(イーデイリー 韓国語 2016/07/27)

空軍士官学校の飛行実習用国産訓練機『KT-100』
1~4号機の整備内訳を分析した結果、合計16件の欠陥が発生
一部機体では燃料漏れ、飛行の安全脅かす可能性
空軍・KAI「深刻な欠陥ではない、問題解決していっている」

国内企業が開発した空軍士官学校の飛行入門過程(飛行入門、基本、高等の過程がある)の訓練機『KT-100』で燃料漏れ、始動できないなど飛行の安全を脅かす欠陥が発見された。

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26日、イーデイリーが入手したKT-100の整備記録によれば、空軍士官学校第55教育飛行戦隊に配備された航空機4機で合計16件の欠陥が発生して整備を受けた。このような欠陥は飛行教官の試験飛行中に発見された。

空軍は2017年1月からKT-100を士官学校の生徒の飛行実習に活用する計画である。KT-100航空機は去る4月、1・2号機を始まりに現在まで計8機が空軍士官学校に引き渡された。今年の年末までに合計23機のKT-100航空機が導入される予定だ

◇空軍に配備された1~4号機で合計16件の欠陥が発生

6月末までに引き渡された航空機4機のうち1号機では合計7件の欠陥が発生した。2号機と4号機でもそれぞれ5件・3件の欠陥が発見された3号機の場合には試験飛行でエンジン始動時にRPM(1分間のエンジンの回転速度(回転数)が不安定なことが分かった。こうなる原因を把握できていなかったが、最近になってエンジンブースターポンプに問題があることを確認してこれを交換した。

1号機と4号機は燃料漏れ現象で整備を受け、右側ブレーキの過熱現象で部品を交換した。2号機は燃料内の気泡によってエンジンさえかからなかったことが分かった

特にKT-100は航空機の着陸時の速度が83ノット(約154Km/h)を記録して安全基準を超過したことが分かった。空軍士官学校は飛行実習時の着陸速度が78ノット(約144Km/h)を維持するように教育している

しかし、KT-100の製造会社である韓国航空宇宙産業(KAI)と運用主体である空軍は、現在までに発見された問題は深刻な欠陥ではないという立場である。KAI関係者は「導入初期のテスト過程での欠陥発生は必然的に現れる現象」としながら「欠陥問題は空軍と協力して解決していっている」と説明した。空軍関係者は「実際に学生たちが運用する前に安全性を高めるため、通常的に実施する点検過程の中で発生した問題」としながら「メーカーと協力して部品交換などを通じた整備措置で問題を解決している」と説明した。

◇政府予算774億投入、民需用に開発後、軍訓練機に転換

KT-100は、そもそも空軍の訓練用に開発した航空機ではない。民間航空機として開発した『KC-100』(ナラオン)を空軍のパイロットの飛行教育入門過程に合わせて改造したものである。国土交通部(省に相当)の主管する研究開発事業で774億ウォンの予算が投入されたKC-100は、空軍が初めて導入しながら商用化された。

空軍は、老朽化した『T-103』訓練機(ロシア製)を交換するために外国製の機種を検討したが、国土部の勧誘でKC-100を訓練機として活用することにした。これに先立ち、国土部は去る2014年に国防部と防衛事業庁と『国産小型航空機の実用化協定書』を締結した。国土部は以後、KT-100の変更された設計承認と飛行試験などを経て2015年12月、安全検査を完了した。

だが、KT-100は同一機種と比べ過度に高価で、空軍内でも導入の必要性をめぐり論議が起きた。KT-100は機あたり10億ウォンで、4人乗りとしては世界で最も高い民需用単発エンジン軽飛行機だ。似たような機種の4人乗り軽飛行機は6億~8億ウォン水準である。2人用軽飛行機は2億~3億ウォンだ。

アメリカは2011年、米空軍士官学校の初等飛行訓練機を導入しながら中国産の軽飛行機『SR20』モデル25機を約610万ドルで輸入した。SR20航空機は市場価格が4億3000万ウォンほどだったが、交渉を通じてアメリカは機あたり2億8000万ウォンで導入した。

◇空軍、世界最高価格の訓練機導入…政府政策の犠牲者?

このような高価論議に、国土部とKAI側は民需用航空機を初めて作ったものなので、それだけ研究開発費が多く投入されたと明らかにした。また堪航認証(耐空証明 Airworthiness certificate)費用と新技術適用費用などが含まれて価格が上昇したと説明した。堪航認証は航空機が飛行の安全性に問題がないかを検証し、これを政府機関で認証することである。これを通じて米連邦空港庁と航空安全協定を締結すれば海外輸出のハードルを下げることができる。

国土部関係者は「2014年10月にアメリカと締結した航空安全協定を通じて、KC-100のアメリカ内活用のための認証も今年の末までに完了する計画」と明らかにした。KAI関係者は「KC-100には同種の機種にはない航空機の出力アップ機能(ターボチャージ)とエンジンモニタリング機能などを追加し、耐久性向上のために複合素材を使った」としながら「タッチスクリーン画面の実現などで生産コストが上昇した」と説明した。

だが、KC-100の価格競争力では事実上、輸出が不可能で、政府が実績出し用として空軍に訓練機の導入を強要したという批判が出ている

特にKT-100は高価な訓練機にもかかわらず、基本的な機能さえも備えていないという指摘だ。実際、パイロットが搭乗する座席の高低調節ができず、教官が試験飛行で操縦に困難を経験した。操縦席の保護カバーがしっかり閉じられたのかどうかを把握できるインジケータなどもない。このような機能は自動車にも基本的に搭載されているものである。空軍側の要求により、KAIは該当機能をKT-100航空機に追加することにした。(機械翻訳 若干修正)


あいかわらず、組み立てすらうまくできないようですね。
2011年08月01日
(略)主要部品と機体は、世界高級4人乗り航空機市場で1位を占めている米国シーラス社の『シーラスSR22T』機種とほぼ同じです。

エンジンは、『ナラオン』と『SR22T』いずれも、米国テレダイン・コンチネンタルモータースの『TSIO-550-K』モデルを使っている。

航空電子装備も両機種とも、米国アビダインの『バージョン9』を装着しました。

プロペラも米国ハッチェルの同じモデルです。

差があるとすれば、『ナラオン』が電子燃料調節装置を追加で購入して装着したことと、抗戦装備のLCDが2インチより大きいということ程度です。(略)


J Wings (ジェイウイング) 2016年9月号
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