(江南通新/中央日報 韓国語 2016/04/06)

「外国人と韓国人が一緒に来たら注視しろ。」最近、ホテル・外食業系に下された指針である

先月10日、‘美食家の聖書’と呼ばれる『ミシュランガイド 2017 ソウル版』の年内発刊が発表されたためである。身分を隠した評価員がソウル市内のレストランに通って評価し、これを基に選別して星1~3個を与えた赤い表紙の『レッドガイド』を作成して年内に発表する予定である。

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▲2012~2016年に発刊されたミシュランガイドのスイス・フランス・ドイツ・スペイン&ポルトガル・日本版。

ミシュランガイドの発刊が確定した後、各ホテルは自尊心をかけた競争を行っている。一部のホテルでは「ミシュランガイドにホテル内のレストランが一店舗も名前を載せることができなかった場合、担当者の責任を問う」という圧迫を加えているという話も出ている。あるホテル関係者は「ホテルは今戦場だ。どのホテルもミシュランガイドの発表から自由ではない」と述べた。

昨年のMERSと景気不振などの影響で遠のいていたガラディナー(Gala Dinner)が今年に入って大幅に増えたのもミシュランガイド発刊と関係がなくはない。ガラディナーは主にミシュランガイドで星を受けた有名レストランのシェフを招請して、ディナーコース料理をよく似合う酒と一緒に出す晩餐である。1人の食事費用はシェフの認知度と料理の品数、酒の種類によって20万~50万ウォン台で決まる。

去る3月の1か月間にソウル新羅ホテル、ソウルウェスティン朝鮮ホテル、ロッテホテルソウルは日本料理、イタリアン、中華料理のレストランでミシュランガイドで星を獲得した外国の有名シェフを招請してガラディナーを開いた。今月もガラディナーは続く

ロッテホテルソウルの韓国料理レストラン『ムクゲ』は来る13日から3日間、香港のミシュラン2星レストランである『アンバー』(Amber)の総括シェフ,リチャード・エッケバス(Richard Ekkebus)を招請して韓国の食材で作ったフレンチ料理を披露する。

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▲ロッテホテルの韓国料理レストラン『ムクゲ』が来る13日に開催するガラディナーのメニュー

ザ・プラザの中華料理レストラン『桃源』も19日から3日間、ミシュランガイド香港の3星シェフであるアルヴィン・リョン(Alvin Leung ボー・イノベーション(Bo Innovation))を招請したガラディナーを開く。

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▲ザ・プラザの中華料理レストラン『桃源』のガラディナーメニュー
 ※アルヴィン・リョン氏は自らを『厨魔(デーモン・シェフ)』と呼んでいるようです。

ミシュランスターシェフの招請が1,2か月で行うことはできないという点を勘案すると、ミシュランガイド発刊のニュースが伝えられ始めた昨年中盤から準備されたイベントと思われる。ミシュランガイドのソウル版発刊は、2011年に一般旅行・観光案内書である『グリーンガイド』発刊以来、業界で着実に広く知られてきたが、具体的な時期が議論され始めたのは昨年中盤からである。

ミシュランスターシェフを招請する最も大きな理由は収益ではなく認知度の上昇である。ガラディナーのためには数千万ウォンのスターシェフ招請費と滞在費を甘受しなければならないので当面の収益は殆どない。あるホテル関係者は「ミシュランガイドの審査を控えて認知度の上昇を狙ったイベントと見ることができる」と説明した。

各ホテルは食材と従業員サービスの再点検も始めた。ミシュランガイドは▲食材の水準▲レシピと味の完全性▲料理の創意的個性▲価格にふさわしい価値▲全体のメニューの統一性と変わらない一貫性など5種類を基準として審査する。アン・ジュヨン,ソウルウェスティン朝鮮ホテル広報パート長は「有名シェフであるほど食材を重要と考えるので飲食品担当と購買チームが出て以前より、より良い食材の需給に心血を注いでいる」とし「最上の食材を、最もはやく披露することがカギ」と話す。

大企業所属の外食会社もミシュランガイドに関心を傾けている。各企業がミシュランガイドソウル版の審査委員と水面下での接触を試みているという噂も飛び交う。だが、評価自体が秘密裏に行われるので審査委員への接触は不可能というのが定説である

業界関係者たちは、ミシュランガイドが各ホテルやレストランの競争力強化に役に立つと見ている。ユン・ムンヨプ,ザ・プラザ広報パート長は「今までソウルは香港・シンガポール・東京など他のアジア都市に比べて食事関連のコンテンツが多くなかった」とし「ミシュランガイド発刊がグルメ関連コンテンツの活性化を導いて都市の競争力を高めるのにプラスになり、これはまた観光産業とホテル業界の活性化につながるだろう」と予想した。

スターシェフの誕生への期待も高い。アン・ジュヨン,パート長は「世界的に認められたミシュランガイドで星を獲得すれば韓国のシェフも外国のレストランに招請費を受け取り、もてなしを受けて出て行くことができるだろう」と期待した。

グルメ探訪を楽しむ美食家の間でもミシュランガイド発刊は問題になっている。普段、友達たちと噂になった美味しい店を尋ね歩く会社員ジョン・ジェファ氏(38)は「ミシュランガイドが世界的に認める美味しい店の評価書であるだけに気になり、期待している」とし「シェフの人気が高いスターシェフが運営するレストランを尋ね歩いたが、そこが果たしてミシュランガイドのレストランと一致するか気になる」と述べた。(機械翻訳 若干修正)


外国からのシェフ招聘は認知度の上昇とともに、評価員のお眼鏡にかなう“新メニュー”開発の目的もあるようですが、再現・維持できるのかな? 

仮に再現できても維持できるのはミシュランガイド発刊までという気がしますね。


すでに昨年末にはこんな↓ニュースも
2015年12月04日
ミシュランガイド富山・石川(金沢) 2016 特別版
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