(朝鮮日報 2018/01/03)

 韓国政府は昨日各国に新たに赴任する新任大使など39人を任命したが、その顔ぶれをみるとこれまでと同じく文在寅(ムン・ジェイン)大統領の選挙陣営出身者、コード(考え方)、与党・共に民主党出身者があからさまに重視されていた

 まずドイツ大使には文大統領の大学時代から共に学生運動に取り組んできた鄭範九(チョン・ボムグ)元議員が任命され、またかつて盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領府広報主席だった李百万(イ・ペクマン)氏がバチカン大使に、さらに金大中(キム・デジュン)政権の大統領府で総務秘書官を務めた朴琴玉(パク・クムオク)氏がノルウェー大使に任命された。名前だけを聞けば「あの人と同姓同名か」とふと思うほど過去の人物だ。盧武鉉政権の大統領府で統一外交安保戦略秘書官として強大な権力を振るった朴善源(パク・ソンウォン)氏も上海領事に任命された。

 もちろん民間人を各国の大使などに任命することも時には必要だ。しかし民間人の場合は任命の明確な理由がなければならない。ところが今回の人事をみると、すでに10年以上前に退職した古い顔ぶれが数多く含まれているこれでは政府人事というよりも、久しぶりに楽な立場で権力を握らせ、権勢を分け与えているだけのようにも見える。なぜなら新任の大使らは今後2-3年は特にやることもなく、現地に行って周りからちやほやされるだけだ。その費用は言うまでもなく国民の税金だ。その一方でこれまで主に韓米同盟に関わる業務に携わるなど、韓国外交部(省に相当)で活躍してきたエリート外交官らの排斥も目立った。たとえば前政権の韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長、企画調整室長、首相の外交補佐官などは何の職責も与えられていない。

 北朝鮮の核問題は今後一歩先も予測できない状況が続き、また経済面では世界中で保護貿易の動きが強まりつつある。世界で外交が最も重要な国をいくつか選ぶとすれば、韓国は間違いなくその中に入ってくるはずだ。ところが今回の人事をみると、そのような国で行われたものとは到底信じられない。


(アジア経済 韓国語 2018/01/03)

韓国と日本の在外公館長人事が対比され、今後の外交力不振が懸念されている。

2日に実施された在外公館長人事に名を連ねた要人のうち相当数が外交経験がない要人であった。パク・ソンウォン(朴善源)上海総領事、チョン・ボムグ(鄭範九)ドイツ大使、イ・ペクマン(李百万)バチカン大使は政治経歴が目立つ。

先立って任命されたチョ・ユンジェ(趙潤済)駐米大使も大統領選挙当時、ムン・ジェイン(文在寅)大統領のシンクタンクである『国民成長』の所長を務めた。彼は参与政府(盧武鉉政権)時代、イギリス大使を歴任したのだが経済学科教授という履歴は変わることはできない。ノ・ヨンミン(盧英敏)駐中大使は政治家だ。大統領の“腹心”を伝えられたような人事だったという評価だ。

一方、日本は主要国の大使任命の際、徹底的に職業外交官中心だ。昨年末、次期駐米日本大使に内定した杉山晋輔は外務省事務次官から対米外交の先頭に職務を変える場合だ。

今回の人事は当然の手順という評価だ。日本の外交に明るいある要人は「日本は伝統的に外務省アジア局長‐事務次官‐駐米大使につながる人事の公式を守ってきた」と紹介した。杉山次官が安倍晋三・日本総理と厚い関係という理由もあるだろうが、職業外交官を育てて主要国大使に送って外交力を強化する戦略を維持しているという意味だ

佐々江賢一郎・現駐米日本大使も同じコースを歩んだ。

2016年に赴任した横井裕・駐中日本大使も正統『チャイナスクール』要人だ。尖閣(中国名 釣魚島)事態で最悪の状況を迎えた中国との関係改善のための信号と解釈された。

日本のこのような外交戦略は力を発揮している。佐々江大使はドナルド・トランプ,アメリカ政権が発足する前の大統領選挙キャンプ時期から接触をした。その結果、政権の実力者であり、トランプ大統領の婿であるジャレッド・クシュナーと親密な関係を結んだ。そして就任もしていないドナルド・トランプ大統領当選者と安倍総理の会談を成功させた。以後、米日首脳は“最高の相性”を誇示している

中国との関係も改善が行われる様子が捉えられている。安倍総理の訪中はなくとも、韓中関係より日中関係の正常化にさらに速度が出ているという情況があちこちで感知される。

安倍総理が去る1日、マスコミのインタビューで「今が歴史上、日本外交の最高の状況」と述べたことは“虚言”でないわけだ。

外交ラインの経験不足は様々な外交懸案問題に影響を及ぼしかねない。駐米日本大使内定者は韓日慰安婦合意に深く関与した人物だ。韓日間の葛藤を解くために慰安婦合意を事実上、けしかけたのがアメリカだという点を勘案すれば、今後、慰安婦合意論議に対する日本の外交力に私たちが巻き込まれかねないという意味だ。(機械翻訳 若干修正)


>安倍総理が去る1日、マスコミのインタビュー
これ↓のことですかね。
※1月5日午後9時から放送、インターネット番組「言論テレビ」

 櫻井よしこ 今ほど日本が国際社会で存在感を持ったことは過去にないのでは?

 安倍首相 一番というほど傲慢(ごうまん)ではありませんが、長く政権が続いていることで、多くの首脳と胸襟を開いて話をできる関係になったことは大きいですね。