総聯、在日朝鮮人だけ「法の厳格適用」 安倍政権、非道な政治弾圧  
(朝鮮新報 2007/02/23)   

警察庁長官 意図的な「事件化」を全国に指示

 日本政府は近年、「拉致問題」やミサイル、核問題などを口実に、朝鮮に対して「圧力」に基づく強硬政策を講じる一方、国内では総聯と在日同胞に対する弾圧を強化してきた。

 小泉政権の後を受けた安倍政権は、従来の規制や圧力だけでは生ぬるいと、弾圧の対象と規模を拡大。人道目的の祖国往来船「万景峰92」号の入港禁止など、一連の「対北朝鮮制裁措置」を発動し、矢つぎばやに総聯関連機関に対する不当な強制捜索を強行している。

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総聯東京都本部に対する不当な強制捜索に抗議する同胞たち(昨年11月17日、東京)


 安倍政権による一連の総聯弾圧の本質は、漆間巌・警察庁長官が今年の年頭記者会見(1月18日)で行った以下の発言に端的に表れている。

 「拉致被害者の帰国に向け、北朝鮮に日本と交渉する気にさせるのが警察庁の仕事。そのためには北朝鮮の資金源について、『ここまでやられるのか』と相手が思うように事件化して、実態を明らかにするのが有効だ。北朝鮮が困る事件の捜査、摘発に全力をあげる」

 全国の警察を掌握する警察庁トップが明らかにした「事件化」方針に沿って、昨年末から警察当局による総聯関連施設や個人宅などに対する強制捜索が相次いだ。薬事法や所得税法、税理士法違反などの容疑をかけ、地方本部や商工会、はては学校にまで押し入り、関係者を手当たり次第に逮捕、「容疑」とは関係のない文書、物件まで押収した。

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押収した書類を載せたバスを阻止する活動家、同胞らに襲いかかる機動隊(6日、兵庫)


 当局による政治弾圧の意図が露骨に表れた例は、滋賀に対する一連の強制捜索だ。同胞商工人の営業用貨物車の名義問題を「事件化」し、日曜日に100人を超える武装警官を動員、滋賀朝鮮初級学校にまで土足で踏み込んだ暴挙は、不当な権力の濫用以外の何ものでもない。

 在日朝鮮人をターゲットにしたこれらの非道な摘発が、「現行法の厳格適用」という名の下にまかり通り、「法の下の差別」が公然と行われているのだ。全国規模へとエスカレートする強制捜索は、「朝鮮人狩り」「総聯狩り」の様相すら呈している

 時の政権の意図に基づき動く公安警察が一連の強制捜索に主導的に関わっていることからも、政治的弾圧であることは明らかだ

 軽微な容疑に対して大掛かりな捜査を実施し、「事件化」することによって総聯と在日朝鮮人を犯罪者に仕立てあげる公安警察。その公安警察から提供された情報を独自取材して吟味することもなくタレ流し、あたかも重大な犯罪であるかのように報道、排外主義を増長し、不安を煽るマスメディア。

 日本社会で顕著になりつつある右傾化傾向とも合わせて考える時、現在の状況は、「治安維持法」によって社会の反戦、平和勢力を弾圧し、反政府的な動きを根こそぎにしたかつての戦争前夜の日本を彷彿とさせる

 また、「団体等規正令」を適用し在日本朝鮮人聯盟(朝聯)を強制解散(1949年)させた当時の状況にも酷似しているという指摘もある。「治安維持法」の真の目的が国家規模の戦争遂行体制の整備にあったことを考える時、安倍政権の狙いは明らかだろう。

 今回の6者会談の進展もそうだが、朝鮮をめぐる国際環境が好転の兆しを見せると、日本当局は必ず総聯弾圧事件を、文字通り意図的に起こしてきた。

 「拉致問題」、それによって自ら作り上げた反朝鮮の風潮をバックに誕生した安倍政権が、政権基盤を維持強化する目的から、朝鮮に対する圧力を強め在日朝鮮人の人権を侵害することを決して許してはならない





日本当局による総聯関連施設と在日同胞に対する強制捜索(2005年10月-2007年2月現在)
(↑リンク先はPDF。 ↓リンク先はJPG)
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3月3日(土) 東京と兵庫で日本当局に対する糾弾集会 民族的怒りを胸に参加しよう 
(朝鮮新報 2007/02/23)

 既報のように、朝鮮に対する独自の「制裁」にさらに拍車をかけている日本当局は、総聯組織と在日同胞に対する不当な政治弾圧と人権蹂躙に狂奔している。2005年10月から2007年2月の間だけをみても、警察当局は4つの総聯本部と2つの総聯支部、5つの商工会、1つの学校と団体への強制捜索を行い、13人にものぼる活動家と同胞を逮捕するという暴挙に出た。日本当局のこのような常軌を逸した策動を糾弾するため、3月3日、東京・日比谷公園大音楽堂と兵庫・神戸東遊園地でそれぞれ抗議大会が行われる。


