(毎日新聞 2018/03/09)

 北海道松前町の無人島・松前小島で発電機などを盗んだとして窃盗罪に問われた北朝鮮木造船の船長、カン・ミョンハク被告(45)の初公判が9日、函館地裁(橋本健裁判長)で開かれた。カン被告は起訴内容を「合っています」と認める一方で、被害額については「疑義がある」と述べた。

 起訴状によると、カン被告は昨年11月10~28日ごろ、道が設置した発電機や地元漁協の避難小屋にあったテレビなど計30点(約77万円相当)と、灯台の発電用ソーラーパネルなど9点(約490万円相当)を盗んだとされる。

 カン被告は足を引きずるようにして入廷。国籍を問われると通訳を通じて小さな声で「朝鮮」、職業は「船長」と答え、被害のうち「ソーラーパネルの価格は疑義がある」と語った。

 道警は、木造船に乗っていた男性10人のうち9人を窃盗容疑で逮捕または書類送検したが、函館地検はカン被告以外は「船長の指示に従う従属的な立場だった」として起訴猶予とした。札幌入国管理局は2月9日、カン被告と結核治療中の1人以外の8人を北朝鮮に強制送還している。


(朝日新聞 2018/03/09)

 北朝鮮から来た木造船の乗組員が北海道・松前小島で発電機などを盗んだとされる事件で、窃盗罪に問われた自称北朝鮮国籍の船長カン・ミョンハク被告(45)の初公判が9日、函館地裁(橋本健裁判長)であった。カン被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年6カ月を求刑した。弁護側は執行猶予を求めた

 起訴状によると、カン被告は他の乗組員と共謀し、昨年11月10日から28日までの間、島の施設などから発電機やテレビ、灯台の電源用ソーラーパネルなど計39点(計約564万円)を盗んだとされる。

 弁護側は「多くの被害を与えて気持ちを傷つけたことは申し訳ない」などとするカン被告の反省文を提出。動機についてカン被告は「船の重しにして風に流されないようにするため。船員に分けようとも考えた」などと話した

 北海道警などによると、木造船は昨年11月28日に島で確認された。乗組員は計10人。船からテレビや冷蔵庫などが見つかり、島の施設からは家電製品などがなくなっていた。

 乗組員は12月8日、横付けされていた巡視船から離れ、船で逃走を図るような動きを見せた。道警は翌9日、カン被告ら3人を発電機を盗んだ疑いで逮捕。その後、ほかの6人も窃盗容疑で書類送検した。函館地検は同月28日、カン被告以外を「船長の指示や命令に従う立場だった」として、不起訴処分(起訴猶予)とした。

 札幌入国管理局は2月、カン被告と結核で入院中の1人を除く8人を北朝鮮に向け強制送還した。

2017年12月04日
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