(時事通信 2017/12/17)

 整理回収機構(RCC)の債権回収を免れるために数千万円を隠した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課などは17日、強制執行妨害容疑で、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系保険会社の「金剛保険」本社(東京都荒川区)と社長宅など関係先計約30カ所を家宅捜索した。同課は押収資料を分析し、隠した資金の流れなど全容解明を進める。

 捜索は他に、北海道、宮城県、大阪府、広島県などで実施。動員された捜査員は警視庁で百数十人、全国では数百人規模に上るという。本社の捜索は約9時間にわたって行われた。

 捜査関係者によると、同社は2016年末、経営破綻した朝銀東京信用組合の債権を引き継いだRCCによる差し押さえを逃れるため、複数の口座から数千万円を引き出し、隠匿した疑いが持たれている。

 朝鮮総連のホームページなどによると、金剛保険は1977年に設立、朝鮮総連の事業体の一つに名を連ねる。在日朝鮮人向けの生命保険などを取り扱っている。


(テレ朝ニュース 2017/12/18)

 警視庁が朝鮮総連傘下の保険代理店「金剛保険」の本社などを全国で一斉捜索したことについて18日午後、朝鮮総連が「驚きを禁じ得ない」とコメントを出しました。

 金剛保険が去年12月末、整理回収機構が申し立てた裁判所の強制執行に際して会社の金約8500万円を隠した疑いがあるとして、警視庁は17日に全国にある支社など約30カ所を家宅捜索しました。18日も関係者からの聴取を行っています。これについて、金剛保険を傘下に持つ朝鮮総連中央本部がコメントを出しました。そのなかで、朝鮮総連は「突然に全国的規模で異例な強制捜査が行われたことについて驚きを禁じ得ない」としたうえで、「金剛保険は在日同胞の生命と財産を守り、在日同胞に奉仕することをモットーに設立された保険会社として厚い信頼を得てきた」としています。


(時事通信 2017/12/18)

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は18日、傘下の保険会社「金剛保険」に対する警視庁などの家宅捜索について、「突然に全国的規模で異例な強制捜査が行われたことについて、驚きを禁じ得ない」とするコメントを出した。

 さらに「(事件報道が)今回の件を朝鮮総連と意図的に結び付け、世論をミスリードしようとしていることは断じて容認することができない」とした。