(中央日報 2017/02/17)

韓国は一定の時差を置いて日本の成長ルートをたどっていくという話がある。東京オリンピック(五輪)が1964年、ソウル五輪が1988年に開催されたことを例にあげておよそ20余年の開きがあるとの考えが広まっている。手垢がついた主張であるにもかかわらず、数年前には「人口絶壁」と共に再び登場し、最近のIMF報告書のためまた熱く語られるようになった。高齢化や潜在成長率下落などの数値が約20年前の日本と似ていて、今韓国経済は一言でいうと“日本病”の入り口に立っているということだ日本式発展モデルに従ったからそうなのかもしれないという見方がかなり多い。

北朝鮮は同じような時差を置いてソ連の通ってきた道を進んでいるという分析も出ている。今日の北朝鮮が、崩壊直前の90年代初頭のソ連に似ているということだ。3万人に達する脱北者の研究によると、北朝鮮では最近労働党の党員証をお金を出して返却する初級党幹部が急増しているという。市場の金儲けのためだというが、ソ連末期以外では珍しい現象だという。住民のアイデンティティが首領からお金にシフトしたという意味がある。スターリンの全体主義が北朝鮮のモデルなので、似たような末路なのかもしれない。

日本とソ連が韓国、北朝鮮の憂鬱な行く末という、言ってみれば決められた未来という仮定にはすんなりと同意することはできない。多少の一理はあるが、未来のことは今私たちがどのように対処するかで変わる。そうでなくても死にそうなくらい憎い日本なのに、失敗までまねすることになれば惨めで情けない。このため、信じるべくは大統領候補が先を争って出しているゴマ粒みたいな処方せんだ。第4次産業革命の適任者を自任する候補たちは、皆一様に雇用を増やしていくと言うので少しは安心する。

問題は外治だ。外にはミサイル、内には毒針を撃つ非常識な金正恩(キム・ジョンウン)政権だ。ソ連のように崩壊したり、変化させたりするのが当然だが、これに反対する候補もいる。それがまさに、執権は確実だという「共に民主党」だ。文在寅(ムン・ジェイン)前代表と安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事は開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光の再開、THAAD(高高度ミサイル防衛システム)配備をめぐり戦線を張った。「北朝鮮の先を行く」と「韓米首脳会談が最も緊急だ」でも分かれた。

内政より外治で分かれたのは大きな変化だ。嶺湖南(ヨンホナム)地域争いに加えて財閥と労組の覇権争いがこれまでの韓国の大統領選挙戦だった。親北と反北、親米と反米のような外治フレームを取れば、イデオロギー論争に分裂主義だと罵倒されることが常だった。ところが今度は違う。地域対立はもう問題にならない。どの候補も出身地域の強固な支持を得ることができないでいる。財閥でも労組でも改革を求める声には力が加わった。この渦中に北朝鮮という境界線ができた。

北朝鮮が崩壊するかどうかは分からない。崔順実(チェ・スンシル)氏は2015~2016年ごろに崩壊すると言ったそうだが、「そうは思わない」という専門家が数的にははるかに多い。どちら側にしても北朝鮮をどのような立場からどのような方法で管理して国際社会と協力していくかはわれわれの生命と安全に関する重大な問題だ。太永浩(テ・ヨンホ)公使の脱北や正男氏の暗殺を見れば少なくとも尋常でない北朝鮮だ。ワシントンでは一日と置かずに政権崩壊論に先制打撃論が出ているところだ。北朝鮮イシューは当然、従北批判ではない。

しかも国会改憲特別委は現行大統領5年単任制をオーストリア式の二元的政府制に変えることで、事実上、合意した。外治大統領は選挙で選び、内政首相は国会が推薦するという構造だ。そのような改憲が近い将来行われる可能性はない。それでも「外治が国民の選択」という結論は残る。だが、おそらく民主党予備選が北朝鮮イシューで決まることはないだろう。米国でオープンプライマリー方式(党予備選で党員以外の一般有権者にも投票権を与えること)をしても、文在寅を候補にしようというのが親盧、親文だ。安知事の追撃が一時的なレベルを越えたと見る瞬間、排除側で固まるようになるのは分かりきったことだ。

大統領選挙本戦になれば違う。安知事と安哲秀(アン・チョルス)・劉承ミン(ユ・スンミン)議員は党がそれぞれ異なる。それでも日本のようにならないためには無能な政権を変えなければならないという立場は同じだ。北朝鮮政権の変化を要求する外治の声にも違いがない。それなら同じテントが自然だ。各自、別の場所から互いに怒鳴りつける理由がない。外治で集まり外治に対する国民の判断を求めてこそ外治大統領が出てこないだろうか。

チェ・サンヨン/論説委員

2016年11月26日


韓国は、三大紙の論説委員があたりまえのように紙面で「死にそうなくらい憎い日本」と書き、それを平気で日本語版で配信するほどの対日観ということが分かる良い記事ですね。