(KBSニュース 韓国語 2017/03/09)

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)は今年の肉声での新年の辞で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射準備を終えたと脅しをかけた。北朝鮮は2016年の一年間に24回にわたりミサイルを発射し、成功と失敗を経験した。

新年早々から出てきた北朝鮮発のICBM脅威は、予告と見るには能力が疑わしく、恐喝と考えて無視するには気になる。それで韓国とアメリカ、日本の海軍は1月20日から三日間、東海と日本付近の海域で合同訓練を実施した。ミサイル警報訓練(Missile Warning Exercise)だった。それぞれイージス駆逐艦を1隻ずつ投入した。韓国の世宗大王艦、アメリカのカーティス・ウィルバー艦、日本のきりしま艦である。

以前には無人機を飛ばして仮想標的を作り、これをイージス艦が仮想迎撃する訓練もしたことがある。今回の訓練は無人機なしでコンピュータシミュレーションで仮想標的を作って探知、迎撃する方式で行われた。ところで、この訓練で韓国の世宗大王艦がアメリカ、日本と一緒にすることができないことがある。迎撃である

カーティス・ウィルバー艦ときりしま艦にはSM-3迎撃ミサイルが搭載されている。SM-3は地上と海上の船から発射が可能な地球上唯一の迎撃ミサイルである。最大迎撃高度はサード(高高度ミサイル防衛体系)の150kmをはるかに上回る。

アメリカと日本のイージス艦に実践配備されたSM3ブロック1Aの迎撃高度は500km、現在実験中であるSM3ブロック2Aの迎撃高度は1,500kmである。敵のICBMが大気圏に進入して再び落下した時に、非常に高い高度で迎撃できるという話である。

ところが、韓国の世宗大王艦にはSM-3ミサイルを搭載できない。イージス艦も戦闘システムによりいくつかのモデルがあるが、世宗大王艦はこの基準で『7.1バージョン』であり、弾道ミサイル迎撃機能を備えたイージス艦は『9バージョン』である。韓国軍は昨年『9バージョン』のイージス艦3隻を導入する契約をアメリカ,ロッキードマーティン社と締結した。イージス艦にSM-3迎撃ミサイルを搭載することができるようになったのである

だが、まだ韓国軍当局はSM-3導入を決定しなかった。計画もない海軍が5年前、国防中期計画にSM-3導入を入れようと努力したものの成功しなかった。国防部と合同参謀本部が導入に否定的だった

駐韓米軍が慶尚北道星州にサード砲台を配備する作業に着手した。北朝鮮の核ミサイルの脅威に、現存する最高の迎撃ミサイル配備で対抗する形である。サード砲台敷地を選定する過程では激しい反対があった。サードと関連した各種デマも出回った。サード敷地を提供したロッテに対しては中国の報復が進行中である。

SM-3は艦艇の上に搭載され、艦艇が寄港地に戻れば役割をできないという短所の他にも、短距離ミサイル迎撃が難しいという短所があると分析される。探知距離が誇張されたという主張も出ている。しかし、敷地が必要ないという点はサード敷地決定過程を経験した我が国に特別な長所である。東海と西海に一隻ずつ出てていれば首都圏防衛のためにサードを追加配備しなくても良い。

だが、韓国軍は決定に先立ち考慮しなければならない変数が数十種類である。北朝鮮という敵があり、政界があり、他の国とさらに他の軍(陸軍、空軍など)の立場まで考慮したため決定障害という批判も出ている。

このような軍がどうしてSM-3導入決定もなしにアップグレードしたイージス艦を導入するという決定をしたのだろうか?

前輪は使うが後輪は付けるかどうか分からないが、ひとまず自動車を買ったのと変わらない。(機械翻訳 若干修正)


韓国海軍、次期イージス艦にSM3迎撃ミサイル搭載か
(中央日報 2016/08/17

 韓国海軍が2020年代半ば以降に導入する次期イージス艦(広開土3 Batch-2)に弾道ミサイル迎撃能力を備える契約を米ロッキードマーチンと締結した。システムを納品するロッキードマーチンは16日、報道資料を通じて「米海軍新型駆逐艦1隻と日本あたご級駆逐艦2隻、韓国の次期駆逐艦(3隻)に最新イージス戦闘体系ベースライン(baseline=BL)9戦闘体系を搭載する4億9000万ドル規模の契約を締結した」と明らかにした。ただ、ロッキードマーチンは韓国イージス艦への搭載費用については明らかにしなかった。 

  イージス戦闘体系は弾道ミサイル防衛を遂行できる統合された艦艇対空防御網。▼レーダー(SPY-1D)を通じた標的探知および追跡▼指揮統制部で標的決定および武装割当▼ミサイル交戦計画樹立および垂直発射体系でミサイル発射▼ミサイル発射後誘導システム稼働▼交戦評価--の順に進行される。 

  現在、韓国軍は「世宗大王」「栗谷李珥」「西厓柳成龍」の3隻のイージス艦にイージス戦闘体系のベースライン7.1が適用されている。しかしベースライン7.1にはミサイルを探知しても迎撃機能がない。 

  海軍の関係者は「世宗大王などのイージス艦はSPY-1Dレーダーで1000キロ離れたミサイルを探知して追跡できるが、これを迎撃するシステムは抜けている」とし「次期駆逐艦は迎撃能力も保有することになったという意味」と説明した。これに関連しブルックス韓米連合司令官も2日、「北朝鮮のミサイルを海上で迎撃する必要性がある」と述べた。 

  在韓米軍が慶尚北道星州(ソンジュ)に配備する予定の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系が陸地で北朝鮮のミサイルを防御し、海上ではイージス艦が迎撃する立体作戦が可能になる。 

  シン・ジョンウ韓国国防安保フォーラム事務局長は「イージス艦にはTHAADレーダーより強力なレーダーが搭載されていて、迎撃機能を追加すれば直ちに『海のTHAAD』になる」とし「THAADは陸地に固定されているが、イージス艦は東海(トンヘ、日本名・日本海)と西海(ソヘ、黄海)を動きながら作戦を展開できるというメリットがある」と述べた。 

  ベースライン9には迎撃ミサイルSM3搭載が可能だ。SM3の最大射程距離と迎撃高度はそれぞれ500キロ。THAADの迎撃高度(40-150キロ)と射程距離(200キロ)を上回る。軍の関係者は「迎撃ミサイルとしてSM3を導入するのは予算(1発あたり約150億ウォン)のため確定していないが、ベースライン9を搭載するだけに導入する可能性が高い」と述べた。SM3ミサイルはグアムに飛んでいくミサイルを迎撃することもでき、米ミサイル防衛(MD)体系編入をめぐる論争も予想される。 (略)


単に「“最新”のイージス艦」が欲しかっただけですね。