(アジア経済 韓国語 2018/02/01)

キム・ヘウォン北京特派員

習近平(シーチンピン)中国国家主席が平昌冬季オリンピックに来るのだろうか。筆者は来ないとみる。最後まで可能性を残しておくだろうが、韓国外交界でも説得をあきらめた雰囲気だ。習主席が平昌冬季オリンピックに参加しない名分は多い。まず、閉会式(25日)のわずか一週間後に両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)が幕を上げる。毎年3月に開かれる両会は中国共産党の最大の政治行事である。習主席は執権2期の最初の両会で改憲まで断行して自らを“建国の父”毛沢東の列に上げなければならないだけに完璧な事前準備が必要だ。中国共産党の歴史に一線を画す内部政治イベントがあるだけに、平昌冬季オリンピックが習主席の歓心を買う方法は特に見当たらない

中国元首が冬季はもちろん、夏季オリンピックに参加したことが殆どないという点も良い口実だ。これは、むしろ韓国外交界で習主席説得に失敗した根拠として挙げている。最近会った北京外交消息筋は「2004年から合計8回の冬・夏季オリンピックのうち、ロシアでのソチ冬季オリンピックを除けば、一度も中国国家主席が参加したことがない」としながら「さらに中央政治局常務委員も開会式にも閉会式にも参加した前例がないが、今回、韓正(ハン・チェン)常務委員を送ったのは最善の誠意を示したもの」と熱心に意味を付与した。

考え方を変えると、習主席がウラジミール・プーチン,ロシア大統領との義理を誇示しようとソチ冬季オリンピックに異例的に参加し、平昌冬季オリンピックには初めて常務委員を派遣するなど、独自の不文律を自ら破っているのに、韓国だと来れない理由はないと見える。“来ようが来なかろうが放っておいてもう集中しなさい”という韓国の反中世論は習主席に心的負担だ。“高高度ミサイル防御体系(THAAD・サード)葛藤で顔を赤くしたくせに、来なさいと言われてちょろちょろ行くのか”という中国内の反韓感情も同じだ。

それにもかかわらず、習主席が平昌冬季オリンピック閉会式に出席するのは習主席の立場でも“儲かる商売”ということである。平昌冬季オリンピックは単なるスポーツ大会を越え、ムン・ジェイン(文在寅)政府発足後、韓国で初めて開かれる多国間外交の舞台である。選手団はもちろん、最高クラスの外賓の訪韓規模が歴代最大だ。アメリカ・中国・日本・ロシアの、いわゆる韓半島(朝鮮半島)周辺4強の首脳のうちでは安倍晋三日本総理のみ参加する状況で、習主席が“びっくり登場”するならば、韓国人の民心を和らげるこれよりより良い機会はない

東北アジアのリーダーを夢見る習主席の念願を実現する契機でもある。

日本慰安婦合意問題で韓日関係が刺々しい渦中に安倍総理が平昌行きを決心した背景に習主席が関心を持たなければならない
。日本与党自民党と極右団体が“平昌ボイコット”を要求した渦中に日本国民の半分以上が安倍総理の平昌冬季オリンピック開会式出席をむしろ支持するという世論調査は意外だ。

習主席が慣例を破って平昌冬季オリンピックに出席する確実な名分もある。まさに北京が次期冬季オリンピック開催地という点だ。すでに中国は2022年北京冬季オリンピックの準備に突入したほど途方もない精魂を込めている。“冬季スポーツ人口3億人”という雄大なキャッチフレーズを掲げて“できないならできるようにしなさい”強攻戦略で推し進めている。2022年には習主席は10年の任期を終えて長期執権の岐路に立つ。北京冬季オリンピックは習主席が最後に多国間外交の成果を出さなければならない国家級イベントであるわけだ

4年後に韓中関係がどんな局面か予断することは難しいが、習主席がムン・ジェイン大統領に北京に来てくれと泣訴する、今とは正反対の立場であることは明らかだ。習主席の意志さえあれば、まだ平昌行きチケットは有効だ。最悪に墜落した韓中関係を新しい出発線に戻す絶好の機会であることを真剣に悩むことを望む。(機械翻訳 若干修正)