許されざる冒とく ファッショ的暴挙

 漆間警察庁長官が「北朝鮮を日本と交渉する気にさせるのが警察庁の仕事。そのためには北朝鮮の資金源について事件化し、実態を明らかにするのが有効だ。北朝鮮が困る事件の摘発が拉致問題の解決に近づける。そのような捜査に全力を挙げる」との妄言を吐いたのは周知の事実だ。長官の「指令」のもと、全国で大々的に行われている総聯機関への強制捜索は、総聯があたかも「犯罪組織」であるかのようなイメージを故意に作り上げ、民族排外主義の風潮を煽り、総聯と在日同胞を政治的に弾圧しようとする点に意図があるのは明らかだ。

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JR京橋駅でビラを配る西日本地方青商会の会員ら


 朝鮮外務省スポークスマンが19日に発表した声明でも強調しているように、在日朝鮮人は過去、徴兵や徴用、「慰安婦」などさまざまな名目で強制的に日本に連行され、あらゆる略奪と搾取、奴隷のような苦役と屈従を強要された直接の被害者とその子孫であり、日本当局は歴史的にも道義的にも当然保護してしかるべきである。

 にもかかわらず弾圧を繰り返しているのは、在日同胞に対する許されざる冒とくであり、ファッショ的な暴挙である。

 先に行われた6者会談の合意が示すように、朝鮮半島を取り巻く情勢は好転しており、日本の対朝鮮強硬路線はすでに限界に達しているとの指摘が多い。

 日本当局への民族的怒りをもって、東京と兵庫で行われる大会とデモ行進、各地で行われる抗議活動に一人でも多くの同胞が参加し、組織と権利、学校と学生たちを守り抜くという団結した力を示そう


各地でさまざまな抗議活動

 日本当局のたび重なる総聯組織と在日同胞に対する政治弾圧を糾弾するさまざまな抗議活動は、現在も各地で活発に行われている

 西日本地方の青商会代表者集会が17日、大阪の森ノ宮ピロティーホールで行われた。

 一連の強制捜索に対する正確な情報の共有と、抗議行動など今後の対策を討議する目的で行われた集会には、兵庫、大阪、京都、滋賀、和歌山、三重をはじめ、広島、岡山、愛知、岐阜などから約50人の代表と関係者らが参加した。

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不当な政治弾圧に反対し最後までたたかうことを誓う参加者ら(17日、西日本地方青商会代表者会議)


 集会ではまず、滋賀朝鮮初級学校と兵庫県商工会、総聯兵庫県本部に対する強制捜索の映像が流され、あらためて参加者らは警察の横暴に対する抑えがたい怒りをあらわにしていた。

 続いて、青商会中央の鄭致元会長があいさつ。青商会の時代的な使命として同胞社会を最後まで守り抜こうと訴えた。

 集会では、滋賀朝鮮初級学校の尹日和校長らの現況報告に続き、警察当局が強制捜索の口実としている「税理士法違反」容疑に関する説明がなされた。

 また、一連の強制捜索の不当性と今後の法的対抗策について語った金舜植弁護士は、「今回の一連の事件は、全てが法の逸脱適用によるものと言えるもので、国家賠償請求などの訴訟を起こすことで大きな世論化につながる。大切なことはわれわれの断固とした、たたかう姿勢だ」と強調した。

集会では、?一連の弾圧事件を会員らに正確に伝える、?法廷闘争のための資金として、200万円を目標に募金活動を行う、?滋賀初級への不当な強制捜索をとくにクローズアップし、国会議員やマスコミをはじめ、広く日本社会に訴え世論化する―

などの提案がなされたほか、3月3日に東京と兵庫で行われる糾弾集会に1000人の会員を参加させることで合意した

 集会に先立ち、参加者らはJR西日本・京橋駅前で街頭宣伝を行い、今回の政治弾圧の不当性を訴えた。

 一方、神奈川中北支部の朝青員らは18日、総聯と女性同盟支部の同胞らと共に小田急大和駅前で緊急行動を行った。

 朝青員らは、日本当局による不当な弾圧により、朝鮮学校に通う生徒、児童らへの暴行事件が後を絶たない事実や、差別是正は国際的な要求であることを広く訴えながら、約600枚のビラを配った。

 朝青支部の?賢徹委員長は、 「ここで負けるわけにはいかない。1世が血と汗で守ってきた同胞社会を私たちの世代が守っていかなければならない」と力強く語った。




2ヶ所でたった1000人なんて……。

今の動員力ってこんなものなのかな?もっと頑張って欲しいですね。




 

罠~民団と総連の和合は、30年以上にわたる金正日の民団赤化工作の一環だった。北朝鮮の野望と韓統連の実態に迫る裁判記録があった。罠~民団と総連の和合は、30年以上にわたる金正日の民団赤化工作の一環だった。北朝鮮の野望と韓統連の実態に迫る裁判記録があった。
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