(朝鮮日報 2018/04/04)

・ディオール、中国でのファッションショーで「旭日旗ドレス」
・韓中ネットで非難の声

 フランスの有名ブランド「ディオール」が先月29日に中国・上海で行ったファッションショーで、旭日旗を連想させるデザインのドレスを披露し、韓国と中国のネットで非難の声が相次いでいる。

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 問題のドレスは、アイボリーの薄いメッシュ生地を使用したチューブトップドレスで、中心に向かって赤いテープが集まるデザインになっており、日本の軍国主義を象徴する旭日旗を連想させる

 韓国と中国のネットユーザーは「日本の侵略を受けた中国で戦犯旗を連想させるドレスを披露するのは軽率だ」とディオールを非難
した。

 今回のファッションショーに向けて、ディオールは赤をテーマにした衣装12着を特別に制作した。問題のドレスもその一つだ。

 ディオールのレディースファッションのクリエイティブ・ディレクターを務めるマリア・グラツィア・キウリ氏は「赤は幸運のシンボル」だとして「問題になったドレスは旭日旗ではなく、扇子(せんす)をモチーフにしたもの」と説明した

 これまで旭日旗をデザインに取り入れたのはディオールだけではない。他の有名ファッションブランドも旭日旗を思わせるデザインを採用し、非難を浴びている。米国のスポーツブランド、ナイキは2016年に発売したスニーカー「エア・ジョーダン12 レトロ・ザ・マスター」の側面と底に旭日旗のようなデザインを入れた。ナイキは1996年から何度も「旭日旗スニーカー」を発売し、そのたびに非難を浴びてきた。

 フランスの有名ブランド、サンローランは16年の春夏ファッションショーで披露した旭日旗デザインのジャケットが問題視された。また、同じくフランスのファッションブランド、メゾンキツネは16年秋冬コレクションの写真集で旭日旗をテーマにした写真を掲載し、物議を醸した。さらに、ディースクエアード、ユニクロ、ZARAなどのファッションブランドも旭日旗を思わせる屈辱的なデザインを使用したことがある。

 ファッションブランドだけではない。英国の人気歌手エド・シーランは今年2月、旭日旗を連想させる模様を使ったプロモーション動画を公開し、その後削除した。また、同じく英国の歌手ミーカ(MIKA)は15年、ソウルで行われたジャズフェスティバルで旭日旗を思わせる背景を使用し、謝罪に追い込まれた。

 このように、ファッションや文化界で旭日旗デザインが堂々と使用される理由は、旭日旗が戦犯旗ではなく日本を象徴するデザインだと思われているからだ。第2次世界大戦の戦犯国であるドイツでは、ナチスの象徴であるハーケンクロイツの使用を厳しく禁じているが、日本は逆に今でも旭日旗を自衛隊のシンボルとして使用している。旭日旗は日本の軍国主義を象徴する軍旗であり、赤い太陽を中心として周囲に光が広がっていくデザインだ。1945年第2次世界大戦の敗戦後、日本は旭日旗の使用を取りやめたが、54年の自衛隊創設と共に再び使い始めた


声が大きくしつこいだけの主張が主流になるようなことにならないように、日本では、そのまま旭日旗ではなく、大漁旗のように旭日柄をいろいろなところで現代風にアレンジ(サッカーのゴール場面など)しながら使用してほしいですね。