(聯合ニュース 2018/02/19)

 韓国と北朝鮮の当局者が昨年秋から年末にかけて少なくとも2回、平壌で接触し、北朝鮮の平昌冬季五輪参加問題を協議したとする日本の朝日新聞の18日付報道について、韓国青瓦台(大統領府)の関係者は19日、「誤報であり、訂正報道を要請する」と記者団に述べた。

 同紙はソウルの情報関係筋の話として、韓国の当局者が昨年11月以降、中国経由で訪朝したとし、北朝鮮は五輪参加の条件として韓米合同軍事演習の中止を求めたが、韓国は中止には応じなかったなどと伝えた。


 北朝鮮と韓国、秘密接触を重ねる 昨年、五輪参加協議か
(朝日新聞 2018/02/18)

 韓国と北朝鮮の両当局者が昨年秋から年末にかけ、少なくとも2回、平壌で接触した。ソウルの情報関係筋が明らかにした。韓国は基本的に北朝鮮との交流を禁じており、当局者の訪朝は異例。接触を通じ、北朝鮮は平昌(ピョンチャン)冬季五輪参加と南北対話路線を決めるに至った。米国は南北対話の行方を不安を持って注視しているという。

 米国内には韓国の動きに対する不満の声も出ており、ペンス米副大統領が訪韓した際に北朝鮮との接触を拒む事態につながった。

 南北の接触は、五輪を契機に関係を改善したい韓国側が求めた。昨年11月以降、中国経由で訪朝し、北朝鮮の五輪参加問題を巡って協議した。北朝鮮は参加の条件として米韓合同軍事演習の中止を求めたという。

 米韓軍当局は昨秋の段階で、五輪・パラリンピック期間中の演習は現実的ではないと判断していた。韓国側は中止には応じなかったが、文在寅(ムンジェイン)大統領が昨年12月19日、米NBC放送のインタビューで、五輪後に演習を延期するよう米側に打診した事実を公表した

 北朝鮮側には不満が残ったが、最終的に五輪参加を決断。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が1月1日、新年の辞で、五輪への代表団派遣のため、韓国と協議する考えを表明した。

 韓国側は翌2日、南北協議の9日開催を提案。北朝鮮は3日、板門店の南北通信チャンネルを再開させた後、5日には協議開催を受諾した。9日の協議も一日で終わり、五輪開会式での南北合同入場などで合意した。速度を上げた展開の背景には、事前協議の影響があったとみられる

 また、韓国側は南北接触のなかで、北朝鮮が2月8日に平壌で行った軍事パレードの規模縮小なども要請していた模様だ。北朝鮮高位級代表団の訪韓も求めたが、正恩氏の実妹、金与正(キムヨジョン)氏の訪韓は、北朝鮮側の提案だったという。

 一方、韓国は米国に対し、五輪開会前に南北接触について事後的に説明し、米朝対話につなげたい考えを強調した。米側は慎重な姿勢を崩さず、ペンス氏が訪韓する際、同氏と北朝鮮代表団との接触を避けるよう求めた。

 韓国は17日現在、米国に対し、北朝鮮が提案した南北首脳会談への対応について、文氏の訪朝やその前提となる特使、高官代表団の派遣などについて「是非を含めて白紙の状態」と伝えている。同時に、電話での米韓首脳・外相会談を行いたい考えだが、ずれ込む見通しという。

 韓国政府内の一部には、南北首脳会談を実現させるため、米韓で合意している平昌パラリンピック後の合同演習実施の規模縮小や再延期を求める声も上がり始めている。韓国の専門家の間では、米韓同盟の弱体化を懸念する声が出ている。(ソウル=牧野愛博)