしている

フランス国立図書館が所蔵している『直指心体要節』(1337年刊行)も事情は似ている。フランス側は〈海外にある韓国文化財が韓国内で展示される間、韓国政府が一時的に差し押さえや没収を禁止する〉という差し押さえ免除法を前提条件として提示した。必ず直指を返還するという“保険”をフランスが要求したわけだが、国会で議論しながら今は足踏み状態だ。法が通過しなければ直指を国内で見ることができる可能性は薄い。

他の伏兵もいる。

海印寺の『八萬大蔵経』を展示期間(12月4日~2019年3月3日)中にソウルに迎えてくるという計画だが、そんなに簡単でない。海印寺の本寺と末寺の住職会議が近いうち来開かれるが、ここで承認されなければ大蔵経の搬出は難しい。海印寺の大蔵経は2度外出をした。1993年の『韓国の册文化特別展』に大蔵経2枚、2010年の『国際記録文化展示会』に1枚が外の風にあたったのだ。

明るい便りもある。4・27南北首脳会談で文化芸術体育分野の交流に糸口が見つかったことは、多くの伏兵の中で幸いだ

国立中央博物館は、文化体育観光部(省に相当)を通じて、北韓(北朝鮮)の国宝『高麗太祖(王健)像』など50点を賃貸するという方針だ。50点余りには南北が共同で発掘調査をした開城の『満月台』から出土した金属活字などが含まれている。博物館は大高麗展に『国際都市 開京(高麗の首都。現在の北朝鮮の開城市)と高麗王室の美術』コーナーも置くが、北朝鮮の協力を期待している。ト・ジョンファン(都鍾煥)文体部長官(相)は、4月3日に平壌で会ったパク・チュンナム(朴春男)文化相に大高麗展への北朝鮮の参加を提案し、肯定的な返事を聞いた。

歴史的な『高麗1000年』の1918年は、日帝強占期で、いかなる記念行事も執り行うことができなかった。『高麗1100年』の2018年は、南北が高麗を通じて民族の文化的同質性を確認できる良い機会だ。