(外務省 2016/09/30)

慰安婦問題(日本側の「感性的な措置」)

【記者】
日韓関係についてお聞きいたします。韓国外務省の報道官がですね,元慰安婦の方の心の傷を癒やす「感性的な措置」を期待するという発言をしていまして,安倍総理からの手紙というのを念頭に置いた発言と思われるんですが,これに対する外務省の対応をお願いいたします。

【岸田外務大臣】
まず,ご指摘の点は承知しております。そして6月19日にも日韓外相会談を行いました。こうした会談も含めて累次にわたって,日韓合意の着実な実施が重要であるということにおいて,日韓で一致をしてきております。そしてその日韓合意ですが,昨年12月に発表されたとおりであり,それ以上でもそれ以下でもありません。そしてその追加的な措置については,一切合意はされていないと考えています。

 いずれにせよ昨年末の合意について,日韓それぞれが合意の内容について実施していく,このことが重要であると認識をいたします。


安倍首相の手紙要請 韓国側、元慰安婦におわび想定
(朝日新聞 2016/09/20

 昨年末の日韓合意に基づき、韓国政府が元慰安婦を支援するために設立した「和解・癒やし財団」の事業を巡り、韓国側が安倍晋三首相の手紙を元慰安婦に送るよう要請した。日韓関係筋が明らかにした。日本側は返答を保留している

 韓国側は、かつて「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)が元慰安婦に送った「首相によるおわびの手紙」と同様のものを想定。日本政府関係者らによる慰安婦訪問も合わせ、要請しているという。

 一部の元慰安婦や支援団体などが日韓合意や財団による事業に反対しており、手紙は「慰安婦に寄り添う措置」(日韓関係筋)として反対世論を和らげる狙いがあるという。
日本の市民団体、「安倍首相は慰安婦被害者に謝罪の手紙を」
(ハンギョレ新聞 2016/09/29

 日本でも安倍晋三首相が日本軍「慰安婦」被害者のハルモニ(おばあさん)らに謝罪の手紙を送るべきだという主張が出た。

 東京大学の上野千鶴子名誉教授らが発起人として参加した「慰安婦問題解決の会」は28日、東京千代田区の参議院議員会館で記者会見を開き、「(日本政府は1995年の)アジア女性基金のときにも首相が(被害者の女性たちに)謝罪の手紙を送った。被害者たちが受け入れることのできる謝罪、名誉と尊厳の回復が行われるように『首相の謝罪の手紙』を(今回も)送ってほしい」と要請した。同会は昨年10月15日、約1500人の日本市民の意見を集め安倍首相に「慰安婦問題の解決のために韓国政府と交渉を行い、合意案を作ってほしい」との声明を出した。

 彼らがこの日記者会見を開いたのは、最近韓国の「和解・癒やし財団」が「早ければ10月までに安倍首相の(謝罪の)手紙を受け取ることを目標とする」との報道が出たためだ。これに対して朝日新聞などは「日本政府はこれに対する返事を保留している」との反応を伝えている。この日の記者会見に参加した重藤都氏は「報道を通じ、韓国の財団が謝罪の手紙を要求しているのに日本が応じていないことを知った。謝罪の手紙がなければ合意はなくなるかもしれないという覚悟で運動を進めていく。日本が自身の責任を果たすためには、謝罪の手紙が必ず必要だ」と話した。彼らはこの日の記者会見の前日午前11時に、内閣府を訪問し「慰安婦問題に対する日韓合意に基づき、誠意ある具体的な解決策である首相の謝罪の手紙を要求する」との要請文を送った

 彼らのこの日の会見は、慰安婦問題の解決に対する日本の革新陣営内の亀裂を示すものでもある。

 日本の革新陣営は12・28合意について、被害者女性たちの主要な要求である「日本政府の法的責任の認定と賠償」などの内容が含まれていないため合意を拒否すべきだという「白紙撤回論」と、合意の成果を認めこれを補っていくべきだという「補完論」に分かれている会の主張は、補完論に傾いている。そのことを示すかのように、会は「私たちは今回の日韓政府間の努力を評価する。和解・癒やし財団がようやく被害者の皆さんから「一定の合意」を得たという話を聞いて安心している」という内容を要請文に込めた。

 しかし、被害者女性たちが12・28合意を拒否する理由が日本首相の手紙の有無ではないことを考えた時、彼らの運動には根本的な限界があると言わざるを得ない
日本側の「感性的な措置」期待 慰安婦問題で=韓国外交部
(聯合ニュース 韓国語 2016/09/29

 韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は29日の定例会見で、旧日本軍の慰安婦被害者に安倍晋三首相の名前で謝罪の手紙を送るよう求める要請書を日本の民間団体が内閣府に提出したことと関連し、「日本側が被害者の心の傷を癒やす感性的な措置を取ることを期待している」と述べた

 韓国政府が慰安婦被害者に対する日本側の「感性的な措置」について言及するのは初めて

 日本政府が昨年末の合意に基づいて拠出した10億円を慰安婦被害者に支給するといった合意履行の過程で、謝罪の意を示す追加の措置が必要との立場を示したものとみられ、日本側の反応が注目される

 韓国外交部は合意に基づき韓国で設立された「和解・癒やし財団」の内部でも、安倍首相の手紙を含む日本側の追加措置に関する意見交換があったことを明らかにしている。

 一方、趙報道官は環境が整い次第、尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が慰安婦被害者と面会する方針だとし、「そのような環境が整う状況をモニタリングしている」と述べた。

 尹長官は、今年4月に中国からソウル市内の病院に移送され、療養を続けている慰安婦被害者のハ・サンスクさんを今月13日に見舞った。


合意内容に無い「おわびの手紙」を出したら、おかわりの口実にされるだけですね。

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