(SBSニュース 韓国語 2018/05/07)

キム・テフン国防専門記者

現政権の初の外国兵器導入事業といわれる海上哨戒機事業が新たな局面に入っています。『P-8A ポセイドン』を掲げた『ボーイング』と防衛事業庁が、ポセイドンの単独契約で事業を進めて世論の逆風を迎えると、防事庁が単独契約と競争入札方式を共に置き、最終比較に突入しました。今月中に事業方式が決定される見込みです

ビジネスジェット機をプラットホームにした海上哨戒機『ソードフィッシュ(sword fish)』の販売を希望するスウェーデンの『サーブ』は画期的な折衝交易案を出しました。韓国型戦闘機『KF-X』のための能動位相配列すなわちエイサー(AESA)(アクティブ電子走査アレイ)レーダー技術の移転と海上哨戒機および空中警戒機の製作技術の移転です。目がパッと覚める提案です。軍は当然で、ポセイドンの単独契約に固執した防事庁さえ揺れているという噂です

海上哨戒機事業が競争入札方式で進められれば、伝統の哨戒機であるポセイドンを掲げるボーイングと、破格の折衝交易を提示したサーブの全面対決が繰り広げられます。事業方式の決定は今月中旬、防事庁の事業分科委員会と今月末の防衛事業推進委を経て決定されます。

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▲ボーイングの海上哨戒機『ポセイドン』

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▲サーブの空中警戒機『グローバルアイ』と海上哨戒機『ソードフィッシュ』

【折衝交易】 防衛産業に関する特別措置法 第21条の2

国防部長官(国防相)は、国外から軍用物資を取得する際、防衛産業の発展のために国外契約相手方から技術移転を受けたり、軍用物資の部品、その他の物資を輸出するなど一定の反対給付の提供を受けることを条件とする軍事折衝交易を推進することができる。(機械翻訳 若干修正)

●『FMS単独契約』に固執した防事庁、気流が変わっている!

防事庁は、これまで1兆9千400億ウォン規模の海上哨戒機の該当機種にボーイングのポセイドンだけ挙げ、ボーイングと単独契約を結ぶ意図を持っていました。ポセイドンの導入はアメリカのFMS(海外兵器販売)方式のため、値下げ、技術移転のような恩恵が全くないにもかかわらず、防事庁は単独契約を推進しました。

昨年下半期、韓国最高の国防シンクタンクである『韓国国防研究院KIDA』が「海上哨戒機事業は、競争入札方式で進めなければならない」と立場を出しても不動の姿勢でした。防事庁のポセイドン単独契約の主張の要旨は「サーブのソードフィッシュは実物がない航空機だ」です。

事実、防事庁の主張は即ちボーイングの主張です。ところが、ボーイングもF-X3次事業の際、実物のない『F-15サイレントイーグル』を、空中給油機事業の際は開発中である『KC-46A』を出して競争入札に参加していました。実物のない航空機であると競争会社を非難するのは典型的な“ネロナムブル”です。
ネロナムブル:「私がすればロマンス、他人がすれば不倫」の略語。

さらにボーイングは、予備役空軍中将であり、防事庁事業管理本部長出身のパク某氏を2016年末に顧問として迎え入れた前歴があります。ボーイング側は「パク氏の件は問題のない契約」と主張したが、パク氏は公職者倫理委員会の就職審査手続きも経ていないと確認されました。事業管理本部長ならば兵器の事業管理を総括する立場です。この前まで職場の上司であった人がボーイングのために走るのに、防事庁の職員がボーイングを淡々と眺めることができたのか疑問です。

防事庁はどんな批判にも揺れることなくポセイドンFMS単独契約を押し進めていたところ、最近になって劇的に方針を変えました。防事庁関係者は「今月中旬の事業分科委員会と今月末の防衛事業推進委員会に、単独契約だけでなく競争入札も共に上げ、事業方式を最終確定することにした」と確認しました。この関係者は「どの方式が選ばれるのか容易に候補が分からない」と話しました。防事庁内部ですらFMS単独契約か競争入札かをめぐって甲論乙駁しているようです。

●「哨戒機・警戒機の技術すべて与える」…サーブの類例がない破格

サーブは去る3月に記者懇談会を開き、「ソードフィッシュが韓国海軍の海上哨戒機に選ばれた場合、KF-X事業に必要なエイサーレーダー技術をはじめ、各種先端技術を折衝交易として提供する」と約束しました。エイサーレーダー技術の移転の提案だけでも波乱を起こしました。サーブはこれに止まらず、海上哨戒機と空中警戒機の技術まで移譲する計画を立てたことが確認されました

外国系防衛産業会社の関係者は「韓国技術陣が海上哨戒機ソードフィッシュだけでなく、空中警戒機『グローバルアイ(global eye)』の開発と生産に参加する案も提案するだろう」と話しました。サーブが選ばた場合、韓国技術陣がスウェーデン現地工場でスウェーデン技術陣と共にソードフィッシュ数機を作り、数機は韓国に両国技術陣が入ってきて作る方式が有力です。また、数機はスウェーデン技術陣の監修の下に韓国技術陣の単独で製作するのです

すでに数か国に輸出されている空中警戒機グローバルアイも同じように技術移転をするというのがサーブの腹案です。サーブの折衝交易案は国防科学研究所にすでに伝えられたことが分かりました。

軍関係者は「国防科学研究所としては、海上哨戒機と空中警戒機の技術を一度に獲得できる絶好の機会」とし「韓国の防衛事業の水準が瞬く間にアップグレードされることだと積極的に覗い見ている」と話しました。

ポセイドンは伝統の最高の海上哨戒機という評価を受けます。2兆ウォンに満たない予算では5機ほど購入できますソードフィッシュは新生挑戦者です。今回の予算で10機前後まで整えることができ、最新鋭の偵察探知装備を装着すれば、次世代哨戒機に遜色ない性能を出すという評価が出ています。あえてポセイドンだけ買うと固執することではありません。『旧官が名官』(本木に勝る末木なし)のポセイドンも良いが“画期的折衝交易”のソードフィッシュを共に載せ、性能、価格、折衝交易条件をしっかり計算する方が全面的に正しいです。(機械翻訳 若干修正)

2016年12月06日