(朝鮮日報 韓国語 2016/07/01)

[韓国型宇宙ロケット試験打ち上げ、技術問題で10か月延期]

―推進剤タンクの開発期限越える
厚さ均一にする精密技術の問題解決に相当な時間かかって…
燃焼不安定問題解決するのに75t級エンジンの開発日程も遅れ

―公約で5年繰り上げられた月探査計画
政府「予算だけ十分に確保されれば日程短縮可能であると判断」
専門家たち「より多くの時間がかかっても私たちの技術確保することが重要」

政府が韓国型宇宙ロケット試験打ち上げを10か月も遅らせるほかはないのは核心部品であるエンジンと燃料タンクの開発が予想より遅れたためと知らされた。宇宙ロケット打ち上げのためには、エンジン燃焼が最低120秒以上安定的に維持され、燃料タンクも超精密溶接技術が適用されなければならないが、技術開発に難航していたと伝えられた。専門家たちは「日程に合わせることに急ぐよりは技術的な問題点を確実に捉えてこそ成果を出すことができる」と助言した。

◇燃焼問題解決したが期限越える

未来創造科学部(省に相当)と韓国航空宇宙研究院は、これまで韓国型発射体開発が順調に進行していると明らかにしてきた。去る8日にも「1・2段目に入る75t級エンジンは燃焼不安定問題をある程度解決した」としながら「大型ロケットの推進剤タンク製作の困難も克服した」と発表した。

しかし、当初の計画より10か月遅れたという事実は明らかにしなかった

そうであった航空宇宙研究院は、29日に開かれた未来部次官など政府高位関係者たちが参加した政府宇宙開発振興実務委員会で、推進剤タンク開発に当初の予想よりはるかに多くの時間がかかったと告白した。宇宙ロケットは上に上げる力である推力を高めるために自らの重さを極端に減らさなければならない。そのためにロケットの体積の大部分を占める燃料や酸化剤タンクは産業用タンクよりはるかに薄くて軽くなければならない。また、金属版の厚さが少しでも一定していない場合、ロケットが上昇中に傾くことになる。実務委員会に参加したある民間委員は「大型船舶を建造する際に必要な溶接技術水準でロケットタンクの溶接が十分に可能だと予想したが、実際にはかなりのトラブルを経験したことが報告された」と話した。

宇宙ロケットの核心である75t級エンジンの開発も遅れている。エンジンは燃焼時に一定時間、炎が一定の形に維持されなければならない。1段目に入る75t級エンジン4基は120秒以上、2段目に入る75t級エンジン1基は140秒以上が基準だ。6月初め現在、75t級エンジンは基準値に遥かに至らない75秒程度だけ安定した燃焼状態を維持している。未来部関係者は「最近、チェ・ヤンヒ未来部長官が参加した中で行われた燃焼試験も当初の予定より遙かに短い時間の間だけ行われた」と話した。

◇大統領選挙公約で月探査5年引いて

事実、韓国型発射体事業は初めから急激な日程短縮で困難を経験した。2011年の韓国型発射体開発事業案は、2018年12月に試験発射体を打ち上げた後、2020年、2021年の2回、衛星を載せたロケットを打ち上げるというものであった。月の周囲を回る軌道船は2023年、月着陸船は2025年に打ち上げることにした。

しかし、パク・クネ(朴槿恵)大統領が、去る大統領選挙の過程で「2020年月に太極旗が翻る」と公約にしながら急に短縮された。最初に案が出てきて2年で試験発射体の打ち上げはパク大統領の任期が終わる前である2017年12月と1年繰り上げられた。本発射体の打ち上げも2019年12月と2020年6月と1年3か月ほど早くなった。月着陸船は何と5年も繰り上げて2020年に打ち上げることにした

無理という意見が多かったが、政府は計画を押しつけた。未来部のある関係者は「開発を総括する韓国航空宇宙研究院側で予算だけ十分に確保されれば日程を短縮しても可能であるという立場だった」と話した。

専門家たちは、蓄積された技術が浅い状況で無理に日程を追えば、ロケット打ち上げの失敗はもちろん、技術蓄積の機会も消えるだろうと懸念する。あるロケットエンジン専攻教授は「より多くの時間がかかっても、見せかけのロケット打ち上げよりは、海外から持ってくることができない極限技術を確保するという次元で接近しなければならない」とし「そうでなければ政治的な理由で日程が短縮されて独自開発からロシア産ロケットの輸入に急旋回したナロ号の前轍を踏むだろう」と話した。(機械翻訳 若干修正)


今の時点でこんなことを発表するなんて、本当はもっと大きな問題を抱えているんじゃないのかな。

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